友達が麻雀BARで殺された話


初めに自己紹介をさせていただきます。

資源ゴミと申します。

Xでは野球と麻雀関係をメインにフォローしております。

横浜DeNAベイスターズとオリックスバファローズを応援しています。野球全般好きです。特に嫌いな球団もありません。

麻雀に関しては、何が好きとかは特にないです。
公言しても良いことがない。それが麻雀界隈だと自分は理解しています。

あとラーメンが好きです!

美味しい!


とても美味しい!


今回noteを書こうと思ったきっかけは友達から結婚報告があったからです。

僕が勝手に思っていることになるけれど、

この友達は麻雀BARに殺されました。

哀れな男の話を最後まで読んでいただけると幸いです。




麻雀は当時の僕たちにとって、友達が四人以上集まり、その中の一人に点数計算がわかる人がいればやる。

くらいのものでしかなかった。

麻雀の勉強なんてみんなしていなかったし、役がわからない人間もいるし、多面張に気づかずフリテンをしているなんてこともしょっちゅうあった。

とりあえずドラを抱えて、リーチして上がれたら嬉しい。そんな風に麻雀を楽しんでいた。

こんなメンバーで麻雀をしているから、雀荘なんか行けるはずもなく、麻雀をするのは決まって自動卓がおいてあるネカフェでやっていた。


今回の主人公はこのメンバーの一人である。



大人になり、みんなで集まることも少なくなってから僕たちは麻雀から離れていた。

そんな僕らが、再び麻雀に興味が湧く出来事ができた。


そう。

Мリーグ開幕


†最高峰†


これがすべての始まり

彼の悲劇の始まりだった。


とある一人がグループラインに

なんか麻雀プロのリーグが始まるらしいよ。

そんな連絡があった。


彼は大人になってから、麻雀を全くしておらず、

グループラインのみんなが会話をしているから、

その会話に入るためにMリーグを視聴し始めた。

純粋な心を持ちすぎている。


「高宮さんが巨乳で可愛い。」「萩原さんはかっこいいけど勝てない。」「多井さんは強い。」

彼はМリーグを見ているうちに、立派な見る雀となった。

Мリーグのために本名でTwitterを開設してしまうような視聴者だった。


Twitterで麻雀プロをフォローしているうちに、彼はMリーガーではない女流プロのファンになった。

どうにかしておしゃべりしたい。認知してもらいたい。

そんな彼が目を付けたのが


『麻雀BAR』


である。


彼は正直人とのコミュニケーションが上手くない。

会話の理解力は低いし、少しとろいところがある。

セブンのバイトで、弁当付属のソースをレンジで爆発させて客と揉めてクビになり、ホールで採用されたバイトも洗い場に回され、最終的に洗うことを頼まれた野菜を食洗器にぶち込んでクビになった。


そんな彼が、いきなり麻雀BARに行くというのだ。

女流プロと上手くお喋りができないことは、火を見るよりも明らかだと思っていた。


「最初は雀荘ゲストに行った方が良いんじゃない?」

そんな友達のアドバイスもあったが、彼はいまだに点数計算ができなかったし、

雀荘は怖いおじさんが煙モクモクさせている。そんなイメージがあるから嫌だと言っていた。



誰かが付いて行ってあげるべきだったが、都合がつかず彼は単身で麻雀BARに行くことなった。


「キャストにドリンクを出そう」「指名制度は無い」「場の空気を読め」「話すことをあらかじめ考えておけ」

最低限のアドバイスをみんなで出した。



結果はもちろん惨敗だった。

彼がお店についた時にはすでに、常連の追っかけが彼女と盛り上がっており、彼が割って入る余裕はなったらしい。

しかもその追っかけが一人だけではなく、数人の追っかけ同士で彼女を囲っているような状況ができていたと。

彼は店員さんにお酒を出し、静かに彼らが帰るのを待った。

認知してもらえるように、単身乗り込んだ彼は話しかけるチャンスをうかがっていた。


1時間少々待った彼についにチャンスが到来した。

追っかけたちが会計をしたらしい。

そこで彼は、推しが来たら頼もうと思っていたシャンパンを選んでいたらしい。


あと少しで楽しくお話しすることができる。


そんな淡い期待が消え去る出来事が起きる。

推しと仲の良い別の女流プロが来店したらしい。


ほんの数分前にお会計をした追っかけたちも結局そのまま飲み続け、女流プロも合流し一層盛り上がりを見せていたらしい。


もう完全に付け入る隙は無くなった。

結局彼はラストオーダーの際に、イタチの最後っ屁のようにシャンパンを注文し、名前を名乗り、ちょっとだけお話ができたらしい。

こうして彼の麻雀BARデビューは惨敗に終わった。

10分少々の会話のために、彼は4万少々のお金を失った。


彼がグループラインで言っていた。

「Mリーグの話もう少ししたかったな」

この発言がいかにも彼らしいなと思った。



????

「バーゲストで追っかけと大盛り上がりする女流が、Mリーグをすべて見ているわけがないのだ。」

「Mリーグがやっている時間は、飲み屋にとってはゴールデンタイムなのだ。」

「稼ぎ時にのんきにMリーグを見ている余裕などないのだ。」




さらに言うとすべての麻雀プロがMリーグを見ているわけでもない。

麻雀をやっている=Mリーグを見ている。

この思考になっていることが、実に彼らしいなと僕は思った。



その後彼はTwitterのアカウントを消し、Mリーグを見ることもやめてしまった。
あれから、Mリーグに関して彼から連絡が来ることもないし、変な漫画家のパロディのスクショが送られてくることも無くなった。

麻雀BARの一件が、彼にはかなり堪えたようだった。


こうして僕の友達は麻雀BARに殺された。

Mリーグが出来無ければこんなことにならなかったのでは?とも思う。


昔は仲良く遊ぶ遊びの一つだった麻雀が、一人の心を深く傷付けてしまった。


麻雀のカルマは重い。



ここまで読んでいただいた方にはわかると思いますが、

彼は俗に言う『弱者男性』です。

僕にとっては友達でとても良い奴です。

人の悪口は言わないし、親孝行もしている心優しき人間です。



彼は麻雀BARで良い思い出を作ることができなかったけど

友達としてはこの結末で良かったなと思っています。


一歩間違っていれば、彼は追っかけにハマり、アナルの毛までむしり取られるようなことになっていたかもしれません。

Xの引用で親しいアピールを投稿したり、自分ならこの投稿をしても許されると勘違いした投稿をすることはなかったわけですから。


そんなことにならなくて本当に良かったなと思っています。


バーゲスに入る方には、ひとつだけお願いがあります。

ゲスト先でぽつんと座っている見知らぬ客は、育てれば養分に出来る可能性があるかもしれないということに。

常連の追っかけは、そのチャンスを知らぬ間に壊す存在になっているかもしれないと。


いなくなってしまった人たちのこと、時々でいいから思い出してください。



そんな彼からいきなり電話で結婚の報告が来ました。

結婚とは程遠いと思っていた彼に先を越されて悔しかったです。


「たまにやらせてもらってた子(姫)が妊娠したから結婚する。」


と聞くまではね。


彼の未来を思って本当に大丈夫か聞きました。

彼は幸せそうに言いました。

「何も心配ないよ!」と


すべての弱者男性に幸あれ!!!!



僕は彼の分も麻雀BARに通うことにします。



おわり

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