コミュニケーションで大事なこと(11)
今回は、本シリーズのまとめをお送りします。
最後にまとめ
このシリーズで書いたことをまとめると・・・
相手に自分のメッセージを伝えるためには、相手の「心のコップ」に溜まった「心の水(=不満?主張?不安?その他?・・・とにかく相手が認めて理解してほしいこと)」をまずは「心のコップ」から出してあげることが必要。
そうしないと・・・相手の「心のコップ」に私の伝えたいメッセージを受け取ってもらえる余裕がなくなるから。
相手の「心のコップ」から「心の水」を受け取るには、どうすれば良いか?
そのためには、相手から話を「聴く」スタンスで臨むことが必須(大前提)となる。(「聞く」も「訊く」もNG!)
「聴く」とは、対手に対峙せず相手の側に立って寄り添って相手の気持ちや考えを理解しようと一生懸命に務めること。
「聴く」とは、相手の気持ちや考えの真意を探り・・・そうやって得られた理解できたこと・同意できること・共感できることを、その気持ちを相手に伝えること。
決して相手に無条件で(無理解のまま)表面だけの同意であったり共感ではないです。
・・・「このメッセージが発せられた裏にある真意は?背景は?何なんだろう・・・何故そんな言うんだろう・・・」みたいな?
「聴く」ことで私は相手を理解できるようになり、そのスタンスは相手にも伝わる。
そして相手は私を信頼してくれるようになり、裸になって本音で本心を話をしてくれるようになる。
そうやって初めて・・・相手も私自身のメッセージを(フィルターやバイアスを掛けないで)ダイレクトに(素直に)受け入れてもらえるようになる。
理想的には、このスタンスで全ての人に対処すれば忖度抜きで自分の言いたいことを相手に伝えらるようになる!と思います。
つまり「聴く」スタンスを持ち続けることは・・・マズロー「5段階欲求」で言う4番目の欲求「承認の欲求(=単に所属するだけでなく、高く評価されたい、自分の能力を認めて欲しいという欲求)」もクリアできていることを意味します。
こうなると・・・あとは5番目の「自己実現の欲求(=自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという成長のための欲求)」のステップに入ることになります。
世の中の多くの人が3番目の「社会的欲求(=自分を受け入れてくれる親密な他者や団体・組織に所属したくなる欲求)」や4番目の「承認の欲求」が満たされていない中・・・5番目の「自己実現の欲求」を目指せるということは、すごいことだと思います。(たぶん人生の達人レベルなのかも?)
以下、雑談です。
最近知ったことだけど・・・マズローの5段階欲求には、実は6番目があるそうです。それを「自己超越」というそうです。
6段階目の「自己超越」は自我が欲する「欲求」ではないので、マズローの欲求は5段階で終わっているみたいです。
心理学の書籍をパラパラと眺めると「自己超越」(Self-transcendence)とは・・・
①自我意識が消えて、すべきことに極度に集中しているような心理状態のこと。
②自己にとらわれない行為を志向する「生きる態度」のこと
以上2つのことを言うそうです。
たぶんマズローは②をイメージして6段階目を設けたのだろうと想像します。(「自己超越」した人を考えると世界三大宗教の開祖であるイエスキリスト、モハメッド、釈迦・・・最近だとガンジーとか・・・日本人だと吉田松陰とか・・・そんな超人レベルの方々かも)
私には、6番目の「自己超越」は絶対に無理な境地だと思うけど・・・(笑)
少なくとも「聴く」が実践できれば・・・あとは5番目の「自己実現の欲求」だけになるので後は自分が進化するのみ!・・・は目指せるかな?
それが実現すると、きっと仕事も人生も楽になるだろうなあ・・・と思いながら「聴く」を体得できていない(=修業が足りん!)と思いながら・・・(笑) 本シリーズを終えたいと思います。
(おわり)
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