2021年新型コロナランキング 6/25

はじめに

新型コロナ関連サイトでは累計陽性者数も死者数も一律に発生当初からの累計数を表示している。2020年は結構な数の陽性者数を記録したが、2021年はあまり陽性者を出していない国と、逆に2020年はあまり陽性者をだしていないが、2021年は結構な数の陽性者を出した国とでは、例え、累計陽性数が同じであったとしても、現在の状況は全く異なる。一般的に、2021年の累計順位は2020年からの累計順位よりも高いところは、今年に入ってからの陽性数が昨年よりも多くなっていることを意味する。メディアの報道やSNSでは2020年からの陽性数を表示しているが、これだけでは感染状況を見誤る恐れもある。

そこで、2021年の新型コロナに関する様々な指標を、陽性数や死者数は Worldometer のデータを、ワクチン接種数は Github のデータをもとに計算し、2021年1月1日から6月18日までの累計陽性数でランキングにした。また、毎週の新規陽性数、死者数、ワクチン接種数などは独立に第10位までランキングを作った。


A. 2021年累計死者数が減った。

6/18 号では、2021年1月1日の累計陽性数を修正した16カ国の指標を計算し直した。その結果、世界の2021年6月18日の累計陽性数は約15万人少なくなった、これは修正前の6月18日の累計陽性数の0.16%で、それほど影響はなく、順位の変更はリトアニアが4つ順位を下げたのみであった。

今号では2021年1月1日の累計死者数を修正した21カ国の指標を計算し直した。死者数を減らしたのはカザフスタン(–475)のみであった。カザフスタンは今年3月と昨年8月にも死者数の修正をしている。また昨年7月には陽性数の修正もしている。一方死者数を増やしたところは、前号で修正したペルーやメキシコ以外にもアメリカや、スウェーデンなど計20カ国あった。また1月1日の数値は修正していないがそれ以外の日の数値を変えていたところもあった。今回の見直しはは2020年の陽性数、死者数を計算するためなので、これらの国については計算のし直しはしなかった。その結果2021年1月1日の累計死者数が10万人近く、率で言えば5%ほど増えた。つまり2020年の死者数が増え、相対的に2021年の死者数が減ったことになる。

この修正によって、累計死者数の順位や連続週数ががかなり変わった。例えば、フランスがポーランドの順位を下回ったり、スウェーデンは順位を4つ下げるなどしている。インドは前回死者数の減少が始まった(連続週数=–1)だったが、5週連続で減少していた。ランキングの表では修正した箇所をLime色の背景にした。また順位が変動したところは背景を黄色にした。

また、陽性数を修正していた13カ国のうち12カ国は死者数も修正していた。

修正は二つのタイプに分かれる。一つはペルーの死者数修正やフランスの陽性数修正のような、定義の見直しなどによって修正するもので、大幅に、そして過去に遡って数値が変わることが多い。大抵の場合は修正の理由が公式に発表される。中には一度修正した数値をもう一度修正することもある。もう一つは政府機関がその日の統計を締め切った後や休み明けに届く報告を後日修正するもで、数値に変更はそれほど多くないので、ひっそりと修正されることが多い。


B. 2週間後に2021年累計陽性数が1000万件を超えるだろう。

6月25日の世界各国の2021年累計陽性数によるランキングは下の表のようになった。

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6月19日から25日にかけての新規陽性数は2,575,556件で前週よりも17,190件増えた。その結果、世界の累計陽性数は96,647,972になった。このペースでいけば、2週間後に2021年累計陽性数が1000万件を超えるだろう。

トップ10では、第7位までは先週と同じ顔ぶれだが、ロシアとイギリスの順位が上がりイタリアが下げた。両国とも今週の新規陽性数が4週間前に比べ100%以上増えており、感染爆発が深刻である。

上位60カ国では、ロシアとイギリスの他に、フィリピン、ポルトガル、アラブ首長国連邦、ネパール、バングラデシュ、チュニジア、タイ、バーレーンの順位が上がった。フィリピン、ネパール、バーレーンは前週からも、4週間前からも陽性数が下がっているにも順位が上がっている。

上位60カ国で順位を下げたところはイタリアの他に、オランダ、ルーマニア、イスラエル、レバノン、ウルグアイ、スイス、ブルガリア、ベラルーシ、スロバキアである。ただしイスラエルは順位を下げたものの新規陽性数は4週間前に比べ500%以上増えており、注意が必要である。


B1. インドネシア、南アフリカ、イギリスで感染再発

6月19日から25日の新規陽性数上位10ヶ国は次のようになった。( )内は2021年累計陽性数順位、新規陽性数、+ーは前週からの増減、矢印一つで1個のランク変化

1。ブラジル(3位) 520,584、+19,628、4週連続増加中 
2。インド(1位) 359,705、−105,026、7週連続減少中 
3。コロンビア(7位) 204,132、+10,225、5週連続増加中 
4。アルゼンチン(6位) 131,824、−17,849、 4週連続減少中 
5。ロシア(8位) 127,779、+26,924、4週連続増加中 
6。インドネシア(15位) 109,601、+40,360、5週連続増加中 ↑
7。南アフリカ(23位) 822,018、+32,833、8週連続増加中 ↑ ↑
8。アメリカ(2位) 89,403、+1,457 ↓↓
9。イギリス(9位) 88,975、+27,548、7週連続増加中 ↑
10。イラン(12位) 70,423、+2,975、2週連続増加中 ↓↓

38。日本(28位) 10,184、−794、6週連続減少中 ↓↓↓↓↓

順位の上昇したインドネシア、南アフリカ、イギリスは新規陽性数の前週からの増加幅が1位、2位、3位となっている。新規陽性数はそれぞれ5、8、7週連続で増えており、また死者数も3週連続で増えているので感染再発と言って良いだろう。インドネシアとアフリカはワクチン接種率がそれぞれ9.22%、4.43%とG20の中ではワースト2なので、さもありなんといった感じだが、イギリスは64.30%とトップクラスであるにもかかわらず感染拡大している。この三国のおかげで、イランとアメリカは新規陽性数が前週より増えているにもかかわらず順位が下がった。10位以下では、バングラデシュが前週より1万人以上新規陽性数を増やしている。数は少ないが、スウェーデン、イスラエル、モザンビーク、キプロス、ナイジェリア、ジンバブエ、ルワンダ、ミャンマー、スーダン、ギニア、エスワティニ、フィジー、ニカラグアは100件以上の新規陽性があ理、前週比で100%以上の伸びを示している。半分がアフリカである。


B2. おさまったと思ったところでまた流行る。

下の図は累計陽性数1位から5位までの毎週の新規陽性数のグラフである。ブラジル(灰色)以外は新規陽性数を下げていることがわかる。しかし、グラフの傾きがだんだん緩やかになっているので、陽性数の減り方が小さくなっていることがわかる。

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下の図は累計陽性数6位から10位までの毎週の新規陽性数のグラフである。

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イタリア(赤)はフランス同様順調に減少しているが、グラフの傾きがだんだん緩やかになっている。アルゼンチン(青)とコロンビア(緑)は3月半ばから、イギリス(黄色)とロシア(灰色)5月末から、グラフが急上昇している。いずれの国もグラフが「U」字型になっている。イギリス、ロシアは、アルゼンチンとコロンビアに比べ「U」の幅が広く、底が平たくなっている。平たくなっている部分は新規陽性数があまり変わらないことを示している。減少していても、減り方が少なくなってきた、いわゆる「下げ止まり」状態、あるいは、前週より上がったり下がったりを繰り返している状態である。多くの人が勘違いをしているようだが、少ない陽性数をを維持していることは感染終息には程遠い。

インドネシア、南アフリカ、モザンビーク、ミャンマー、ルワンダ、ジンバブエのグラフはそのようなそこが平たく長い「U」字型をしている。また、ポルトガルやイスラエルのグラフも「U」字形になりそうな兆候が出ている。

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新型コロナは一旦感染状況がおさまってから、再び同じくらいかそれ以上の規模で再発することが多い。おそらく変異株が次から次へと生まれているからであろう。一度感染した人やワクチンを接種した人は、あるタイプの新型コロナウイルスに対して抗体を持っているが、変異株にはあまり効かない。症状は軽くなるが感染する。その分パワーアップしていると考えられている。なので、感染していない人やワクチンを接種していない人にとってはより症状が重くなるであろう。それゆえ、変異株は感染力が強かったり、致死力が強いと言われる。

従って、感染状況は良くなったからといって、規制解除をすることはあまり良い策とは言えない。つい最近いくつかの州で規制解除したアメリカは要注意である。経済活動を再開したとしても、マスクをしたり集近閉を避けたりなどの、規制を実施しながらならば、感染状況はよくなっていくのだから、規制は新型コロナの新規感染が世界で0になるまで続けるべきであろう。

B3. 中南米とアジアで陽性密度が高い

6月19日から25日の人口100万人あたりの新規陽性数上位10カ国は下のようになった。
( )内は累計陽性数順位、今週の100万人あたりの新規陽性数、先週との差、今週の陽性数

1。セーシェル(125位) 1,433.7、−227.1、993
2。モンゴル(78位) 702.9、−1.6、16,384 ↑
3。ナミビア(95位) 616.4、+212.5、11,158 ↑↑↑↑↑↑↑↑
4。コロンビア(7位) 567.2、+28.2、204,132 ↑
5。サンマルタン(186位) 519.7、+181.5、143 ↑↑↑↑↑↑↑↑↑
6。ウルグアイ(41位) 500.1、−233.4、12,202 ↓↓↓↓
7。アルゼンチン(6位) 413.0、−56.0、131,824 ↓
8。クウェート(55位) 408.5、+50.2、12,388 ↑↑↑↑
9。オマーン(72位) 377.2、+35.6、13,819 ↑↑↑↑
10。モルジブ(93位) 375.7、−374.0、1446 ↓↓

126。日本(28位) 11.5、−0.9、10,978 ↓↓


世界の人口100万人あたりの新規陽性数は47.0で、先週より0.5上がった。1位のセーシェルは大幅に下げたものの順位は変わらなかった。1000人超えもセーシェルだけである。2位のモンゴルは少し下げたがウルグアイの下げっぷりには敵わず、順位が上昇した。6位のウルグアイは前週に引き続き大幅に減少させた。ナミビア、コロンビア、サンマルタンの上昇が大きいので、順位も4ランク下げた。クウェートとオマーンが順位を4ランク上げた。人口100万人あたりの新規陽性数が100件以上の国は42国で前週よりも3カ国増えた


B4. 南米では新規陽性数が減り始めている

新規陽性数が先週より減少した国は先週よりも6カ国減って106カ国に、増加した国は先週より13カ国増え99カ国になった。新規陽性数0を維持しているところは、2021年陽性数0の4ヵ国、2020年からの陽性数0の14ヵ国を含め、31ヵ国ある。世界全体では前週より17,190件増えた。コソボは新規陽性数が0であるが、更新が途絶えているためである。マカオは陽性数が0になったが、ここは陽性者が1週間に1人あるかないかである。
前週から今週にかけて新規陽性数が最も減少した国は次の通りである。( )内は2021年累計陽性数順位、前週からの増減、連続週数

1。インド(1位) −105,026、7週連続減少中
2。アルゼンチン(6位) −17,849、4週連続減少中
3。チリ(20位) −11,112、2週連続減少中
4。ペルー(18位) −8,116
5。フィリピン(21位) −7,174
6。ウルグアイ(41位) −5,692、3週連続減少中
7。フランス(4位) −5,591、10週連続減少中
8。ボリビア(45位) −5,165、2週連続減少中
9。パラグアイ(42位) −3,777、4週連続減少中
10。イタリア(10位) −3,594、11週連続減少中

26。日本(28位) −794、6週連続減少中

前週から今週にかけて新規陽性数が最も増加した国は次の通りである。( )内は2021年累計陽性数順位、前週からの増減、連続週数

1。インドネシア(15位) +40,360、5週連続増加中
2。南アフリカ(24位) +32,833、8週連続増加中
3。イギリス(9位) +27,548、7週連続増加中
4。ロシア(8位) +26,924、4週連続増加中
5。ブラジル(3位) +19,628、4週連続増加中
6。バングラデシュ(39位) +11,713、5週連続増加中
7。コロンビア(7位) +10,225、5週連続増加中
8。チュニジア(47位) +5,684、6週連続増加中
9。タイ(50位) +4,555、2週連続増加中
10。イラク(25位) +3,884、3週連続増加中

新規陽性数が減少した国に6つの南米諸国が入った。ブラジルとコロンビアは新規陽性数が前週に比べて増えたが、増え方はかなり弱まっている。


D. タジキスタンで感染復活か。

新規陽性数は、前週よりは増えたが、世界全体では4週間前(5月28日)に比べて、29.5%減である。今週の増分は小さいので、来週はまた減少に戻る可能性が高い。4週間前に比べて新規陽性数が減少した国は前週に比べて減少した国は7ヵ国減り120ヵ国となった、また増加した国は10カ国増え85カ国になった、5週間以上新規陽性数が0件を維持している国は、今年になって新規陽性数が0件である4ヵ国を含めて15ヵ国ある。

4週間前に比べて新規陽性数が減少した割合が最も高い国。( )内は2021年累計陽性数順位、直近5週間の減少数、連続週数


1。コソボ(順位非決定) −100.0%、−50、5週連続減少中
1。アンティグアとバーブータ(191位) −100.0%、−4、3週連続新規陽性数0件
1。サンマリノ(166位) −100.0%、−2、3週連続規陽性数0件
1。マカオ(211位) −100.0%、−1、2週連続新規陽性数1件でストップ
5。リトアニア(71位) −90.7%、−3,455、6週連続減少中
6。ポーランド(14位) −86.7%、−6,562、12週連続減少中
7。バーレーン(59位) −86.7%、−17,569、4週連続減少中
8。ケイマン諸島(198位) −85.7%、−6、2週連続増加でストップ
9。ドイツ(11位) −85.2%、−28,593、9週連続減少中
10。モルジブ(93位) −84.7%、−7,993、5週連続減少中

51。日本(28位) −65.7%、−19,544、6週連続減少中


前週100%減だった7国のうち、サンバルテルミー、アンティグアとバーブータ、サンマリノは引き続き新規陽性数0を維持しているが、その他の国は再び陽性者を出した。サンバルテルミーは新規陽性数0が5週続いたので、割合が計算できなくなった。また、コソボは6月15日から感染状況の更新が途絶えているので、今週の新規陽性数が0かどうかは不明である。また前週トップ10だった国のうち上記三国以外は一つも残っていない。
リトアニアとポーランドは陽性数を上方修正したが、2021年に関しては修正後も大きな変化はない。また、ドイツは1月の最初の3週間のみ修正している。従って、陽性数の修正がランク入りの原因ではない。

4週間前に比べて新規陽性数が増加した割合が最も高い国。( )内は2021年累計陽性数順位、直近5週間の減少数


1。サンマルタン(186位) ∞、+143、2週連続増加中
1。グアダルーペ(139位) ∞、+129、2週連続増加でストップ
1。タジキスタン(204位) ∞、+84、22週連続新規陽性数0件でストップ
1。バージン諸島(199位) ∞、+50、4週連続新規陽性数0件でストップ
1。マヨット(130位) ∞、+27、3週連続増加中
1。ジブラルタル(170位) ∞、+13、3週連続増加中
7。シエラレオネ(174位) +2,388.0%、+597、5週連続増加中
8。ルワンダ(111位) +1,694.2%、+4,693、4週連続増加中
9。ミャンマー(112位) +1,537.8%、+4,229、7週連続増加中
10。チャネル諸島(189位) +1,433.3%、+86、3週連続増加中

4週間前の新規陽性数が0ならば、この数字は無限大(∞)になる。先週はジブラルタル1ヵ国だけであったが、今週はさらに5ヵ国増えた。どの国もジブラルタルより、新規陽性数が多い。

タジキスタンは1月16日以降22週にわたって新規陽性数が0であった。感染終息になったと思っていたが、6月23日に50件の新規陽性を出した。その後1日平均22、3人の新規陽性がある。6月19日から25日の新規陽性数は84件である。タジキスタンでは、5月9日からアストラゼネカのワクチンを接種し始めていた。現在のところ接種率は1.19%で完了率も0.14%と非常に低い。タジキスタンと国境を接しているアフガニスタン、ウズベキスタン、キルギス、中国もここ数週間は陽性数を増やしているので要注意かもしれない。

マヨットは6月19日発表の累計陽性数が前日に比べ787人減少した。それに伴い4月1日から6月18日の陽性数を修正し、4月中の新規陽性数は0になった。政府はこの修正に対して何も発表していないようである。

ここのリストからは漏れたが、4週間前に比べて、ジンバブエが1428.3%増、リベリアが1359.5%増、モザンビークが1313.0%増、ザンビアは1095.9%増、フィジーが757.6%増、レソトが731.6%増、ナミビアが508.1%増、イスラエルは507.7%増となっている。これやの国の新規陽性数グラフが底が平たく長い「U」字型をしており、イギリス、タジキスタン、バージン諸島も含め、一旦は感染が収束しつつあった国で急激な陽性数増加が見られる。

E. 死者数の修正で順位が入れ替わった

6月18日までの2021年累計死者数は、当初の発表では1,948,412であったが、修正後は1,934,891人となった。世界の6月19日から25日までの死者数は57,314人で、先週に比べて1,597人減少した。その結果6月25日までの2021年累計死者数は1,992,205人となった。修正後の6月18日までの2021年累計死者数は昨年の100.12%、6月25日までの2021年累計死者数は昨年お103.08%に当たる。また2021年累計陽性数に対する、累計死者の割合(致死率)は2.06%になった。昨年同時期の致死率は5.02%で、昨年全体の致死率は2.29%である。

6月25日までの2021年累計死者数上位20ヶ国。( )内は2021年累計陽性数順位、死者数、今週の死者数、致死率

1。ブラジル(3位) 315,831、12,651、2.97%
2。アメリカ(2位) 252,759、2,162、1.85%
3。インド(1位) 244,269、9,552、1.23%
4。ペルー(18位) 90,720、1,353、8.87%
5。メキシコ(17位) 85,949、1,276、8.06%
6。ロシア(9位) 74,509、3,619、3.35%
7。コロンビア(7位) 59,826、4,575、2.45% ↑
8。ドイツ(11位) 56,762、369、2.88% ↓
9。イギリス(10位) 53,843、110、2.49% 
10。イタリア(8位) 52,797、193、2.49%

11。アルゼンチン(6位) 48,660、3,732、1.77% ↑↑
12。ポーランド(14位) 45,997、171、2.92%
13。フランス(4位) 45,952、237、1.40% ↓↓
14。インドネシア(15位) 34,042、2,328、2.58% ↑
15。ウクライナ(16位) 33,554、282、2.87% ↓
16。南アフリカ(24位) 30,282、1,180、3.68% ↑
17。スペイン(13位) 29,824、127、1.66% ↓
18。トルコ(5位) 28,230、402、0.89%
19。イラン(12位) 28,251、842、1.47%
20。ハンガリー(29位) 20,313、30、4.21%

26。日本(28位) 11,138、278、2.00%

下線を引いたところは死者数の修正をした国である。フランスやスペインなどその影響で順位が下がった。南アフリカも本来ならば順位が下がるはずだが、死者数が先週より大幅に増え、その効果を打ち消したようだ。南米では6月19日から25日の1週間の死者数が4桁である国が多く、コロンビアとアルゼンチンの順位が上がった。ペルーやメキシコは陽性数の割に死者数が多い。実際致死率も高い。


F1. 累計死者数でインドがアメリカを抜いて2位になるかも

6月12日から18日の死者数上位10ヶ国は次の通りである。( )は累計死者数の順位、今週の死者数、前週からの増減、連続週数

1。ブラジル(1位) 12,651、−1,620、2週連続増加でストップ ↑
2。インド(3位) 9,552、−1,413、5週連続減少中 ↓
3。コロンビア(8位) 4,575、+444、7週連続上昇中
4。アルゼンチン(11位) 3,732、+113
5。ロシア(6位) 3,619、+848、3週連続増加中
6。インドネシア(14位) 2,328、+851、4週連続増加中 ↑↑
7。アメリカ(2位) 2164、−124、3週連続減少中 ↓
8。ペルー(4位) 1,353、−480、7週連続減少中 ↓
9。メキシコ(5位) 1,276、+62
10。南アフリカ(16位) 1,180、+331、3週連続増加中 ↑↑↑

27。日本(26位) 278、−135、4週連続減少中 ↓↓↓↓

ブラジルの今週の死者数は先週より少なかったが、新規陽性数が長らく上昇し続けているコロンビア、ロシア、インドネシア、南アフリカでは先週より増え、ランクも上昇した。

インドはかなりのペースで死者数を減らしているがいまだに毎週1万人近い死者がある。アメリカの減少ペースに比べればまだまだ低い。両国ともこのペースでいけば、東京オリンピックが始まる頃、インドの2021年累計死者数があまりかを上回る可能性がある。

F2. 中南米では死に至る確率が高い

世界の6月19日から25日までの人口100万人あたりの1日平均の死者数は1.06人で、前週より0.01人減少した。6月19日から25日までの人口100万人あたりの1日平均の死者数のランキんgは次の通りである。( )内は累計死者数順位、今週の人口100万人あたりの1日平均死者数、先週との差、今週の死者数。


1。パラグアイ(31位) 15.8、−1.0、800 
2。コロンビア(8位) 12.7、+1.2、4,575 ↑↑↑
3。スリナム(117位) 12.3、−0.5、51
4。アルゼンチン(11位) 11.7、+0.4、3732 ↑↑
5。セーシェル(151位) 11.6、ー1.4、8 ↓↓↓
6。ナミビア(87位) 10.9、+3.6、198 ↑↑↑
7。ウルグアイ(44位) 9.8、ー2.5、240 ↓↓↓
8。ボツワナ(90位) 9.2、+6.6、155 ランク外
9。ブラジル(1位) 8.4、−1.1、12,651 ↓↓
10。トリニダード・トバゴ(104位) 7.9、+0.9、78 ランク外

99。日本(26位) 0.3、−0.2、278、↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

この数値は人口が少ないと少ない数でも大きな数字になる。セーシェルは今週8人の死者あり、先週より一人減った。それで3ランクダウンである。ナミビアの死者数はここ3週間60人つづ増えている。ボツワナの死者数は先週の3倍以上に急増した。中南米諸国の人口100万人あたりの1日平均の死者数は他の大陸と比べて高い。アフリカ諸国が最近この数字を急激に大きくしている。


G. 先週より死者数が増えた国が多くなる

先週より死者数が減少した国は8ヵ国減って、85ヵ国になった。増加した国は11ヵ国増え、70ヵ国になった。また0ではないが先週と同じ数だったところは10ヵ国ある。死者数0を維持しているところは35ヵ国、2021年の死者数が0のところも23ヵ国ある。先週より死者数が増えた国が多いが、死者数は先週よりも減少している。来週は死者数増加に転じるかもしれない。

前週から今週にかけて死者数が最も減少した国は次の通りである。( )内は2021年累計死者数順位、先週からの減少数、連続週数。


1。ブラジル(1位) −1,620、2週連続増加でストップ ランク外(プラス)
2。インド(3位) −1,413、5週連続減少中 ↓
3。ベルー(4位) −480、7週連続減少中 ↑
4。ドイツ(7位) −145、8週連続減少中 ↑↑↑↑
5。日本(26位) −135、5週連続減少中 ↑↑↑↑↑↑↑↑↑
6。ボスニアヘルツェゴビナ(43位) −126 ランク外(プラス)
7。アメリカ(2位) −124、3週連続減少中 ↓↓↓
8。フランス(13位) −121、9週連続減少中 ランク外
10。ボリビア(36位) −113 ランク外(プラス)


前週から今週にかけて死者数が最も増加した国は次の通りである。( )内は2021年累計死者数順位、先週からの増加数、直近5週間の増減、連続週数。

1。インドネシア(14位) +851、4週連続増加中 ↑↑
2。ロシア(6位) +848、3週連続増加中 ↑↑↑↑↑
3。コロンビア(8位) +444、7週連続増加中 ↓
4。南アフリカ(16位) +331、3週連続増加中 ランク外
5。バングラデシュ(38位) +210、4週連続増加中 ↑↑↑↑↑
6。グアテマラ(50位) +186、2週連続増加中 ランク外
7。ザンビア(77位) +155、6週連続増加中 ↓↓
8。アルゼンチン(11位) +113 ランク外
9。ボツワナ(90位) +111、2週連続増加中 ランク外
10。チュニジア(32位) +106、4週連続増加中 ランク外

コロンビアは7週連続で死者数が全集を上回っているが、インドネシアとロシアはコロンビアの倍の勢いで死者数が増えている。インドネシアはシノバックとアストラゼネカを、ロシアはスプートニクろエピバックを接種している。おそらくこれらワクチンの効かない変種が発生しているものと思われる。死者数が多く陽性数増加期間も長いのでインド変異株とは別のものの可能性が高い。


H. 4週間前より死者数が増えた国が多くなる

4週間前より死者数が減少した国は1ヵ国減って、97ヵ国になった。増加した国は3ヵ国減って、50ヵ国になった。4週間前と死者数が同じであるならばこの数字は0.0%になるが、そういう国は15ヵ国ある。4週間前と今週とで両方とも死者数が0ならば計算不可能(n/a)であるが、そういう国は2021年に死者数が0人である22国を含め44ヵ国ある。

4週間前に死者があり、今週の死者数が0ならば、この数字は−100.0%になる。そういう国は13ヵ国ある。この4週間の死者数は一桁台である。それらを除いた、4週間前よりも死者数の減少した割合が最も高い国は、次の通りである。( )内は2021死者数順位、減少率、減少数。

1。13カ国 −100.0%
14。スウェーデン(45位) −94.9%、−56
15。北マケドニア(55位) −90.7%、−97
16。イスラエル(54位) −90.0%、−9
17。ルーマニア(22位) −89.7%、−365
18。アゼルバイジャン(66位) −89.5%、−51
19。ハンガリー(20位) −88.2%、−225
20。フィンランド(116位) −87.5%、−14
21。アルバニア(83位) −85.7%、−6
22。チェコ(21位) −85.5%、−65
23。ギニア(87位) −83.3%、−5

58。日本(26位) −58.4%、−390

4週間前に死者数0だが、今週は死者数が0でない場合は、この値が∞になる。そういう国は15ヵ国ある。うち13ヵ国はこの間の死者数が一桁台であるが、アイルランドとミャンマーはそれぞれ、50人、31人と少し多くなっている。アイルランドはイギリスの影響を受けた可能性がある。ミャンマーはクーデターによる混乱が少しづつ収まってきており、防疫に目が向き出し、陽性数死者数の調査ができるようになったのではないか。

無限大以外で、4週間前よりも死者数の減少した割合が最も高い国は、次の通りである。( )内は2021死者数順位、減少率、減少数。


1。15カ国 ∞
16。ザンビア(77位) +3,911.1%、+352
17。ウガンダ(110位) +2,136.4%、+235
18。リベリア(168位) +1,600.0%、+16
19。マラウイ(93位) +1,200.0%、+12
20。ジンバブエ(80位) +983.3%、+59
21。コンゴ民主共和国(122位) +966.7%、+29
22。ルワンダ(121位) +766.7%、+23
23。アフガニスタン(64位) +427.1%、+457
24。モザンビーク(103位) +435.0%、+17
25。ナミビア(87位) +312.5%、+150

10カ国中9カ国がアフリカである。無限大にもアフリカ勢が5カ国いる。

H. ワクチン接種完了者は10%を超えた

今週は先週より3100万回増加し、2億9000万回以上のワクチンが接種され、累計で2,885,183,643回となった。少なくとも一回ワクチンを接種した者の数は1,799,127,534人となった。その割合、つまり、真の接種率は23%弱である。ワクチン完了者数は809,426,396人で、完了率は10%を超えた。接種人数と完了者数はアラブ首長国連邦などで発表していない国がいくつかある。そういう国は接種人数=接種回数とし、完了者を0にして計算した。接種人数は接種回数よりも少なくなるので、実際の接種人数はこの統計よりも少ない。また、完了者も0というわけではないと思われるので、実際の完了者数はこの統計よりも多い。

パラグアイではワクチン接種回数の訂正があった。

今週は新しくワクチン接種を始めた国はなかった。Worldometer の Coronavirus Update でリストされている222の国と地域の中で205、そうでない17の国と地域のうち12、合計217の国と地域でワクチン接種が行われている。

先週2週間以上ワクチン接種が滞っている可能性があるとした国のうち、ジブチ、エスワティニ、ガーナ、タークスとカイコスでは接種が再開された。セントヘレナ、トンガ、オランダ領カリブ海、フォークランド諸島、レソト、ミャンマー、ニカラグア、北キプロス、パラオ、ピトケアン、トルクメニスタンは今回のワクチン接種状況の更新はなかった。ただし、フォークランド諸島、セントヘレナ、ピトケアンは接種率が70%以上なので、体質的にワクチン接種ができない人以外は全員ワクチン接種が完了したのではないかと思われる。また、パラオ、トンガ、トルクメニスタンでは感染は報告されていない。

新たに、ジャマイカ、パプアニューギニア、アルジェリア、ベナン、コモロ、ガンビア、ギニアビザウ、ルワンダ、トーゴの9カ国でワクチン接種状況が更新されていない。9カ国全てがアストラゼネカ接種国で、7カ国がアフリカである。ジブチ、エスワティニ、ガーナ、レソトもアフリカのアストラゼネカ接種国である。

6カ国でシノファーム製ワクチンが北京からBBIBPに変わった。6/18 号で予測した通り、ニジェール、モザンビーク、コンゴで始まった。モーリシャス、シリア、バングラデシュでも変更された。またいくつかの国でワクチンが追加された。

ワクチンブランド別接種国数は次の通りである。複数のブランドを接種していることがあるので合計は217にはならない。

アストラゼネカ 172
ファイザー 99
モデルナ 50
スプートニク 44
シノファーム(北京) 37
シノバック 30
ジョンソン 25
シノファーム(BBIBP) 19
バーラト 6
その他 13


H1. 中国での接種は10億回を超えた

6月25日のワクチン総接種数上位20ヶ国は次の通りである。()内は2021年累計陽性数順位。接種数、少なくとも一回接種を受けた人の割合、ワクチンを完了したものの割合、接種ワクチンの種類数とその開始日。* は先週と同じ

1。中国(155位)    1,143,805,000、43.21%*、15.51%*、4(12/15~)
2。アメリカ(2位)   321,199,379、53.62%、45.54%、3(12/15~)
3。インド(1位)    306,661,528、18.18%、 3.83%、2(1/15~)
4。ブラジル(3位)   92,917,274、 31.86%、11.55%、3(1/16~)
5。イギリス(9位)   75,963,777、 64.30%、47.02%、3(12/23~)
6。ドイツ(11位)    71,437,514、 52.78%、34.40%、4(12/27~)
7。フランス(4位)    50,988,854、 50.36%、28.39% 、4(12/27~)
8。イタリア(10位)    48,933,081、 54.43%、28.63% 、4(12/24~)
9。トルコ(5位)     46,633,976、 37.36%、17.36%、2(1/13~)
10。メキシコ(17位)   42,791,476、 22.66%、14.09%、5(12/24~)

11。スペイン(13位)   38,808,490、 52.01%、33.98%、4(1/4~)
12。インドネシア(15位) 38,394,659、 9.22%、 4.67%、2(1/12~)
13。ロシア(8位)    37,603,875、 14.45%、11.31%、2(12/15~)
14。日本(28位)     37,214,200、 20.27%、 9.24%、2(2/17~)↑
15。カナダ(23位)    34,694,975、 66.83%、24.31%、3(12/14~)↓
16。ポーランド(14位)  27,621,910、 43.51%、31.88% 4(12/28~) 
17。チリ(20位)     21,981,255、 63.79%、51.45%、4(12/24~)
18。アルゼンチン(6位)  19,205,808、 33.71%、 8.40%、3(12/29~)↑
19。モロッコ(84位)   18,605,356、 26.28%、23.55%、2(1/6~)↑
20。韓国(82位)     18,595,784、 29.62%、 8.81%、4(2/25~)↓ ↓


日本は今週800万回を超えるワクチンを接種して、順位が上がった。今週の接種数は中国、インドに次いで世界3位である。接種率も20%を超えた。韓国は先週から今週にかけて世界で2番めに多く減少させ、2ランクダウンした。そのためアルゼンチンとモロッコの順位が上がった。

H2. 世界のワクチンの半分は中国で接種されている

6月19日から6月25日までのワクチン接種数上位10ヶ国は次の通りである。
()内はワクチン接種数順位。+ーは前週からの増減


1。中国(1位) 153,548,000、 +26,804,000
2。インド(3位) 40,305,588、 +17,625,890 
3。日本(14位) 8,327,063、+848,051 ↑↑↑
4。ブラジル(4位) 7,526,278、−1,106,131
5。トルコ(9位) 6,014,824、−1,651,337
6。ドイツ(6位) 5,699,025、+65,947 ↑
7。アメリカ(2位) 5,150,603、−4,388,378 ↓↓↓↓
8。イタリア(8位) 3,863,868、+95,977 ↑ ↑
9。インドネシア(12位) 3,843,426、+487,799 ランク外
10。スペイン(11位) 3,396,350、+266,763 ランク外


世界では先週よりも31,431,740回多い、291,358,426回の接種が行われた。1週間の接種回数としては、6月11日から18日までの週を抜いて最多である。中国では、1億5000万回数以上接種をした。6月4日の1億4000万回を超え、今までの最多である。全世界の接種回数の半分以上は中国で行われている。ブラジル、トルコ、韓国は先週あまりに多くの接種を行なったので、今週はその反動で減少したと思われる。アメリカは世界んで一番接種巣回数を減らしたが、ニューヨークやカリフォルニアなどで、18歳以上のワクチン接種率が70%を超えたので、接種希望な人に対してはほとんど接種が終わったと考えられることが理由であろう。



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