原野バイバイ👋
少し涼しくなったかなと思った瞬間、汗が出てるきこぺんアロハです。写真は、福井駅前の美しい金色のポスト本文とは特に関係ないです。
先日、福井へ行った話を書こうと思う。今年5月に高齢の父が骨折して以来、帰省していろいろ父を手伝っている。今まで何でも自分で管理していた父が怪我をして以来、いろいろ私を頼ってくれる。私も滞在している間にいろいろ手伝っておこうとしている中で一つ気になっている事があった。私達一家は、父の転勤に伴い福井に10年以上住んでいた。その際に父が土地を購入した事をうっすら覚えていた。父に「確か土地あったよね。どうしたんだっけ?」と聞くが父の答えが「あれはもういいんや。」とそっけなかった。もういいとは言うものの売ったとか処分したとは言わないので気になった。数日間、何度か聞くうちにやっと購入した土地に関する書類を出してきた。
「騙されたんや。」と父がやっと土地について話してくれた。「もうあれは、どうしようもない。」と言った。地図アプリで見てもはっきりしない場所。そこで私はやっと原野商法なるものを理解した。父的には、失敗だったので言いたくなかったのだ。
恐らく40年以上前、北陸新幹線が建設されるからと持ちかけられて多くの人が福井県の郊外の原野を購入したらしい。記録では当時としては、結構な金額を支払っていた。これをこのままにしておくとどうなるんだろう。やっと口を開いた父によると数年前までは固定資産税もわずかだが払っていたと言う。その通知もここ数年途絶えていたので父の中では、もうすっかり終わっていた話だったらしい。
とりあえず福井の友達に知っている不動産屋さんを紹介してもらった。ダメ元で連絡するとまずは、調査してくれるとのこと。早速、6月末に福井へ行き書類等お預けして「売れるかどうかはわからない。」という事だったが正式に調査を依頼した。この不動産屋さんがすぐに調査して下さり、売買するにあたりもう少し必要書類がいるとお知らせが来た。土地がある場所は、市町村合併により住所が福井市ではないが市になっていた。早速、その市役所に電話して必要書類について問い合わせてみた。爽やかでテキパキとした方(おばさんの頭の中では鈴木亮平さん)が対応して下さって書類と手数料を郵便で送れば必要書類も取りに行かなくても手に入る事になった。
いろいろ手続きを始めた私を父が心配そうに見ているので「まず売れないと思うけど一回だけチャレンジさせて。」とお願いした。「こういうの楽しい。」と私が言うと「そんな風に言ってくれると気が楽や。」と父。そして必要書類は、準備はできたところで私が一度アメリカへ戻る日が近づいていた。父の持病の方の検診に付き添っていた日、診察後お昼を食べていると不動産屋さんから電話が来た。
「土地を調査に行った際にすぐ側に知り合いの方の看板が出ててちょっと連絡してみたらお持ちの土地を買いたいって言うんですよ。」
まさにサプライズ。不動産屋さんが調査に行ってくれた我が家の原野。お知り合いの方も昔、父と同じように近くの原野を買わされていて最近そこを何とか開発してご自身のビジネスに活用されようとしているところへそのすぐ側の土地も買えるものなら是非と言って下さったらしい。不動産屋さんは、そのお知り合いとは、若い頃ディスコなんかで良く一緒に遊んでいたらしい。ずっと連絡していなかったがたまたま我が家の原野を調査中にその方と繋がったらしい。
元々、騙されて買った土地。もちろん買った時の値段では売れないだろう。ただ最近の異常気象で放っておいて土砂崩れや何か起きた時に高齢の父や海外在住の私達では対応しきれないと思った。父に話すと買ってくれる方がいるのならもう手放したいと言う。この後私は、一旦アメリカに戻り、日本へ再度帰省する予定も決定した。お盆の後に福井へ行けると不動産屋さんに伝えた。
そして先日、福井へ行き無事に原野とバイバイできた。父が支払った金額とは程遠いが手続きも不動産屋さんと司法書士さんが準備して下さったお陰でスムーズだった。内容は書かないがあの原野を有効に活用して下さるとのお話も聞けて有り難かった。
私が取りかかって二ヶ月もしない間に手放す事ができた原野。有能な不動産屋さんを紹介してくれた友人にも感謝。今回、いろんな方に助けてもらって一つのプロジェクトを終えた。
まだ時間はあるのでさあ次は、お墓の問題に取りかかろう。