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管理委託契約削減への取り組み(3)

 うちのマンションで理事長を引き受けた20年前(竣工5年後)・・・修繕積立金の集金額(貯金額)を年間500万円から1000万円に増額(500万円アップ)しなければならないことが分かりました。

 でも「明日から修繕積立金の額を2倍にします!」という提案だけでは、誰も納得しない・・・
 管理費(一般)会計の支出を見直し増額幅を圧縮できれば・・・
 そうだ! 管理委託費を3割削減しよう!
 ・・・ということで、「管理委託費3割削減作戦」スタートです!

   「管理委託契約削減への取り組み(1)
   「管理委託契約削減への取り組み(2)

うちのマンションの委託契約内容は・・・

 当時のうちのマンションの委託契約金額は、年額が約800万円でした。(約50戸のマンションなので・・・戸あたり年16万円)

 委託している内容は・・・
事務管理業務、管理員業務(日勤:日常清掃兼務)、定期清掃(年2回)、消防設備点検(年2回)、エレベーター保守点検(メーカーのフルメンテナンス契約)、給排水設備点検(毎月)、貯水槽清掃(年1回)、機械式駐車場保守(年4回)、植栽剪定(年2回)、24時間機械警備
 ・・・でした。

 まあ・・・標準的な委託契約内容だと思います。(現在は、定期清掃と植栽剪定を年2回から3回に増やしてます)
 竣工当初は、電話で医師に24時間相談できるサービスも管理委託契約の中に入っていたけれど・・・利用者が居ないことから、竣工3年目から契約解除されていました。

「管理委託費3割削減作戦」まずやったこと

 まずやったことは、2つです。
 1つ目は、組合員に以下のことを伝えることです。
  ① 修繕積立金には将来の増額や一時金が設定され現実的でないこと
  ② 増額と一時金の廃止には修繕積立金を倍増させなければならないこと
  ③ 理事会ではその前に管理費会計の支出見直しを行なうこと
  ④ まずは支出で9割を占める管理委託費の見直しを進めたいこと

 そしてもう1つは、管理会社に・・・管理委託費3割削減を伝えることです。

玄関ピンポン&説明会の開催

 得意の?「玄関ピンポン」(笑)を実施して、マンション住民の意見等を伺い・・・そして説明会を開催しました。
 将来に修繕資金が不足する現状には一定の理解を得られたと思いますが、「修繕積立金倍増」に関するご希望やご意見は様々でしたね。

 「倍増は仕方ない。マンションの資産価値を高める方が良い」とする意見がある一方で・・・「20年30年先のことは誰にも分からない。今すぐに倍増にしなくても良いのでは?」という意見もありました。
 でもまあ・・・修繕積立金はこのままではNG!というコンセンサス(合意)は得られたのでは?と思います。

 また管理委託費については、戸あたり年間16万円も負担していることに驚かれた方が多く削減への取り組みに反対する声はありませんでした。
 ただ・・・管理委託費を削減することで「マンションの資産価値」や「マンションライフの質」の低下につながらないか?といったことを危惧する声は出てました。

理事会で方針協議!

 皆さんの声に基づいて、理事会では管理委託費削減の取り組み方針を協議しました。決議された内容は以下のとおりで、この取り組みは、委員会ではなく理事会で行なうことなりました。
  ① 削減目標を30%(年間240万円)と定める。
  ② 管理委託内容の変更(管理仕様のスペックダウン)は織り込まない。
  ③ 管理組合の窓口は、理事長の谷が担当する。
  ④ 相場を知るため、他の管理会社から見積を取得する。

 理事会に参加しているフロント担当者は「30%は無茶です。絶対無理です」と言い切っていましたが、管理委託費に関する決裁権のある上席にマンションまで来てもらうように依頼しました。  (つづく


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