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クリスマスまであと364日

記事にも書いたけど仕事でストレスしている夫がクリスマスだからと嬉しそうに自分で予約したハム。

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そして嬉しそうに選んだケーキ。

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まだ食べてない。

もう一回言います。

まだ食べてない。冷蔵庫に入っている。

クリスマスが近づくにつれて食材がキッチンに溢れてどんどんイヤな予感がした。先週の段階では、クリスマス当日は義兄夫婦だけ来るかもねと言っていたメーテル。食材の量が6人分じゃない。ここは旅館か給食センターか。頼りの叔母はハワイに11月から行ったきり親戚の家で楽しんでいるらしく帰ってくる気配がない。今はハワイもカリフォルニアも感染者が増えてるらしいし、飛行機には乗りたくないだろう。叔母の事を聞くとメーテルは忌々しそうに他の弟や妹と私の悪口を言ってるのよと言い出す始末。叔母には携帯でメリークリスマスとだけ送った。

メーテルはとにかく自分のすることが一番と思っている人。朝、自分が淹れたコーヒーを薄かろうがコーヒー豆が浮いていようが「あああ私のコーヒーは一番美味しい。」とご満悦。そんな彼女がクリスマスの支度を今までなら叔母に任せていたけれど今回は叔母がいなくても私はちゃんとできるのよと世間に知らしめたいのかまず12月に入って買ってきたのがこちら。

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乗っける台付きのハモン・セラーノ様。生ハムをこの家で出された事はないので不思議だった。食べた事はあるだろうけど特に義母と義兄は真っ黒こげのウェルダンダンダンダダダーンくらいの肉を好むのに生ハム食べるんかいなと思った。

そして毎回会話と意思疎通が全くないメーテルと夫ぽけぺん。夫は行列店なので今年はきちんと予約して食べたかった美味しいハムを買って来たのだから私はメーテルはメーテルで好きなようにいろいろ準備してもらい、その合間にハムをオーブンで焼かせてもらいたかった。あとは焼いてる間に野菜の付け合わせを夫と私用に用意するつもりだった。

メーテルにイブの前あたりからオーブンを何時に使えば良いか聞くのだが返事がはっきりしない。イブの日には腰が痛いと言いながらココナッツのお汁粉を寸胴鍋で作っている姿がまさに魔女だった。義姉の作るルンピア(フィリピンの春巻き)の材料とパンシットという焼きそばの材料もあったのでメニューが見えて来た。ルンピアくらいは夫も食べるけど私としてはとにかくあのハムを夫のために焼きたいのだ。

そして昨日のお昼頃にもう一度メーテルに聞いた。すると「私のハムの方が先よ。あれを焼きたいの。」と言った。テーブルと見るとハモン・セラーノ様が天板に置かれて準備してあった。焼くのか。焼いて食べるのかと思ったが我が道を行くゴーイングマイウェイフリーウェイハイウェイの人にもう何もいう気にならなかった。私は夫がせっかく楽しみに買ったものが用意できないことにとてもガッカリした。夫に「自分の用意したものでクリスマスやりたいみたいよ。オーブンを使わせてもらえない。」と言うとかなり不満そうだった。通常ならここで夫がメーテルに怒りをぶつけるのだが流石にクリスマスに喧嘩は避けたかったようだ。

そしてメーテルと義姉の会話を聞いていると義兄夫婦、甥家族などゲストの人数も増えたようで義姉がみんなマスクしてもらわないと困ると怒っている。去年は誰もゲストが来なかったがまだ下宿人2名がいた。その前はと思い出したら2019年は12月から日本に行ってクリスマスもお正月も娘や父そして福井の友達と過ごした。とっても楽しかったがその後から世の中がすっかり変わってしまったのだ。

夕方になりゲストが来始めたが私は夫に「悪いけど私は今日はアンチソーシャルってことでよろしく。」と宣言。そもそもこんなご時世でも集まりたい人達とは話も合わない。夫もしぶしぶマスクをして下に降りてハーイとだけ軽く挨拶してルンピアや焼きそばを部屋に運んで来た。甥の奥さんがベトナム系アメリカ人で有名なレストランと同じレシピのガーリックヌードルやローストした蟹を用意したらしい。あとは義兄達が買ってきた真っ黒こげのバーベーキューやまさに夫が食べないものばかりあったらしい。そしてハモン・セラーノ様は軽く焼かれていて苦労して少し切ったけど誰も手をつけてなかったようだ。夫が悲しそうに「お母さんはまたお金と食べ物を無駄にした。」と言った。

夫も私もメーテルの行動にとっても疲れてしまい私は、ホットウィスキーだけちびちび飲みながら日本語チャンネルでライブ中継の有馬記念を観た。馬はなんでこんなに美しいんだろう。観ているだけでトゲトゲした心が癒される。そんなお金はないので賭けたりはしないけど馬の血統を見るのは面白い。そういえば北海道のノーザンファームのホースパークにいつか行きたい。千歳空港からバスも出てるようだが北海道の友達が連れて行ってくれることになっている。名馬ディープインパクトのお母さんに会って有名なソフトクリームを食べるのだ。

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馬じゃなくて冒頭のラクダに乗ったアリババアじゃなかったお婆さん(笑)のせいで今年は残念なクリスマスになった。ここはそもそもメーテルの家だし、私は自分が楽しいことだけ考えよう。夫にはぜひ日本のクリスマスとお正月を一度体験してほしい。そんなわけでハムは今週焼く予定。

現場からは以上です。

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