5/31実装【雨情】樋口円香を読む
こにゃにゃちわ。いれぶんです。こちらは5/30に実装された【雨情】樋口円香の感想文兼怪文書となる記事です。以下注意点です。
・記事というよりかはただの自分用の感想まとめなのでいろいろ話が飛躍してる気がします。
・コミュ内容のネタバレを含みます。さらに今までのノクチル全体のコミュの内容を前提としつつ絡めるのでさらにネタバレと妄想が飛躍します。お気を付けください。
・私個人の好意的・拡大解釈および誇大妄想を含みますが、それらを押し付ける意図のものでありません。むしろ自分の考えとの違いを発見してより幅の広い解釈を見せてくれ…。
・ゲーム内プロデューサーのことは名前が分からんので「シャニP」と呼称します。
では以下本文となります。
【雨情】樋口円香のイラスト
湿度が高い。見るからに高い。それもそのはず、カードのタイトルだけでも分かるように、雨が降っている日の学校にいる4人を描いたイラストのようです。このカードが実装されたタイミングも考えれば、このシチュエーションは梅雨を意識したものと見て間違いないでしょう。
そんなじめじめした時期のシチュエーションからか、円香以外は夏服で、しかもみんな髪を上げていますね!シャニマス君はすーぐ軽率にアイドルの髪型変更する~!でもそれが良い…(ニチャ顔)。円香は寒がりなんでしょうか?いつものように黒いパーカーを着ています。
何やらみんなでお菓子を食べながら雑談でもしているのかという雰囲気ですが、相変わらず円香の顔!毎度のことですが表情が薄い!!イラスト全体の彩度の低さも相まって暗い印象を受けてしまいます。なんかそう考えると【UNTITLED】の時も同じように彩度が低くて円香の表情も死んでいましたね…。そしてそのコミュの内容は…と感じてしまいますが果たしてこのカードのコミュの内容は如何に…。
1つ目のコミュ「場面・雨」
さてコミュの方を見ると、樋口ハウスで円香は円香ママと会話しております。何やら円香ママに具合を尋ねられて「まあまあ悪い」と答えている通り、円香はどうやら風邪をひいたみたいですね!円香も人の子!しかし「スマホしてないで寝てろ」と言われているのは解像度が高いですね…私もこういう時親から何度「ゲームするな!」と言われたことか。
そんな流れの中で円香ママは円香のために買い出しに行きます。1人部屋で寝ているだろう円香は、「今日は大切な授業無いし体育も出なくてラッキー」「レッスンも事務所に行く用事もないし完璧、最高」「今日は金曜日で実質3連休になったから明日までに直す」などと述べています。怠惰〜〜!!ほんとお前そういうとこあるよな!…と言いたい所なんですが、逆に考えるとこれは「具合が悪くても大切な授業があったら学校に行ってるし、レッスンや仕事があったら事務所に行ってる」という風に取れてしまいます。今までの円香を見てると多分そうなるだろうという気がしますね。真面目〜〜!!ほんとお前そういうとこあるよな!
そんなお休み中の円香は、昼前の時間に鳴った雷に天気の悪化を感じ、「外にいる人、ご愁傷様」などとほくそ笑んでいます。ひねてんなあ。例え自分の具合が悪くても、良い意味でも悪い意味でもどこかの誰かに目をみやってしまうという部分まで含めて。
そうこうしているうちに家のインターホンが鳴ります。宅配かと思った円香は一旦居留守を使おうとしていますが、取り敢えずモニターを覗いてみるとなんとそこには大天使福丸小糸!お見舞いに来てくれたようです。小糸優しいねえ…。遠慮する小糸を円香は半ば無理矢理家に上げます。
小糸は円香ママにお見舞いの品を渡そうとしていたらしいですが、円香は「学校はどうしたの?」と聴いています。あの優等生福丸小糸が学校を抜け出した…?などという事は当然なく、「雨で体育の授業が潰れて早めの昼休みになって、そのタイミングで円香が熱出したと聞いた」という事らしいです。円香が熱を出したという情報を流したのはシャニPらしく、円香はだいぶムッとした感じを出しています。多分「あの男余計な真似しやがって」って感じだろうなあ。
そうして小糸はゼリーを差し入れて、「昼食べて行くでしょ」「雨宿りしてけば?」と引き留める円香に遠慮し、雨の中学校へと帰っていきました。円香としてもわざわざ来てくれた小糸に気を遣ってでしょうが、小糸からすれば円香は病人ですから遠慮するのも仕方ないですね。
そうして円香は別れ際に「サボりを怒られないように気を付けて」「(学校を抜け出すのは)不良への第一歩」と皮肉めいた冗談を言って小糸がぴゃぴゃっとしていますが、そうして2人は別れました。わざわざお見舞いに来た小糸に対してお前…と言いたいですが、円香は先述のように「こんな雷雨の中で何かのために外に出なければならない人」を「ご愁傷様」と思っていたのに、自身の体調管理の失敗によって(加えて余計なことするシャニPの手心も加わって)小糸が「ご愁傷様」な人になってしまうのに抵抗があったのでしょう。それゆえにさも「小糸がそうしたくて不良な真似をした」という風にしてこの状況を誤魔化しました。プライド高えひねくれ者がよ。そんな斜に構えてんなよ。シャニだけにってか!ガハハ!!……寒い…風邪ひく…。
そうして小糸と別れた円香は、「前にも小糸が雨の日に何か届けに来たことあったな」と回想していますが、それは「交換日記」であったということを思い出します。ふーむ…交換日記か~。完全に偏見ですが、交換日記なんてのに憧れるのはきっと小学生あたりだろうと思えるので、これはみんなが揃っている小学生時代の記憶かな?誰がやろうと言い出したのかなあ…まあ透かな。そんな気しません?ふふ、わからん。
2つ目のコミュ「場面・鳴」
さて2つ目のコミュでは、4人は学校の渡り廊下で何やら話しています。いきなりですがこの「渡り廊下」っての超意味深じゃない?彼女たちは「海へ出るつもりじゃなかったし」にて示された「汽水域」という2つの場所を繋ぐ場所に居ますから、そういう意味で何処かと何処かを繋ぐ「渡り廊下」という場所は余りにも彼女たちらしくて、それがイラストになったことも頷けますね。深読み病~~~!!助けて…。
気を取り直して会話を見てみると、どうやら大雨が降っていて、「交通機関の乱れからノクチルとしての打ち合わせに遅れる」という連絡を小糸が円香の指示に従って文面を作ってシャニPに送っているようです。お前が自分でやれよ、ってなところですが、この4人の中でのそれぞれの立ち位置を理解していて円香は小糸にそうさせているのでしょう。その甲斐あってか透も「いいね、社会人。小糸ちゃん」なんて言っています。なんだその誉め言葉。まあ小糸は「海へ出るつもりじゃなかったし」で「社会契約論」を勉強してたからな!社会人~~!!
取り敢えず4人はメッセージを送信しましたが、返信待ちの時間を暇だという雛菜に対し円香は「まだ返信は来てない、もしかしたらすぐ来いって話になるかもしれない」と言います。雛菜は「こんな雨なのに?」とブー垂れますがそれでも円香は「仕事だから」と一蹴です。真面目。前のコミュの項で円香は熱があっても必要なら学校や仕事に行くだろうと述べましたが、それと同じですね。こいつは大雨でも「仕事だから来い」と言われたら行くんです。まあそうなったらシャニPのこと面と向かってボロクソ言うんだろうけど。ホンマこいつ…面倒臭えし真面目だしなんなんだよ。
そんな中で小糸は「もしかしたら迎えに来るかも」と言いますが、それを受けた円香は半ば呆れたように「…ああ」と言っています。まあ円香のことなので迎えに来てほしくはないでしょうね。そうやってズカズカとノクチルの中に踏み込んでくるシャニPが癇に障るのでしょうし、円香にとって「シャニPの車に乗る」というのは「結果を期待される場に連れて行かれる」ことを意味しがちなので。
そんな流れで透は「打ち合わせ(シャニPに来てもらって)学校でするのじゃダメ?」と言います。雛菜はそれに賛同していますが、円香は「(シャニPは)部外者だからダメ」と言い、片や透は「(シャニPは)保護者じゃん」と言って円香に否定されています。これ面白いですよね。2人のシャニPに対する認識が完全に異なっていることを見せてきました。
ただ、双方の認識のどちらかが間違っているかというと何とも言えません。確かに円香の言う通りシャニPは「学校」での彼女たちの関係から見れば完全に「部外者」ですが、「アイドル」としてまだまだ駆け出しで、アイドルとしてはまだまだ若く未熟な彼女たちにとっては、そういう彼女たちを導く「保護者」であることも否めません。
これは先ほども述べたような「汽水域」の話でもあります。彼女たちにとってのシャニPは「部外者」と「保護者」の双方の側面を同時に持っていて、そういう意味で双方向的なんです。これはこの2年目に入ったノクチルのコミュに私が勝手に感じている「ノクチルは2つの要素の狭間にある存在である」という感覚に近いもので、私としては結構納得感のある描写なのですがそれをここに書くともう滅茶苦茶な事になるので書きません!もしそのことが気になる奇特を極めた方はそういうことに触れているかもしれない過去の記事を読み漁ってくれればいいかもです…そんな風に言えるほど大したものは書いてないですけど…全部クソ長いし訳分らん内容だし…。
そんなこんなの内にシャニPからの返信が届きます。「今日は外部の人がいないから遅れてもいい、雨が弱まってからでいいからゆっくり来い」という内容でした。これに雛菜が結構びっくりしていますが、いまとなってはそれも雛菜らしいかもと言えます。暇な時間が伸びてしまった事に驚いているのかもしれませんが、もしかしたら雛菜は円香の言うような「仕事だから雨でも来い」と言われる方を内心想定していたのかもしれませんね。雛菜も適当に見えて大概真面目な子です。円香みたいに。
止みそうもない雨が降る中、弱まるまでの時間を持て余した彼女たちは小糸の持っていたお菓子なんかをシェアしつつ、円香が「自分たちの学校の吹奏楽部はいつになったら上手くなるの」と言います。この辺でなんかよくわからない謎のフレーズの繰り返しが効果音的に差し込まれていましたがどうやら吹奏楽部の練習の音だったようです。これ何のフレーズだか分かる人いたら教えてくだしあ…シャニの事だからなんか元ネタありそうな気がして…(深読み病)。
そんな吹奏楽部の練習の音を円香は「下手だしいつも同じところしか練習してない」と言い、雛菜は「そういう曲なんじゃないの」とか、透は「簡単そう」なんて言います。なんかよくわからない連中がケチ付けているような感じですが、この辺も結構重要でしょう。その事についてはもう少し後で触れますね!
その吹奏楽部の話の流れで、小糸は「昔みんなで透の家に集まってリコーダーの練習したよね」と思い出話をしますが、他の3人はあまり覚えていないようで驚いています。小糸…。円香は追い打ちをかけるように「それ何日続いた奴?」などと意地悪を言って、小糸は「あんまり続かなかったかも…」となんだか弱気です。小糸をいじめるな!!優しかったりちょっと意地悪だったり小学生男子が好きな女子にやるヤツかよ樋口お前!!
そして円香は「このメンツではリコーダーも勉強会も交換日記も続けられた試しがない」と言います。その言葉には特に誰も異を唱えてはいないので実際に今までずっとそんな感じだったのでしょうが、小糸は「じゃあアイドルは?」「アイドルは続けたいな…」と少し心細そうに呟きます。そう聞かれた円香は「さっきより雨が酷くなってない?」と話題を逸らし、コミュは終わりました。
この円香の「自分たちは何も続けられた試しがない」というのは彼女たちが飽きっぽいみたいな感じに受け取れますが、それはリコーダーや交換日記などのいろいろな物事を始めたり止めたりして、そういう事を「何度も繰り返してきた」という風に取れます。
ここで先ほどの「下手な吹奏楽部」の話に戻ります。ここではその吹奏楽部は「下手」な技術で、何度も同じところを「繰り返して」練習しています。これは円香の言った、彼女たちがなんとなく何かを始めて、なんとなく中途半端にそれを終わるということを繰り返してきた今までの日常と重なっています。彼女たちはそんなずっと同じような、何も形に出来ないような「下手」な日常を何度も「繰り返して」ここまで来たのです。
そんな風に自分たちの在り方を示すかのような吹奏楽部の「繰り返し」を円香が「下手、いつになったら上手くなるんだ」と非難するのはなんとも円香らしいというか何というか…自分(たち)に対する嘲り、皮肉のように思えますね。
しかもそれでありながら、これは完全に憶測ですが、大雨を理由に打ち合わせに遅れるという流れにしたのはきっと円香なんじゃないかなと思います。こういう時に何かと理由を付けてそういう妥協案を出し、ゆっくり歩みがちなのは円香の特徴だと思っていて、それは「海へ出るつもりじゃなかったし」で補講が終わって透と打ち合わせに向かう時もそんな感じでした。そういう意味で、円香はその「下手」な日常にどうしても踏み留まってしまいがちであるように思えます。ノクチルの持つテーマ性には「一歩踏み出して見せる」というのがあると私は良く感じますが、4人の中で最も踏み出すことに臆病なのはやっぱり円香だよなあという感じです。
つまり、円香は誰より自分自身がそういう「下手」な日常の「繰り返し」に固着してしまいがちなのに、それを自分自身で「下手」と否定するのです。そして厄介な事に、円香は十分過ぎるほど聡いので、自分がこの「繰り返し」の円環から出ようとしないでいる事、そしてそのために何をやっても形にならないという事を理解しているんだと思います。円香は決して無自覚に自身の事を棚に上げて「下手」と言っているのではなく、むしろ自覚的だからこそ、この「繰り返し」を「下手」と否定し自虐・自嘲しているのだと感じられます(当然このコミュでの表現そのものを円香が自覚してるという訳ではないですよ!これは物語上の表現です)。
円香は自分自身に対する評価が低く、それ故に半ば自虐するかのように人や物事を舐めた態度を取っている節があるので、そういう自己否定的な円香の人間性をこの辺の表現からは感じます。まあいつもの深読み病なんですけどね!しかしそうだとするとコイツほんとにめんどくせえな!!能力のあるやつが己を嘲るような真似をすると印象良くないぞ!!と考えると、G.R.A.D編で知り合いのアイドルの子にああいう印象を与えてしまったのも納得だろ樋口?そういうとこだぞ樋口。
3つ目のコミュ「場面・傘」
最後のコミュでは、なにやら円香と雛菜が一緒に歩いているみたいです。ひなまど~♡そしてまた雨降ってます。このカードのコミュ徹頭徹尾雨が降ってやがるな。いやだねえ。
しかし2人は、いつも通りと言えばいつも通りですが、なんだか揉めています。どうやら2人とも傘を忘れてしまったのかなんなのか、雛菜は円香の差している傘に入っているらしいです。相合傘だ!ひなまど~(発狂)!!
雛菜は自分が傘持とうかと提案していますが、円香は「雛菜は真ん中で傘持たないから」「さっきそれのせいで8割濡れた」などと言っていますし、雛菜は雛菜で「円香もちゃんと持ててない、頭に当たってる」などと文句を言っています。まあ雛菜は背が高いからね、しょうがないね。2人ともブーブー言い合ってはいますが、一周回って仲良しな感じしちゃいますね〜。この2人はそういう仲なんでしょう。
円香は傘一本じゃ無理と判断し、もう一件コンビニに行こうと提案しています。この辺からするとおそらく2人とも傘を忘れたか、突然の雨に見舞われたかで傘を買うことにしたんでしょうが、何がどうなったか「2人で1本でもいける」という流れになっちゃったんでしょうね。結果はこのザマです。円香も雛菜も思慮深く用意周到なタイプに思えますが、時にはこういうミスもします。かわいいね。
しかし雛菜によると現在地付近にはコンビニは無いらしく、雨宿りしようかと言っています。「それなら自分1人で傘使って帰る」と円香は言いますが、雛菜は「円香の方が雨宿りするんでしょ」と言った所、癇に障った円香に傘をずらされて雨に濡れてしまいました。かわいそう。どうやらこの傘は円香がお金を出して買ったようで、「主導権は自分にある」という事でそんな行動に出たみたいです。びしょびしょになった雛菜もかわいそうだけど、まあお金出しといてそんなん言われたらムッと来るわな。
そうして悶着を起こして2人とも雨に濡れてしまいもう傘追加で買う意味あるのかというところですが、雛菜はドラッグストアの存在を思い出したらしく向かうようです。ここで分かりますが雛菜は財布が無くて傘が買えなかったから2人はこうなったみたいですね。お前も無いのか…そんなとこで例の顔がいい先輩と同じ真似すな。
とはいえなんやかんやでワガママだったりブー垂れる雛菜を置いて行かずに、自分でお金を出して2本目の傘を買う事にしてるあたり円香はなんやかんやで面倒見が良い先輩ですよねえ。まあ後で「後で利子つけて請求する」と冗談なんだか本気なんだからわからん悪態を吐き、雛菜は「円香先輩、悪徳金融〜」なんて言っています。なんだその悪口?円香が悪徳金融なんてやってたら凄まじい暴利で滅茶苦茶厳しい取り立てしたりするけど、底から這い上がる為に相応の行動をする人間には案外優しいタイプの闇金だろうな〜闇金ウ〇ジマくんみたいなね。そんな気しない?
その雛菜が適当な理由付けて逃げても良いように利子つけるだのなんだののくだりで、円香は「交換日記」を引き合いに出しています。1つ目のコミュにも2つ目のコミュにも出てきていましたね!キーワードです。
円香によると「昔みんなでやっていた交換日記は雛菜が『別に毎日交換するって決まってない』とか屁理屈言って止めてた」という事らしいです。雛菜そういう事言いそ〜!小学生の頃からそんな感じなんですね。
しかし続いて雛菜は「でも最後に交換日記を止めて終わらせたのは円香だった」と言い、円香自身も「よく覚えたね」と言っているのでそれは事実なのでしょう。確かにこういうのを真っ先に止めそうなのは円香かなと思いますが、何やら意味深ですね?そんな会話もそこそこに、2人はドラッグストアに到着し、コミュは終わり、雨は降り続けます。
まとめ
ここまでコミュを見てきましたが、クッソ地味。曲がりなりにも限定カードでこんな地味なコミュな事ある?と思えてしまうくらいに地味で動きの少ない物語ですね。しかも雨のせいでどこか雰囲気が暗いせいか、どうにも読後に暗澹たる気持ちが残ります。しかしそれは円香の見る世界の仄暗さそのものであるようにも思えます。これまで散々見てきたように、この樋口円香という少女がこの世界や日々を明るく楽しいものと受け止めているわけはなく、周囲の物事や人物への深い洞察、そしてそこから来るひねくれたシニカルな態度によって、彼女の瞳に映る日々は暗く重い鉛色の梅雨時の曇天のような時間になってしまうのでしょう。アイマスかよこれ本当に?
さて、いつも通りまたごちゃごちゃとこのカードコミュについて考えます。まず考えなくてはならないのは、3つのコミュに共通して出てくる「交換日記」ですね。どのコミュでもしれっと出てきて特に深堀りもせずに終わるモチーフという、如何にもシャニらしいやり方で逆に誇大妄想が肥大化して気が狂う!!助けてくれ。
気を取り直して、この「交換日記」というのはいつ誰がどうして始めたかわからないまでも、4人が小学生の頃やっていたものと見て間違いないんですが、3つ目のコミュで分かるように円香の手によってどこかのタイミングで止めてしまったようです。1つ目のコミュで分かるように小糸は結構真面目にやっていたんでしょうが、雛菜は結構適当にやっていたようですし、雛菜と円香が交換を止めた大きな原因となるのでしょう。透は…どうなんだろ?
まあ適当にやってそうだなとは思いますが、実は透だけ現在進行形で「交換日記」、やってますよね?お気づきでしたか?W.I.N.G.編の時からシャニPとずっと「交換日記」(厳密には日誌だけど)やってるんですよ。円香からすれば「交換日記」は「すでに終わった(終わらせた)過去の思い出」なんですが、透はアイドルになったことで再び「日記」を始めています。そういう対比になっているんじゃないかと思うんですよね。
この「透は再び日記を始めている」というのは個人的に重要です。私が書いてきたノクチル2年目の記事をちゃんと読んでいる狂った方ならもしかしたらピンときたかもしれませんが、この「交換日記」というのは4人の手を「まわるもの」です。
「まわるもの」というのは、(俺の誇大妄想によると)ここ最近のノクチルのコミュを取り巻くテーマとしてかなり頻出するものです。因みに言うと2つ目のコミュで語られる「下手な吹奏楽部の練習」も同じところをずっとぐるぐると繰り返しているという意味で「まわるもの」だと思います。
ここでいろいろ説明すると訳分らんになるのでザックリ言うと、この「まわるもの」というテーマは、主に彼女たちの閉塞的で小さな関係性と、その関係の不変性を表すものとして扱われているものだと思います。「昔からいつも同じメンツで固まり、いつもみんなで同じ事をしている」という事ですね。交換日記もリコーダーの練習も勉強会も、今まさに彼女たちのやっているアイドルも、彼女たちがずっと同じように繰り返してきた4人の「まわる」時間の中にあったものです。
円香はこの「まわるもの」に対してクッソ面倒臭え立場にいるように思います。2つ目のコミュからわかるように、円香は聞こえてくる下手くそな吹奏楽部の練習の繰り返しに対して皮肉をぶつけているという事は、そういう自分たちの「まわるもの」の関係性を良い方向に評価しているとは言えません。いつまで経っても上手くならず、いつも同じように何かを始めてなあなあに終わっていくだけの時間に有意義なものは感じられないのでしょう。
であるにも関わらず、1つ目のコミュでのように、円香はそういう無意義な時間で足踏みをしてしまいがちです。外側からの「ああしろ、こうしてくれ」という圧力がかからなければ、彼女はその小さな「まわるもの」の時間から踏み出そうとはしません。しかもそんな自分に(おそらく)自覚的で、それ故に自己否定しがちです。ひねくれ者がよ。
そんな円香が、3つ目のコミュで「交換日記を終わらせた」という事実が見えるのが面白いですね。円香は4人が同じように何かを始め、特に形にもできないまま終わるという繰り返しである「まわるもの」の時間について否定的な発言をしていながらも、その時間に固着してしまうというのは先ほど述べました。
これは完全に憶測ですが、円香はそういう風に「何か物事が形になる前に終わらせる」事で、「終わり」を防いでいるというように感じます。「このメンツで何かが続いた試しがない」なんて言っていますが、円香にとってはむしろその「この4人は何かを続けられないメンツである」という事の方が重要なのかなと思います。
この国には「逆柱」というひとつの迷信のようなものがありますがご存知でしょうか?日光東照宮のヤツが有名で、「建物が完成するとそこからは壊れるだけだから未完成のままにしておく」というものです。つまりわざと作り間違えている部分を残すというものなんですが、円香の「交換日記」を終わらせるという行為はこれに近しい意味を持つんじゃないかなと感じます。
今までのノクチルのコミュから感じられるように、円香は現状の変化みたいなものに消極的です。円香はその昔から変わらずに同じことの繰り返しの「下手」な時間こそが、この4人のアイデンティティだと思っているんじゃないかなあ…。下手くそでもみんなで一緒に居たいというのが本音で、同じ繰り返しの時間を「下手」というのは皮肉屋の円香らしい、そういう感情の裏返しの言葉のように思えます。きっと彼女はこの「まわるもの」の時間を愛しています。
そんな円香は、もしかしたらそういう4人の関係が何かしらの終着点にたどり着いて「終わってしまう」ということを恐れているのかもしれない、と感じるのです。先ほどの「逆柱」の話のように、円香にとっては「何も形にできない半端な連中である事」こそが彼女たちのアイデンティティであって、円香はそれを守るために「交換日記」を終わらせたのかもしれません。
しかし皮肉にも、円香が終わらせた「交換日記」を、浅倉透はまわりまわってシャニPと一緒にまた始めてしまったのです。「まわるもの」は同じ場所に帰ってきちゃうんですねえ…。しかも、そんな透に引っ張られて他の3人も巻き込まれるかのようにみんなアイドルを始めてしまいました。
アイドルの世界は今までのように「下手」が許される世界ではありません。他者からの期待やプレッシャーに押されながらも、しっかりとした「形」を作り上げなければならない世界です。そんなところに飛び込んでしまった円香の内心いかばかりか…円香はこんな変化を望んでいなかったはずです。しかし彼女が守ろうとしていた同じ事の繰り返しでまわり続けていた居場所は、まわりまわって「日記」に立ち返り、しかも「みんなアイドルになる(円香にとっては特に厄介な存在であるシャニPとかいうオマケ付き)」などというとんでもない変化をもたらしました。
ざあざあと降る鉛色の梅雨空の下で、幼馴染のみんなと何の意味も持たないような下らない言葉を交わし合ったり、朧げな過去の記憶を思い出して少しばかり浸ってみたり、そんな気怠くも心地良いような「下手」な時間がいつまでも続けばいいと、円香はそう思っているでしょう。そんな円香の心情が空に映し出されたかのように、このコミュではずっと雨が降り続いています。それこそ【雨情】です。でも、いつか梅雨は明けます。そして否が応にも夏の日差しは4人を照らしてしまうでしょう、そうだろ円香…聡いお前の事だからそんなことは分かりきっているだろうけど…。
「休憩」「思い出にもならない」「ヘンな時間」「梅雨」
「まとめ」とか言っておきながら終わらないシャニマス怪文書の屑。まだ続くんじゃよ!これもまとめに書いたら脳みそがぐちゃぐちゃに引き裂かれてしまうので特別に項を用意することにしました。そんなことやってるから頭パンクして書くのに時間かかるのじゃよ(反省)。
ここまで「交換日記」について考えてきましたが、この項では「梅雨」について考えます。いきなりですが、実は円香のカードで「雨」をモチーフに取ったものがこの【雨情】の前にひとつあったという事に皆様はお気付きでしたか!?実は2枚目なんですこれ。1枚目のカードというのは~…!!ジャン!!
これです!【閑話】ですね!は~小糸可愛い。どこに雨降っとんねん目ェ腐っとんのかと言われると泣いちゃいますが、実はこのカードのコミュのタイトルがそれぞれ「水滴」「飴玉」になっているのです。「水滴」から「『飴』玉」ですからね~これはどう考えても「雨」を意識しています。そうでしょ?(圧)
それはいったん置いといて、この項のタイトルにある「思い出にもならない」というのは今年の春に実装された小糸のsSSRカードのタイトルで、「ヘンな時間」というのは先日実装された【つづく、】浅倉透のコミュに出てくるひとつのキーワード」です。これらの内容を色々と考えながら、「梅雨」というものを考えていきたいのです。
いきなり勝手に他人の記事を紹介させて頂きます。勝手に使って申し訳ありません!筆者様何か問題あれば言ってください!
こちらの記事は、この【Makeup♡Box】に出てきた雛菜の「透に合う色」という部分に着目し、ノクチル全員のパーソナルカラーや誕生日について言及して、「ノクチルの4人はそれぞれ春夏秋冬に対応している」という結論を出しています。この見方は個人的にかなり説得力のある見方だと思っていて、それは私の「ノクチルの4人の関係は『まわるもの』である」という主張にも一定の合致を見せてくれます。ほんとありがたいですシャニマス学会。集合知好き、一番好きな知です!
「四季」というテーマは【思い出にもならない】でも取り扱われていて、この4人にとっては大事なモチーフのひとつだと思いますが、そういう前提で「梅雨」を考えます。
この【雨情】というカードが実装された日や、そのコミュの内容を見るに、この物語は「梅雨」の時期のものと見てまず間違いありません。ここで思うのは、「梅雨は四季か?」という事です。
おそらく誰も「日本には春梅雨夏秋冬の五季がある!」とは言わないと思います。あくまでも四季のはずですよね。その割に、春と夏の間にあるこの雨期を「梅雨」と呼称し、独立したひとつの季節として考えられている節がありますよね。つまり何が言いたいかというと、「梅雨は四季から外れた季節である」という事です。
そう思った時、【つづく、】浅倉透のコミュ内容が思い起こされました。この【つづく、】の中で「テープの切れ端みたいな」と表現した、「ヘンな時間」というものについて透は興味を抱いていました。その「ヘンな時間」というのは、「誰も覚えていない、自分しか覚えていないような、でも確かにそこにあった過去の時間」の事です。
そして私は上掲の怪文書の中で、「このカードのコミュにはひとつもアイドルをしてる描写がない」という根拠から、「【つづく、】のコミュで描かれた物語は全て『ヘンな時間』である」という風に読み解きました。
そう考えると、この【雨情】もまた同じじゃないですか?このカードのコミュにおいても、ひとつたりとも彼女たちがアイドルをしている描写はありません。ただ仲間内でのなんでもない地味な時間を切り取っただけのコミュです。その事はつまり、どちらも「自分(たち)しか覚えていない時間」の事についての描写になっていると言えます。
この【雨情】で描かれた「梅雨」というのも正にそれなんだと思います。「梅雨」は確かにそこにある時間なのに、誰もが認識できる「四季」に数え入れられない、そしてそれぞれ「四季」に関連するノクチルの4人のうち誰にも当てはまらない季節という存在です。「切れ端」「ヘンな時間」なんですね。そして、ここにこういう「梅雨」があったというのは、円香(もしかしたら周りの3人も含む)しか知らない時間になっているのです。
そこで【閑話】の事も考えます。先述したように、この【雨情】に先立つ形で【閑話】は一切描写が無いくせに「雨」をモチーフに取っていたカードです。ホントそういう真似するよなシャニマス君はよ。
そしてその【閑話】も【雨情】と同じように、彼女たちが勉強会と称して(小糸以外は)ただグダグダと駄弁ったり小糸の口に大量のポテトを詰め込んだりUFOキャッチャーに興じたりして時間を潰すだけの物語で、それもまた「ヘンな時間」「梅雨」の描写となっています。
そのコミュの終わり際に、円香はその時間を「休憩」と表現し、「自分はやろうと思えば何でもできる、だからもう少しだけ休憩」とモノローグにて語っています。これは【雨情】で読み解いた、「円香はこの『下手』な時間に固執してしまう」という部分と一緒ですね。円香はやはり「ヘンな時間」「梅雨」である「休憩」にどうしても踏み止まってしまいがちだという事はこの時点で既に示されていたんですね~。
さらにさらにここでは【思い出にもならない】福丸小糸も引き合いに出します!ごちゃごちゃしてきたな!【思い出にもならない】は最初の方で述べたように、季節をテーマに取っているカードなので「梅雨」というものを考える上で名前を上げられるという部分もありますが、そのカードタイトルやコミュも重要です。
お察し頂けるかと思いますが、【思い出にもならない】のコミュもまた【雨情】と同じように、彼女たちのアイドルとしての描写は一切無く、4人の間での何気ない会話や出来事を描いただけの物語になっています。
ここで大切なのがカードのタイトルである「思い出にもならない」という言葉です。これは今まで述べてきた「休憩」「ヘンな時間」「梅雨」「『下手』な時間」といった時間の事を最も分かりやすい言葉で表現できるもので、そういった時間は分かり易く言えば「思い出にもならないような、個々人が断片的に覚えていたりはするかもしれない程度の些細な出来事のあった時間」の事なんです。
そしてそういう時間への言及は、遡れば実は「天塵」の頃から描かれていますよね。「みんなでお金を貯めて車を買おう、そしてみんなで海に行こう」という幼い頃の彼女たちの会話です。それは如何にも重要そうな感じで円香の回想として語られましたが、実際にその約束を覚えていたのは円香と雛菜だけでしたね。これは正に「思い出にもならない」ような時間で、残酷な話ですが、彼女たちのそういう小さな出来事は時とともに風化し、記憶から薄れていってしまっています。そういう描写はノクチルのコミュの中では結構多く描かれています。
きっと円香が何よりも恐れているのはそういう事で、過去に積み重ねてきたそういう小さな「思い出にもならない」ような時間が、そして何よりそんな時間の中にいた自分たちが、周囲の環境の変化や時間の経過によって失われたり変化してしまう、つまりそういう時間が過去となって終わってしまう事が怖くて仕方が無いのかなと思うのです。まあ実際そういう気持ちは分かる…友達と下らない話で駄弁るだけの時間が永遠に続けばいいのになんて、誰もが抱いてもおかしくない気持ではないですか…円香…(クソデカ感情)。
そんな時間でいつまでも雨宿りしていたくて、円香は明けない「梅雨」を望んでしまっているんじゃないかなあ。まあそれでも結局雨宿りしてるだけじゃダメで、雨の中外に出なくてはならないこともあるんですけどね。3つ目のコミュはその部分を見せてきていますが、そこで雨に濡れながら隣り合って歩いていたのが雛菜というのはなかなか意味深いというか納得できるというか…恐ろしいゲームだなシャニマスな。
そんな円香の弱い部分が見えるよなって話をあれやこれやとこじつけてきましたが、ここで再度【つづく、】との事について考えます。この【つづく、】と【雨情】はそれぞれ同じ性質を持つ「ヘンな時間」「梅雨」という時間について言及しており、そして透も円香もそんな時間に対し一定の執着を見せています。
円香についてはここまで散々書いてきたように、そういう「梅雨」の時間にひたすら踏み止まろうとする事でその時間を守ろうとしています。そしてそれは、残念ながら、どうにも不可能な話ですよね。「梅雨」はいつか明けるし、時間は前にしか進まないし、そもそも円香だって過去のそういう時間についての記憶が結構あやふやになっています。円香自身がそのことにどれほど自覚的かは分からないですけどね…分かっててそうしてるのかもしれないけど、そうだとするともうなんか…胸が痛い…。
しかしそこに片や我らがノクチルのリーダー格の浅倉透です!透が【つづく、】で見出した「ヘンな時間」に対する結論、それは「未来から過去へ接続する」という事でした。ここではあまり詳しく書くとより訳の分からなさが加速しちゃうので書けないですが、ザックリ言うと透は【つづく、】の物語で「今」(=「ヘンな時間」)の音をテープにくっつけて、10年後にそれを聞いたシャニPをその「今」、つまり10年後のシャニPからすれば「過去」となる時間へと接続させようとしていました。そしてその透のやろうとしたことからは、「未来の出来事によって過去の出来事を輝かせて見せる事が出来る」という考え方を感じられるのです。
この透の考え方って円香にとってメチャクチャ良い救いになりません?何をどうしても過ぎ去りゆく「梅雨」を惜しんで足踏みしてしまう円香に対し、透は「過ぎ去ってしまったふとした時間も未来から見返したときにもっと輝いて見えるんだよ、だから前に進もう」と手を引いてあげられるもののように思えます。
そういう意味で、円香がそのみんなと過ごした「過去を見返す」というのに必要だったのは「交換日記」だったんだろうと思います。過去を失わせたくないなら本当に持っていなくてはならなかったのはその「日記」だったはずですが、円香はその「日記」によって日々の出来事が過去のものになっていってしまう事が怖くてそれを捨ててしまったのかもしれません。
しかし何の因果か、円香が守ろうとした同じような事を繰り返すだけの「まわるもの」の関係の中で、まわりまわって透はまた「日記」を始めましたね。透は「日記」を取り戻し、そこにいろんな事を書き込んで未来からその過去を輝かせます。そこにはきっとノクチルのみんなとの「ヘンな時間」の事だって書いてあるかもしれないし、それを10年後にみんなで見返した時、そんな何でもない時間はもっと美しい時間になっているんじゃないかなあ。必ずしも「過去があって未来がある」だけじゃなくて、「未来があって過去がある」という形もあるんだ。
そう考えるならば、ここで円香が「梅雨」の時間に踏みとどまってしまっている事すらも無意味では有り得ないかもしれませんね!梅雨に入るくらいの時期は二十四節気では「芒種」という名前が付けられていますが、これは「稲や麦の種を蒔く頃」という意味のようです。それは当然梅雨の時期に降る雨の恵みで作物を育てようという事ですよね!円香がこの時間を守ろうとして雨を降らしている事が、この先に訪れる夏に種を育てているかもしれないんだ!個人的には小糸が2つ目のコミュでポツリと零した「アイドルは続けたい」という小さな言葉がこれから芽吹く種だと思っています!!
しかもだぞ円香、夜光虫って雨がいっぱい降った日の後なんかにいっぱい出てきて光るらしいぞ、ははっ!だから円香、みんなと手を取り合って少しずつでもいいから前に進んでくれ!それだけが願いだ!
感情置き場
こんなに長くなるつもりじゃなかったし。助けてくれ。最初流しで見た時は「ほーん…地味」くらいの感じだったのに読み込み始めたら底なし沼が待っていた…この内容でここまで誇大妄想深読みこじつけ大爆発を起こすとは…。まあでもそれはもうノクチルのコミュらしいってな所です。
ところでこのカードのタイトルとなっている【雨情】ですが、やはり何をどう調べても、数々の童謡や詩を遺した野口雨情にしかたどり着きません。「しゃぼん玉」の作詞とかした人です。そんな訳でちょいちょい調べてみると、雨情の作品に通底する雰囲気として、時が過ぎる事や何かの終わりに感じる一抹の寂しさみたいなものを情景に重ねて表現するのが特徴としてあるみたいなんですが、いやこれ【雨情】そのものやんけ!ってな感じです。相変わらずシャニマス君は教養深くてビビりますね。このゲームのライター陣なんかすごいな(小並感)。
そんなちょっと後ろ向きな円香の姿勢がかなり見えたのがこのカードコミュだったと思いますが、かといってそういう円香を100%ネガティブに評価したくはないなと思って色々引き合いに出して解決方法を模索したりもしていますが、やっぱり透の存在が大きいなと思いました。フラフラしてる透を円香が支えているような構図は良く感じますが、そういう透が足踏みしがちな円香を未来へ引っ張っていく側面も確かにあるのでしょう。しかも無理矢理前を向かせるような形じゃなくて、むしろ円香が守りたがっている過去の時間にもしっかり目を向けながら。やるなあ透。
しかしながらそういう円香の姿勢を考えると、G.R.A.D編で「何かを終えることは何かを始めることだ」と気づいて、その一歩を軽やかに踏み出した事が円香にとってどれだけ大きな意味を持つのかという部分がより深く感じられるようになりました。本当は最初からそこに終わりなんてなかったんですよねえ。それこそ正に彼女の守ろうとした同じことの繰り返しの「まわるもの」の居場所のはずです!もしそうならばやっぱり円香がそういう時間に雨を降らしていたことも決して無意味じゃない!って俺は信じたい!だってノクチル限界オタクだから!
もう頭ぐちゃぐちゃでまた感情が肥大してきたので終わります!なんにしてもここまで読んでくれた方、もしいらっしゃるなら人生の貴重なお時間を頂きありがとうございました。またどこか梅雨の雨が流れ出した夜光虫だらけのビカビカ光る海で会いましょう。それでは~。