2021年の新型コロナ統計 5/7

はじめに

5月7日の2021年の新型コロナ国別ランキングである。新型コロナ関連サイトでは累計感染者数も死者数も一律に発生当初からの累計数を表示している。2020年は結構な数の感染者数を記録したが、2021年はあまり感染者を出していない国と、逆に2020年はあまり感染者を出していないが、2021年は結構な数の感染者を出した国とでは、例え、累計感染数が同じであったとしても、現在の感染状況は全く異なる。そこで、2021年の新型コロナに関する様々な指標を、感染数や死者数は Worldometer のデータを、ワクチン接種数は Github のデータをもとに計算し、2021年の累計感染数でランキングにした。また、毎週の新規感染数や死者数は独立に第10位までランキングを作った。

A. 5月7日までの2021年累計感染数上位50カ国ランキング

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上位28位までランクの変動は無し。新たにランクインしたところもなし。1位から5位までは2020年からの累計順位と同じである。今回も前回に引き続きインド周辺国と東南アジア諸国の感染状況を加えた。多くの国で感染状況が先週よりもひどくなっていることがわかる。

A1. 昨年同期との比較


今回は5月7日までの2021年累計感染数、5月1日から7日までの新規感染数、5月7日までの2021年累計死者数、5月1日から7日までの死者数の昨年同時期の数字を載せる代わりに、昨年同時期と比べて、何%増えたか、減ったかを載せることにした。負の数は減少を表している。例えば、アメリカの「21/5/1-5/7 新規感染数 前年同期% 増減」は67%になっている。アメリカの5月1日から7日の間に10,639件の感染が確認されたが、これは、2020年5月2日から8日までに確認された感染数に比べ67%増加したことを意味する。インドは昨年同期に比べ12,066%増加した。実際にインドの今年の感染数は昨年の約120倍を超えている。一方イギリスは負の数なので57%の減少である。昨年同時期に比べて、感染数はほぼ半減したわけである。2021年の感染数は昨年同時期と比べ非常に大きいので、何倍、何分の1で表した方が良いかもしれないか、%増減の方が一般的によく使われている。

A1. 5月7日までの累計感染数は1726%増

世界の5月7日までの累計感染数は昨年同時期に比べ1726%増しとなった。約18倍である。2020年5月8日としたのは、2021年5月7日と同じ金曜日だからである。感染数や死者数は曜日によって数に大きな違いが出る。1週間ごとに区切るとき、同じ曜日で区切った方が同じような傾向になるからである。また、中国韓国を除くすべての国で2020年2月末から感染が本格的に始まったので、同時期の累計感染数を比べる場合、2020年は3月以降の実質2ヶ月分でしかない。それゆえ、2021年1月1日から5月7日までの感染数は昨年同時期よりも多くはなるはずだが、それにしても多すぎる。

昨年度感染数が0の国はこの数字が∞になる。こういう国が7カ国ある。このうち5カ国は太平洋の島国である。∞を除いて%増減が最も高い国はアフリカのナミビアの156,194%増しである。2021年の感染数は25,007で昨年同時期の感染数はわずかに16しかなかった。10万%超え(1000倍以上)が5カ国、1万%超え(100倍以上)が46カ国ある。これらの国は昨年同時期は感染数が少なかったが、昨年後半や今年から急激に感染数が増えた。実際昨年同時期の感染数が100未満の国が25カ国と約半数を占める。

上位50カ国の中で10万%超えはの国はなかったが、1万%超えは、インド、アルゼンチン、コロンビア、チェコ、イラク、ハンガリー、ヨルダン、レバノン、ブルガリア、スロバキア、ウルグアイ、パラグアイ、チュニジアの14カ国あった。東欧が4カ国、南米が4カ国ある。上位50カ国ではないが、ネパールは11万%以上増え、ミャンマーは1万%増えた。スリランカは9000%増でもう少しで1万%を超える。

昨年同時期との比較で減少した国は16カ国しかない。このうち、バチカン、タンザニア、西サハラは100%減、つまり、2021年感染数が0である。タジキスタンは2021年感染数が12であるが、1月22日週以降新規感染数は0である。残り12カ国のうち7カ国がアジアにある。オーストラリア、シンガポール、中国は昨年相当の感染数があったので、2020年からの累計順位は120位、105位、96位であるが、2021年に限れば、175位、160位、151位とかなり低くなっている。

A2. 2021年5月1日から7日の新規感染数は811%増

世界の2021年5月1日から7日に新規感染数は昨年同時期の811%増しである。

2020年5月2日から8日までの新規感染数が0であった国は57カ国であった。このうち、2021年5月1日から7日までの新規感染数も0なのが31カ国あり、感染が確認された国が26カ国ある。これらの国を除いて%増減が最大なのはリビアの218,800%増である。昨年のこの時期はリビアでは感染者数が1であったが、今年は2,189である。他に10万%以上増加した国には、モンゴルとネパールがある。リビアは2021年を通してほぼ均等に感染数を増やしているが、モンゴルとネパールはここ1ヶ月ほど、新規感染数が指数関数的に増えている。1万%以上も20カ国ある。感染数が小さい国が多く、このうち21カ国では昨年同時期の感染数は100未満であった。上位50カ国の中ではアルゼンチンとインドが1万%以上増加した。昨年同期の感染数はアルゼンチンは約千人、インドは約2万人であった。

2021年5月1日から7日までの新規感染数が昨年同時期との比較で減少した国は32カ国ある。100%減が5カ国あった。上位50カ国の中でもイギリスとロシアがそれぞれ、57%減、21%減となった。シンガポールは96%減、オーストラリアも35%減であった。ジンバブエは71462%減とありえない数字が出ている。これは、昨年同時期の感染数が前週より減少したからである。集計ミスと思われるが、修正されていないのでそのまま使うことにする。

A3. 2021年死者数は425%増

世界の2021年5月7日までの総死者数は昨年同期に比べ425%増しになった。1万%以上増加した国が25カ国ある。南アフリカ以外は昨年同期の死者数は百人未満であった。減少した国も25カ国あった。上位50カ国の中ではベルギーのみが42%減であった。

A4. 2021年5月1日から7日までの死者数は149%増

世界の2021年5月1日から7日までの死者数は昨年同時期の149%増しであった。∞を除いての最大はウルグアイで41,500%増しであった。ウルグアイの昨年同時期の死者数は1人だけであった。ヨルダン、チュニジア、タイ、エチオピアでも1万%以上増加した。減少した国は44カ国あった。16カ国で100%減であった。それ以外で最大の減少を記録した国はイギリスで98%減であった。欧米でこの数字が減少した国は多い。これは、昨年の第1波でのヨーロッパでの死者数が異常に高かったことを反映する。


B. 5月1日から7日の新規感染数上位10ヶ国。

1。インド(2位) 2,729,517、+174,879、12週連続増加中
2。ブラジル(3位) 421,398、-6,454
3。アメリカ(1位) 314,852、-53,418、3週連続減少中
4。トルコ(5位) 177.771、-92,273、3週連続減少中
5。アルゼンチン(12位) 140,771、-11,940、2週連続減少中 ↑
6。フランス(4位) 130,525、-45,218、3週連続減少中 ↓
7。イラン(13位) 128,017、-12,251、3週連続減少中
8。ドイツ(8位) 111,780、-18,688 、2週連続減少中
9。コロンビア(14位) 108,902、-10,278、2週連続減少中
10。イタリア(6位) 70,904、-16,856、7週連続減少中
22。日本(32位)32,283、-672、8週連続増加でストップ ↑↑

( )内は2021年累計感染数順位、+ーは先週からの増減、人口100万人あたりの1日平均の感染数。

10カ国の顔byれはかわらないが、アルゼンチンとフランスの順位が入れ替わった。アルゼンチンは新規感染数を2週連続で減少させているが、フランスも同じで、しかも、減少数がアルゼンチンより多く、ランクが交代した。この10カ国の中では、インドだけが今週の新規感染数を先週より増加させた。リストの上位50カ国の中で、今週の新規感染数が先週を上回ったところは、インドの他は、南アフリカ、マレーシア、エクアドルのみである。世界全体でも今週の新規感染数は先週より25万人ほど減らしている。しかし今回リストアップした、51位以下のインド周辺国や東南アジアでは13カ国中9国で今週の感染数を増やしている。特にネパールは、25,800とインドに次いで多い。


C. 4月30日までの累計死者数上位10ヶ国。

1。アメリカ(1位) 238,466、1.86%
2。ブラジル(3位) 223,952、3.03%
3。メキシコ(17位) 92,366、 9.90%
4。インド(2位) 89,060、0.77%
5。ロシア(9位) 55,067、3.28%、↑
6。イギリス(7位) 53,473、2.83%、↓
7。ドイツ(11位) 50,668、2.91%
8。イタリア(8位) 47,849、2.45%
9。フランス(4位) 41,336、 1.33%
10。ポーランド(11位) 40,489、2.67%
30。日本(32位)7,129、1.84%

()内は2021年累計感染数順位、%は2021年致死率。致死率の世界平均は1.98%

2021年死者数では、ロシアとイギリスの順位が入れ替わった。また1位アメリカと2位ブラジルの差が一万五千人弱と小さくなった。ブラジルの1週間の死者数はアメリカの約3倍あるので、このままのペースでいけば、2週間後にブラジルがアメリカを抜いて、世界一の新型コロナ死者大国となる。同様にインドも来週中にはメキシコを抜いて第3位に上がるだろう。


D. 4月24日から30日の死者数上位10ヶ国。


1。インド(4位) 26,430、+4,144、9週連続増加中
2。ブラジル(2位) 15,106、-2,558、
3。アメリカ(1位) 4,856、-124、2週連続減少中
4。コロンビア(11位) 3,147、-127、7週連続増加でストップ
5。アルゼンチン(17位)3,007、+318、6週連続増加中、↑↑
6。ロシア(6位) 2,494、-133、2週連続減少中、↑↑
7。イラン(21位) 2,483、-529、5週連続増加でストップ、↓↓
8。トルコ(18位)2,334、-125、7週連続増加でストップ、↑↑
9。ペルー(15位) 2,042、-423、2週連続減少中
10。ポーランド(10位) 1,943、-852、3週連続減少中、↓↓↓↓

30。日本(30位)395、+1、4週連続増加中

()内は累計死者数順位、+ーは先週からの増減

多くの国が今週の死者数を先週より下げているが、インドとアルゼンチンで上昇した。上位50カ国の中ではこれらも含めて、13カ国で死者数が増えている。51位以下のインド周辺国や東南アジアでは13カ国中5国で今週の死者数を増やしている。特にネパールは、143人とランク外ではあるが、インド、アルゼンチン、フィリピンにに次いで多い。

E. 5月7日のワクチン接種数上位10ヶ国。

1。中国(150位) 308,226,000、 21.41%、0.00%
2。アメリカ(1位) 254,793,333、76.59%、33.33%
3。インド(2位) 165,190,000、 11.87%、2.36%
4。イギリス(7位) 51,834,361、 76.02%、24.59%
5。ブラジル(3位) 46,875,460、 21.92%、7.09%
6。ドイツ(8位) 34,408,840、 40.96%、9.01%
7。トルコ(5位) 24,691,044、 29.01%、12.00%
8。フランス(4位) 24,485,851、 37.56%、11.45%
9。イタリア(6位) 23,162,051、38.36%、11.70% ↑
10。インドネシア(16位) 21,666,868、 7.85%、3.07% ↓

28。日本(32位)4,197,463、3.33%、0.88% ↑

()内は2021年累計感染数順位。%は接種率、完了率

ワクチン接種数ではインドネシアとイタリアの順位が入れ替わった。日本んもランクがアップした。


F. 5月1日から7日のワクチン接種数上位10ヶ国。

1。中国(1位) 43,162,000、 -5,818,000
2。アメリカ(2位) 14,619,656、-3,217,719
3。インド(3位) 13,191,893、 -426,382
4。ドイツ(6位) 4,827,164、 +67,015、↑
5。ブラジル(5位) 4,176,598、 -1,409,431、↓ 
6。スペイン(13位) 3,583,537、 +1,485,193、 ↑↑↑ 
7。イタリア(9位)  3,186,745、 +326,904
8。メキシコ(12位) 2,822,024、 +978,027
9。イギリス(4位) 2,514,843、-1,224,275、 ↓↓↓ 
10。フランス(8位) 2,485,851、 -365,042
20。日本(28位) 707,744、-264,930、 ↓↓


()内はワクチン接種数順位。+ーは前週からの増減

中国、アメリカ、インド、イギリス、ブラジルの接種数上位5国で今週のワクチン接種数を減らしている。

G. ワクチンお正確な接種情報

先進国はワクチンの接種状況を少なくとも週に一度発表してくれるが、途上国ではそうでもないことが多い。例えば、アルジェリアでは2月以降5月9日までワクチン接種数の更新がない。これだけ長いと、3月以降はワクチン接種をしていないのかと思う。ちなみにアルジェリはロシア製ワクチンを接種している。ワクチンの接種状況を少なくとも2週間更新していない国は5月10日時点で39カ国ある。ワクチンの種類別に分けると次の表を得る。2種類以上を接種している国もあるので合計は39を超える。

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圧倒的多数でアストラゼネカ製ワクチンのみを接種している国で更新が滞っている。ほとんどがコバックスプログラムで供給を受けている国である。

インドが感染数で、ブラジルが死者数で2021年世界一になる

2021感染数1位のアメリカは3週連続で新規感染数が減少した。今週の感染数は314,852で、2021年第1週の感染数から82.9%も減少した。死者数は2週連続減少中である。今週の死者数は4,856人で、2021年第1週から77.6%も減少した。両方とも世界第3位の規模であり、1日平均4万5千の新規感染、七百人近い死者があるが、だんだん少なくなっていることは確実である。今週ワクチン接種数は前週よりも減ったが、1500万件近い接種をした。これは中国に次いで世界第2位の規模である。アメリカ国民の3分の1が接種を終わったことになる。

2位のインドの今週の新規感染数は先週よりも17万5千件近く増え、270万を越えた、世界全体の新規感染数の49%を占める。今週の新規感染者のうち2人に1人はインド人である。新規感染数の増え具合は先週より低くなったものの2位のネパール(2万5千件)の約7倍と非常に高い。また、新規感染数は12週連続増加中である。上位10ヶ国で新規感染数が先週よりも増えたのはインドだけである。100万人あたりの1日平均の新規感染数も280人となり、フランスやトルコと同じくらいになった。このままのペースで増え続ければ増え続ければ、来週、インドの感染数ははアメリカを抜いて世界1位になる。今週の死者数は先週より4000人以上増えて、226,430人となった。死者数もその増え具合もダントツの1位である。インドのワクチン接種数は先週よりも1300万件増えた。ワクチン接種完了率は2.36%になった。

3位のブラジルは今週の新規感染数を6千件以上減らし、42万あまりとなったが、世界第2位の規模である。死者も先週より2500人減らし、1万5千人あまりとなったが、これも世界第2位の規模である。このままのペースで増え続ければ増え続ければ、2週間後、ブラジルの死者数はアメリカを抜いて世界1位になる。ここでも、アメリカは世界一の座を明け渡すことになろう。ワクチン接種数はイギリスに次いで第5位であるが、今週の接種数は先週よりも150万件近く減らした。接種完了率は7%である。

4位のフランスの今週の新規感染数は13万あまりであるが、先週よりも4万5千件以上減らし、新規感染数では世界第6位に下がった。今週の死者数は先週より431人減らして1,587人となった。新規感染数は3週連続、死者数は2週連続で減少した。今週の死者数は昨年同時期に比べ3%の減少である。2021年第1週に比べても40%以上減少した。フランスでは新たにジョンソン製のワクチンを追加したが、今週の接種件数は先週より36万件減らし、250万件を切った。

5位のトルコの今週の新規感染数は18万近くあるが、先週よりも9万2千件以上減らしたが、第4位である。5位のフランスより10万人近く多い。今週の死者数は2,334人で第8位であるが、先週よりも125人減らし、7週続いた死者数増加が止まった。しかし、ペルーとポーランドはもっと死者数を減らしたので、ランクは10位から8位に上がった。トルコも今週のワクチン接種数は180万件余りと先週よりも5万件以上ワクチン接種を減らした。完了率は12%である。

6位のイタリアは先週よりも一万六千件以上感染数を減らし、今週の新規感染数は7万強である。これで、7週連続で新規感染数を減らしたことになる。死者数445人減らして1663人となった。4週連続で減少している。前年同時期よりも15%死者数を減らしており、2021年第1週に比べても40%以上減少した。イタリアでも新たにジョンソン製のワクチンを追加した。フランスとは逆に、今週の接種件数は先週より33万件増え、320万件にちかい。完了率は11.70%である。

7位イギリスは先週より千人ほど減少させて、今週の新規感染数は14,420人となった。昨年同時期に比べて57%の減少である。今週の死者数が昨年同期に比べて減少となった国は多いが、新規感染数が昨年同期に比べて減少となったのは、上位50カ国ではイギリスとロシアだけである。世界全体でも減少となったのは32カ国のみである。これで、新規感染数は3週連続の減少であるが、1週の増加を挟んで、14週連続で減少していた。死者数は先週より51人減少させて、今週の死者数は81人となった。前年同期に比べて98%の減少であ流。また15週連続で減少している。イギリスでは新たにモデルな製のワクチンを追加した。フランスとは逆に、今週の接種件数は先週より120万件以上減らし、250万件ほどである。完了率は24.59%である。


8位のドイツは新規感染数を前週から約1割減らしたが、フランス同様3月半ばからの感染急上昇の影響で、13万人以上の新規感染数がある。そのためロシアと入れ替わって、8位に上がった。死者数も若干増加した。ワクチン接種率は35%とフランスやイタリアより若干高いが、接種率は7.8%と低い。

9位のロシアは新規感染数を先週より2000人減少させて、今週の新規感染数は58,226となった。14週間連続で新規感染数を減少させていた後、1週だけ増加させたが、2週連続で減少となった。2020年のからの累計感染数は5位なので、2021年は2020年ほど感染状況は悪くない。しかし、ここ5週間ほどは新規感染数が6万人台で推移している。死者数は喪2週連続限で2500人未満となった。ワクチンは先週より29万件減って146万件接種された。完了率は5.72%である。


10位のスペインは新規感染数を先週より12,000人減少させて、今週の新規感染数は43,331となった。2週連続減少である。死者数も先週より49人減らして、今週は576人となった。フランスやイアタリア同様昨年同時期よりも61%減らしている。ワクチンは先週より150万件増えて358万件接種された。完了率は12.74%とEUの中では高い方である。

日本はゴールデンウィークで一休み


日本の順位は32位のままである。今週の新規感染数は672人減らして、8週連続の増加にストップをかけたが、今週の新規感染数は2ランクアップした。スウェーデン、ポーランド、パキスタンが日本以上の減少を見せたためである。今週の死者数は先週より1人増えた。ワクチンは先週より26万件減って70万件の接種にとどまった。期間中ゴールデンウィークだったので、検査数もワクチン接種数も通常の週よりも少ないかった。そのせいで、新規感染数も減少した。連休明けの次週は新規感染数もワクチン接種数も増加が続くと推測される。


インド周辺国では感染拡大が続いている。

パキスタンは、新規感染数は2週連続で減少しているにもかかわらず、2021感染数で33位と先週から3ランクもアップした。死者数は7週連続で増加していたが止まった。ワクチン接種数はここ3週間更新がなかったが、久しぶりに更新があった。前回更新時の4月16日に比べ122万件増えた。接種率は1.48%と1%を超えた。完了者は発表がない。

バングラデシュは2021感染数で40位で先週と同じである。4週連続して新規感染数は減少している。死者数も2週連続で減少した。4月だけで2021年の総死者数の3分の一を出している。今週のワクチン接種数は37万件減少して50万件となった。完了率は2%である。

ネパールは85位から59位に大幅にランクアップした。今週の新規感染数は54,416(12位)で、日本よりも多く、先週よりも25,830も増え、100%以上の増加である。この増え方はインドに次いで世界第2位である。ネパールの今週の死者数は先週より143人増えて、300人となった。過去最高で、2021年の死者数の3分の1以上を今週1週間で発生させた。ワクチンは先週より26万件増えた。完了率も1.22%になった。

スリランカは82位から77位と5ランク上昇した。今週の新規感染数は、13,192(36位)で、先週から200%増であった。今週の死者数も先週から200%増の97人であった。ワクチンは先週より12万件増えた。完了率は0.82%にとどまる。


モルジブは112位から109位と順位を上げた。今週の新規感染数は4,299(72位)であった先週に比べて130%増である。今週の死者数は先週より7人増えて9人になった。ワクチンは先週より1万件減少した。完了率も23.11%と結構高い。


ミャンマーは1つ順位を下げたが、クーデター下で正確な検査発表が行われているかは疑問である。

ブータンが193位から191位へと順位を上げた。今週の新規感染数は先週より50増えて、116となった。2021年の感染数の半分をここ3週間で出している。ブータンでは死者はまだ出ていないがこのまま感染が拡大すれば出るかもしれない。先週は978件のワクチンが接種された。完了率は発表されていないが、接種率は60%を超える。

アフガニスタンは131位から127位hと順位を上げた。8週連続で新規感染数を増やしている。死者数も今週は少し減った。ワクチンはアストラゼネカが供給されている。4月23日以降更新の報告はない。テロなども起こっているのでもしかしたらワクチン接種ができないでいるかもしれない。

インド周辺国は感染拡大はしばらく続くであろうと予測される。インドの周辺国はほとんどがアストラゼネカのワクチンを使っている。接種率は日本より多いところが多い。なので、この辺りで流行っている原因としては、アストラゼネカのワクチンはインド変異株には効いていない、ワクチン接種し始めたので安心して感染予防を怠った、などが挙げられる。

東南アジアも感染拡大になっている。

16位のインドネシアは新規感染数は2週連続で減らしているが、今週は新規感染数は35,246である。世界21位で、日本よりも多い。4月に入ってから増えたり減ったりを繰り返している。死者数も先週より33人減らしたが、1142人の死者を出している。世界16位である。今週は先週より、15万件ほどワクチン接種数減らした。完了率は3%ほどである。

23位のフィリピンは3週連続で新規感染数を減らしている。先週よりも7300人ほど減らして今週は50,425の新規感染が確認された。世界14位である。死者数は先週より160人増しの865人となった。ワクチンは先週よりも787,095件接種が増えた。完了率は0.38%である。

38位のマレーシアは5週連続で新規感染数を増やしている。先週よりも2500人ほど増やして今週は23,712の新規感染が確認された。世界26位である。死者数は先週より35人増しの126人となった。ワクチンは先週よりも72,445件接種が増えた。完了率は2%である。

81位のタイ先週より7位順位を上げた。新規感染数は4週連続で増加していたが、今週は減少に転じた。今週の新規感染数は13,702である。2021年の新規感染数の3分の2をここ4週間で出している。死者も3週連続で増加している。今週の死者数は160である。今週だけで2021年の死者数の半分以上を出した。ワクチンは先週よりも128,223件減った。完了率は0.67%である。

ベトナムの感染数自体は多くはないが、やはり増えている。今週は先週の90%増しである。死者は出ていない。ワクチンは摂取率自体が1%に満たない。

シンガポールは今週は新規感染数を減らしたが、4月以降確実に新規感染数を増やしている。死者は2021年を通じて2人しかいないが今後増える可能性がある。ワクチン接種率は38%、完了率14%とEU並みである。

東南アジアではベトナムとシンガポール以外では中国製の死のバックを使っている。接種率は日本より低いところが多い。なので、この辺りで流行っている原因としては、しのバックのワクチンこの辺りで流行しているワクチンには効いていないということが考えられる。

終わりに

またインド周辺国も東南アジアも使用ワクチンはせいぜい2種類と少ない。EUでは早い時期からファイザー、モデルナ、アストラゼネカの3種を使ってきた。4月末からはジョンソンも接種し始めた。一つの国で流行している株は一つであるとは限らない。この時期は色々な変異株もたくさん出回っている。一つのワクチンは一つの株にしか効かないかもしれない。だから感染減少につながらないと考えられる。ワクチンの種類を多くすれば、退治できる変異株も増えるかもしれない。実際、ハンガリーは5種類のワクチンを接種して、感染数を劇的に減らしている。ワクチンの種類を増やすことも視野に入れると良いかもしれない。


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