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管理委託契約削減への取り組み(18)

管理委託費3割削減を目指して取り組んだ今回のお話・・・
 他の管理会社(A社)から3割5分引きの見積書が届き・・・あとは現行管理会社の出かた次第・・・ということになりました。

 そんな中、Y部長が持参した現行管理会社のファイナルアンサーは・・・年額約600万円(2割5分引き)でした。
 失望の色が隠せない私に・・・Y部長は、VE案(Value Engineering:役務の効率を上げることで仕事に就く人員を削減し、コストを下げる提案)をして来られました。

 1つ目の矢は「定期清掃人員削減に伴って年額6万円の減額提案」・・・そして・・・2つ目の矢は「警備会社変更により年額12万円の減額提案」でした。
 2つの矢で18万円の減額となり(これらを承知すると)、目標金額にあと22万円にまで迫ることになります。

 でも・・・何故?警備会社変更が12万円減額になるのか・・・今回は、その辺りをお話したいと思います。

これまでの記事は、こちら!   
 「管理委託契約削減への取り組み(1)
 「管理委託契約削減への取り組み(2)
 「管理委託契約削減への取り組み(3)
 「管理委託契約削減への取り組み(4)
 「管理委託契約削減への取り組み(5)
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 「管理委託契約削減への取り組み(17)

「近隣協定」のお話

 その前に・・・マンションが竣工する前のお話をさせてください。

 うちのマンションあが新築工事を行っている時、近隣からの大きな反対運動があったようです。
 (マンションを企画販売する)デベロッパーは、マンション建築反対運動を抑えるため、町内会の間に「近隣協定」を結んだようです。

 デベロッパーは、マンションが新築して販売することが目的です。
 なので・・・そんなデベロッパーが契約し、マンション区分所有者が継承した「近隣協定」は・・・
 今改めてみると、「不平等(『不当』とまでは言わんが・・・少なくとも『不利』)だな」と感じる内容が含まれていました。(管理組合の負の遺産というべきかも?)

 「近隣協定」だけではないけれど・・・うちのマンションに住み始めた当初、近隣住民との関係は、(思わしくなく)ぎくしゃくしていたように思います。

 別の機会になりますが・・・そんな関係が解消し、近隣の地域住民と仲良くなった話(仲良くなりすぎて・・・その後私も町内会長やらされました(笑))や、「近隣協定」に記された管理組合にとって不利な契約(例:「近隣共聴契約の解除」)を解消した話しをしたいと思っています。

びっくり仰天した事情

 さて、本題に戻ります。
 Y部長から話を伺って・・・うちのマンションと契約している警備会社には、管理会社だけでなく近隣の警備会社も間に入っているという、驚愕の事実が分かりました。
 理由について(はっきりと言わず)お茶を濁しているY部長の提案を簡単に整理すると・・・
 要するに他の警備会社に変更することで(間に入っている)近隣(の警備会社)代理店が間に入らなくなる。入らなくなると、その代理店の経費(ペーパーマージン)が減額できる」という感じなるかな?

 何故?こんなアホなことになっているのか?面談の後、色々調べていくと・・・近隣の代理店が介在するスキーム(仕組み)ができたのは、うちのマンションを新築する時の近隣対策の一環だったことが分かりました。

話は戻って警備会社の話っす

 近隣の警備会社が絡む話の詳しい経緯は、(今となっては)よく分かりませんが・・・「闇の近隣協定」があったのだと思います。
 いずれにしても・・・仮に月1万円としても、何もしてくれない会社に年12万円、5年で60万円も支払っていたなんて!なんか腹立つわ~

 どうりで・・・B社の見積書と比較した時に「24時間機械警備業務費」が割高だった訳だわ!

でも・・・「あるある」かも?

 こういう事って世の中(特に「建設業界」や「不動産業界」)の「あるある」かもしれないなあ・・・とも思います。

 知らないところ(みえないところ)で「お金」が(「労力」もだけど・・・)搾取さていることを、サラリーマン時代の私も「必要悪」と考えていたけれど・・・
 今思うと・・・それは自己中心的な考え方で(自分たちの業界だけでなく、もっと)広い観点から見た時の「三方良し」や「共存共栄」には程遠いと思います。

 まあ毛色は違うけど・・・私もサラリーマン時代は「建築会社に赤字価格でエレベーターを売って損をして、新築後のオーナーとのメンテナンス契約で取り返す」みたいなことをやっていたからなあ・・・偉そうには言えません。

 でも・・・そんな身勝手なスキームで、マンション管理組合の大切なお金を食いつぶされるのは、御免です!

私が管理組合をサポートしている理由

 私がNPO活動をしてマンション管理組合の「主体的(自律的・能動的)運営」のサポートをしているのは・・・
 マンション管理組合がそうした見えない搾取を防ぐためには、「主体的(自律的・能動的)運営」が欠かせないのに・・・受動的に陥って(まるで牧場の羊のような)マンション管理組合が実に多いことへの危機感から!
 ・・・と言って、過言ではありません。

エシカル(ethical)な観点

エシカル(ethical)とは、
 「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞である。つまり、「法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていること」を示す。近年は、英語圏を中心に倫理的活動を「エシカル(ethical)○○○○」と表現し、エシカル「倫理的=環境保全社会貢献」という意味合いが強くなっている。身近な倫理的活動としては、主にエシカルコンシューマリズムが挙げられる。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 話は全然違うけど・・・(今回は、脱線が多いなあ・・・(笑))

 この頃・・・「エシカル」という言葉に共感することが多いかも?です。

 衣料品でも宝石でも食品でも何でも・・・グローバルな世界で考えて(私たちから見えていない)誰かに大きなツケを回して(=その人たちに代償を払ってもらって)成立する契約(売買)や製品が巷にあふれていることを「良し!」としてはいけないなあ・・・と、この頃よく思います。

 自分だけ良ければ良い!何も知らない奴(弱者)は、煮え湯を飲んどけ!強者が快適なら(見えない部分は見なくて)OK!ではなく・・・
 安い価格の裏事情を考える・・・みたいな感じ?

 何事もバランスがもっとも大事だとは思いますが・・・
 建設業界も不動産業界もエシカルな観点が無いと・・・これからは生き残っていけないでしょうね。(それらの業界に限ったことではないと思いますが・・・)

警備会社変更は・・・OK牧場!

 こんなアホな(不利な)契約は直ぐに解消しなければなりません。
 
 Y部長が小出しにした(出したくなかった)のは、この提案が「闇の近隣協定」に背信する内容だから・・・ということでは?と思いますが、Y部長も「背に腹は代えられなくなられた!」ということでしょう。

あと22万円!

 Y部長には、「警備会社変更は是非やりましょう!・・・となると。あと22万円!何とかしましょうよ!」と言いした。

 ここで出てきたのは、第3の矢(隠し玉)です!  (つづく


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