高校生
私は孤独な思想家だ
子どもじゃないけど
大人じゃない
10 と 8 足して
ピンクのカーテンをくぐれる
私 汚いことは したくない
それが気持ちいいことだって
知らないから
あなたが嫌い
明日が不安で今は悲しい
どこに行けばいいか分からず
耳につながるコードから
聞こえる言葉だけ
信じて耐える日々
書き連ねる描き連ねる
空想も私の頭の中の現実
それが理想ってわけじゃない
夢ってわけじゃない
違和感ばかり
ダイニングテーブルでひとり
夕食を食べる姿
どうして私はひとりなの
私は孤独な思想家だ
大人になれない
子どもみたい
10 が2つ重なっても
3つ重なっても
なにも変わらない
私 持ってないけど
愛ってものの存在を
理解したから
もっと寂しい生きものに
なっていく
不安を掻き消す
チャリを漕ぐ
波の音を聞く
恋をして走る
手が黒く なるまで書く
鐘の音は 遠くなる
人影は 消えていく
日は暮れて また登り
ノートが増えていくばかり
スカートの裾は短くならずに
切りすぎる前髪
いつのまに今日が来た
駆け抜ける
駆け抜ける
全ての記憶が青くなる
いつまでも私はひとり
孤独な思想家