新型コロナ QR 22年33週(8/13-19)
毎週報告しているクォータリーリポート(QR)です。33週のデータをまとめているうちに、岸田首相が新型コロナに感染したというニュースが入ってきた。すでに快方に向かっているようであるが、記者会見でいくつか気になることを発言されていたので、それらをA章で検証する。
また、先週は「第7波は32週がピークになるが、再拡大の可能性もある」と予想した。実際、日本の33週の陽性数は32週よりも減少した。しかし、8月19日から21日まで3日連続で新規陽性数が25万人を超え、1日の陽性数としては過去最高を記録した。この辺りをE章で考察する
A. 岸田発言の検証
岸田首相が21日に新型コロナで陽性であると確認された。22日の記者会見(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0822kaiken.html)によれば、20日から咳と微熱があったようである。家族等には感染しておらず、22日には平熱に戻った。または、「今回、幸いにして軽症で済んでいるのは、先日、4回目のワクチン接種を行った効果もあったと考えています」と述べていた。
A1. 4回目接種したから軽症で済んだのは本当か
岸田首相のケースは感染し、発症しても1週間程度で治るというスタンダードなもので、前アメリカ大統領トランプ氏が大統領選挙中に感染した時の状態とほぼ同じである。したがって、四回接種したから症状が軽かったとは言えない。トランプ氏が感染したのはアルファ型より古いタイプで、今のオミクロン株よりも症状が酷かった。その点で比較すれば、トランプ氏よりも軽くなっているはずであるが。
22年8月19日の時点で、日本には627人の重症者がいる。32週に比べ1.6%減少し、7週続いた連続増加がストップした。同週の日本の治療者数は194万3205人で、感染者が重症になる率は0.03%だった。一方、世界には4万4031人の重症者がいる。32週に比べ3.8%減少し、8週続いた連続増加がストップした。重症率は0.22%だった。ただし、過去に何回も指摘しているように、ブラジルなど重傷者数は正しく数えていない国領土が多いので、あまり正確ではない。
下のグラフは日本と世界の重症率の推移である。
日本も世界も31週(7/30-8/5)以降上昇している。世界の治療者数は30週から減少になったので、分母が小さくなり、率が上昇したのだが、日本の治療者数は今週やっと減少になったばかりなので、これには当てはまらない。すなわち、日本では重症率が悪化したといえる。
次のグラフは3期陽性数上位6国の重症率の推移である。
重症率はフランスを除いて、オミクロン株の初期型が猛威を奮った1~5週目の時よりも低くなった。特に、日本、韓国、ドイツは下げ幅が大きい。BA.5型の流行がすでに終わったと思われるフランス、ドイツ、アメリカでは重症率が上がった。これは治療者数が大きく減ったからであると考えられる。次のグラフは大陸別の33週の重症率である。
重症率はアジア中、アメリカ南が極端に高い。次のグラフは、3期の大陸別の過完了率の推移である。
過完了率が最も高いのが、ヨーロッパ西、ついでアメリカ南、アジア東である。アメリカ南のグラフはアジア東やヨーロッパ西よりも傾きが険しい、つまり、過完了率の上昇ペースが大きい。アメリカ南ではすでに過完了率が80%を超えた国が多いが、ブースター回数を増やしている。チリなどで過完了率が100%を超えているので、四回目も三回目も同じブースターとして発表しているのは確実である。したがって、アメリカ南のこの過完了率のペースの上昇は4回接種によるものと考えられる。アジア中はアメリカ南よりもブースターの上昇ペースが大きい。アジア中でも3期に入ってからブースター回数が急増している。三回目が多いが、四回目の接種をした者の数も増加しているとる考えられる。したがって、四回接種と重症化は正の相関がある可能性がある。
次のグラフは4回目接種者数と重症者数の時系列グラフである。
日本の4回目接種は公式には22年5月26日(21週)から始まった。新規陽性者数が急増し始めた26週から4回目接種者数が大きく増え、本格化した。て一方、重症者数は25週から増加が始ま理、28週から伸び率が高くなる。グラフからは、4回目の接種回数が増えると、重症者数も増加するという感じである。したがって、このデータでは4回目接種が重症化を抑えるという岸田発言を肯定できない。
治験では4回目接種者は重症化しないという結果が出ているから、四回目接種を推進するのだろうが、治験に参加できる者は健康である事という条件がつくので、たとえば、老人や子供など体力があまりない人や、他の疾病を治療中の者が感染した場合な度で重症化しないというデータは原理的に治験からは得られない。岸田首相が今回軽症だったのは、本人が健康で、BA.5型の重症させ具合がそれほどひどくなかったからだったともいえる。つまり4回目の接種が効果があったかどうかは全くわからない。
A2. 厚労省のデータ操作
厚労省はワクチン接種者の感染具合をまとめている。下の表は7月31日時点での、接種回数別の感染者数と人口100万人あたりの感染者数である。8月18日付けの新型コロナアドバイザリーリポートから作成した。
全世代の合計では、未接種の人口100万人あたりの1日平均新規陽性数は1569.7人であるのに対し、2回接種は1651.8人、3回接種は845.7人となっている。したがって、多くの人が2回接種ではもう効き目がない、3回目接種をした方が感染しにくいというイメージを持つ。しかし、このイメージは正しいとは限らない。なぜなら、このデータは3重に操作されていると考えられるからである。
まず、厚労省のデータには接種回数不明者数がいる。この中にも2回接種したものや3回接種をしたものが含まれている可能性がある。そうなると2回接種者、3回接種者の人口100万人あたりの陽性者数が未接種者よりも多くなる可能性がある。また、日本では四回目の接種も始まった。岸だ首相は四回接種で陽性になったが、その項目もない。そこで、2回接種3回接種を分けずに、単に接種者と未接種者の感染具合を比較したのが下の表である。
0−11歳、89−90歳を除く各世代で、接種者の人口100万人あたりの陽性者数は未接種者よりも多い。もはや、ワクチンを接種したからといって、感染しにくくなるとは言えない。また、厚労省のデータでは、3回目を接しした方が’感染しにくいと結論できそうだが、仮に接種回数不明の者が実は全て3回接種だとすれば、0−11歳、89−90歳を除く各世代で、接種者の人口100万人あたりの陽性者数は未接種者よりも多くなる。
ところで、ほぼ各世代で接種者の人口100万人あたりの陽性者数は未接種者よりも多くなるにもかかわらず、合計では逆に接種者の人口100万人あたりの陽性者数は未接種者よりも少なくなるのは、0−11歳の接種済の感染者がいないからである。しかし、首相官邸のデータでは、8月23日時点で298万4503人の12歳未満の小児が接種を受けている。2回接種も142万3685人となった。したがって上の表において0~11歳の区分で2回目接種のセルに斜線が引かれているのは明らかなデータ操作である。また、二回接種した新規陽性数が0であるとは考えにくい。したがって、未接種の新規陽性者数は14万2312人いることになっているが、実際はもっと少なく、それゆえ、人口100万人あたりの陽性者数も低くなると考えられる。
同じようなことが、90歳以上の世代にもいえる。厚労省のデータでは90歳以上の未接種者数は0である。しかし、未接種の陽性者数は0ではないので、未接種者が0のわけはないのは小学生でもわかる論理である。したがって、未接種の人口100万人あたりの陽性者数はさらに低くなる。
接種回数不明の感染者は統計上無視できないくらいに多い。また、0−11歳の接種済の感染者数も無視できないと推定される。したがって、3回目接種をしたからといって感染しにくくなるという仮説は否定される。
A3. 検査を少なくすれば感染が抑えられる
岸田首相は感染者の全数把握の見直しと、空港検疫一定の条件を満たした者の陰性証明を廃止するという方針を打ち出した(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220824/k10013785011000.html)。QRでは以前より、陰性証明が感染拡大を招いた原因であると指摘している。
PCR検査では、体内のウイルス量が基準値以上があれば陽性となる。つまり、ウイルス量がその基準値以下ならば、ウイルスがあったとしても陰性になる。つまり、陰性証明を受けたからといってもウイルスを持っていないことにはならないのである。例えば、感染直後は当然ウイルス量は少ない。この時に検査を受けてもほぼ陰性になる。しかし、感染後2~3日で他人にうつすには十分な量に増殖し、この時に検査をすると陽性になる。また、検査時にウイルスを持っていなくとも、検査後に感染する可能性はある。それゆえに、規制緩和以前は、入国72時間前の陰性証明を持っていとしても、さらに入国時と入国3日後に検査を受けさせられたのである。
検査で陽性になればほぼ確実に隔離される。感染者が隔離されれば感染は広まらないはずである。WHOは十数年前に麻疹が世界的に流行ったときに、検査数を増やすというやり方で、感染者を特定隔離して、2~3年でほぼ撲滅させたことがある。WHOは新型コロナやサル痘でも同じようにやれば克服できると考えたに違いない。しかし、新型コロナに関しては、検査を増やすことは、かえって、感染者を増やすこととなった。
QRではその原因を陰性の感染者ではないかと考えている。検査の結果100人の陽性者がいたとすれば、60人から70人の陰性の感染者がいると推定される。陽性者100人全員が隔離されても、この60~70人は隔離されず自由に行動するばかりか、自分は陰性だからと、マスクはしない、集近閉も避けないなど、感染予防につながる行動を取らない。ひどいのになると、周りの人間にもそれを強要する。なので、感染が広まっていく。
麻疹では成功したのに新型コロナではうまくいかないんはなぜか。麻疹は感染したらほぼ100%発症し重症化する。したがって、麻疹に感染したら、たとえPCR検査で陰性であっても、2~3日したら症状が悪くなり、直ぐに入院隔離の措置が取られるので、陰性の感染者がいつまでも街の中をうろつくということは少ない。感染したらヤバいので、そうならないように注意する。一方、新型コロナでは、発症しても重症化する確率は1%未満と低く、そもそも発症しないケースも少なくない。なので、陰性の感染者は、神が守ってくれるとか、マスクをしないのが標準だからと、自分が感染源になるかもしれないとは全く考えずに行動をする傾向がある。したがって、一つの波が終わっても、次の波がどこからともなくやってきて、広まるということが繰り返される。
下のグラフは22年の世界の検査数と陽性者数の時系列グラフである。
初期型オミクロン株の流行った1~2月は平均して、毎週1億回以上検査をした。一方、BA.5型の流行した6~7月では約5分の1の毎週2000万回ほどしか検査をしていない。ドイツやフランスなど陽性者の多いところで検査数を発表を取りやめたので、実際の検査数はもっと多いと考えられるが、初期型よりは検査数が少ないと推測される。それゆえに、陽性者もオミクロン株に比べて半分以下になっている。下のグラフは22年の日本の検査数と陽性者数の時系列グラフである。
日本では、BA.5型の時に初期型以上の検査をした。したがって、陽性者数も急増した。
2020年はWHOのお達しもあり、世界各国で検査数を増やした。中にはアメリカのニューヨーク州やカリフォルニア州のように全員検査を打ち出したところもあった。しかし、その結果が感染爆発であった。この時は、フランスで致死率が20%近くになるなど死者数が非常に多かった。今の日本でも死者数の増加の勢いは初期型以上のものがある。検査数を増やすことで、多くの陰性の感染者が生まれ、自分は感染していないと勘違いして自由な行動をしたためにここまで大きくなったと考えられる。
したがって、感染拡大を止めるには、検査を少なくすることが一番である。極単に言えば、死因の特定などを除いて、検査を止めることがベストである。そうすれば、感染しているのにも関わらず、陽性かどうかわからない人が増えると危惧する人もいるが、わからなければ、マスクをするなり、集近閉を避けるなりの予防をすれば良い。現にCOCOAアプリを活用しても、街ゆく人で誰が感染しているかどうかは傍目ではわからない。ワクチン未接種は自分が感染しないような行動をとるという。同じように誰が感染者かわからない状態では、自ずから、自分が感染しないような行動をとると思われる。現に初期の日本がそうだった。また、陰性証明がないので、大きな顔して自分は感染していないから何をやっても構わないというケースが減り、感染拡大も抑えられると考えられる。
感染状況が分からなくなるという人もいるが、発生してから2年半経って、医療従事者も新型コロナの特性がわかってきた。インフルエンザのように、特に検査しなくても、新型コロナと診断できるレベルにあると考えられる。また、症状のある者、死亡した者、重症化した者の統計があれば現在の感染者数を推定できるくらいのデータは溜まっている。
検査するにもお金も人も必要である。検査を止めれば、その分経費節約にもなり、検査のために雇われている医療従事者を治療に回すこともできる。
A4. 特定国の経済立て直しのために検査拡大が叫ばれた
QRが調べた限りでは2020年は、中国、韓国、アイルランドの3国でPCR検査薬の製造輸出をほぼ独占していた。当時日本で使われていた検査薬は100%韓国製だった。2020年のGDP成長率は世界全体で10%マイナスとなった中で、中国とアイルランドはプラスだった。韓国はマイナス2%であった。しかし、2018年から続く経済危機から当時はマイナス20%と予想されており、デフォルトの可能性もあったのだが、PCR検査薬の販売で大幅な成長を遂げた。5ちゃんねるではミトラーなる者たちが落胆の声を上げていた。日本でも、共産党や立憲民主党や、それに近い新聞、テレビ、芸能人や医師などが、やたらとPCR検査を推進していたことを思い出す。実際、彼らは日本人よりも中国人韓国人の味方である。リテラは致死率の解釈ができていないようで、検査拡大を実施しないと死者が増えるといい、ニューズウィークも韓国を見習って検査を多く実施すべきと書いていた。
私見ではあるが、中国との蜜月が噂されるWHOは中国と韓国の経済を立て直すために世界に検査を推進し、その結果が世界での感染爆発となったと考えている。
B. マーシャル諸島で感染急拡大
QRは最近の傾向と近い将来の予測に、直近数週間の陽性数の増減と伸び率の増減を使った確率モデルを用いている。その結果をトレンドとして、茶、赤、橙、黄、緑、青、薄青、白の8つのレベルに分類している。赤が最も感染拡大の可能性が高く、この順に拡大の可能性が低くなる。茶は今週突然に急増したところで、拡大する確率は50%ほどである。
下の地図は最新のトレンドである。凡例の( )内が各レベルに属する国地域の数である。
アフリカのチャドは先週に引き続き赤レベルとなった、隣接するニジェールが黄色から赤に変わった。アンティグアバーブーダもまた赤を維持している。ラオスとベラルーシが橙から赤レベルになった。
アジアでは増加中だがペースダウンしたり、減少傾向となった国が増えた。先週はスペインで黄色レベルの増加があったが、今週は、元の減少ペースに戻った。
グレナダは前週比419%増、マーシャル諸島は1296%増で、茶色レベルになった。特にマーシャル諸島では、死者数が450%増、治療者数1348%増、初の重症者も出た。初の感染爆発で医療従事者が不慣れなことと、患者数急増による医療従事者の不足が原因で、死者数と重症者数が増えたものと考えられる。現在、国民の約15%が隔離されている状態であるが、今後さらに増え続けることが予想される。
オセアニアでは22年23週目からソロモン諸島、25週目からナウル、27週目から仏領ポリネシアとニウエ、29週目からバヌアツ、30週目からミクロネシア、32週目からトンガとマーシャル諸島と6月以降、順番に感染爆発が起こっている。22年1期にもトンガ、クック諸島、サモア、パラオで感染爆発があった、いずれも中国が支援と称して使節団を送った直後に発生した。今回はそのようなニュースは見かけなかったが、同様のことがあった可能性は高い。WHOも医療従事者を派遣するなどの対策をとるべきである。
グレナダは新規陽性数、治療者数ともに大幅に増やしたが、死者数は0を続けている。重症者は4人いるが、25週間前からずっと4人のままである。この4人は25週間ずっと重症のままなのか、それとも適宜入れ替わって、重症者数がいつも4人になるように調整しているのかは不明である。
カリブ海でもオセアニアのように各島島で代わる代わるこに感染拡大が起こっている。オセアニアよりは死者数も重症者数も少ない。しかし、重症者はグレナダのように半年近くあるいは半年以上重症のままでいることが多い。
C. 世界の陽性者が6億人を超えた。
世界の22年33週の新規陽性数は 523万6385人だった。今週もコスタリカやフィンランドなどで引き続き大きな修正があり、32週の新規陽性数は先週発表した数字より少し増えたが、31週よりは減少している。今週の陽性数は修正後は前週比で12.2%減となった。これで3週連続の減少である。人口100万人あたりの陽性数は94.1人で、26週(6/25-7/1)以来7週間ぶりに100人以下となった。33週の死者数は1万7498人だった。前週比で4.7%の増加となった。しかし、21週の死者数には及ばなかった。人口100万人あたりの死者数は0.31人だった。下のグラフは22年の世界の感染図である。
22年3期の陽性数は4505万1601人で、先週より増加のペースが少し落ちたが、2期に比べ32%ペースが早い。今までの累計累計陽性数は5億9960万0512人で、この号を発表する頃には6億人を超えているはずである(この号の締め切りの翌日20日に6億人を超えた)。また、22年のこれまでの陽性数は3億0823万0642人で、世界の前新型コロナ患者の半分以上が2022年か確認された。22年3期の死者数は10万9258人で、2期に比べ13%ペースが早い。3期の致死率は0.24%と低いがまた上がった。22年の死者数は98万8991人で、来週には100万人を超えるだろう。累計の死者数は646万9507人となった。全体での致死率は1.08%だった。
C1. 陽性数では日本、人口100万人あたりの陽性数では韓国とマーシャル諸島
33週は世界49国で陽性数が増加した。グアドループ、アンギラ、サンマルタン、サンバルテルミー、マカオの5領土では先週の陽性数が0だったので伸び率無限大となった。サンバルテルミの陽性数は31週より少なかったが、他の領土では31週より多かった。無限大以外で伸び率が最も高かったのは先週と同じマーシャル諸島で1270%増だったが、率は下がった。一方、148国で陽性数が減少した、パレスチナやヨルダンなど10国領土で陽性数が0になった。トルクメニスタン、ピトケアン、トケラウは今までの陽性数が0をであり、西サハラは2年以上、セントヘレナは1年以上陽性者が出ていない。バチカン、フェロー諸島、エジプト、グリーンランド、ニカラグアでは3ヶ月以上新規陽性数0が続いている。
次の表は34週の陽性数が多い20国の感染状況である。リストは、国名、地域、今期の陽性数順位(赤字は順位上昇、青字は下降)、Worldometer の累計陽性数順位、今期の陽性数、今期の陽性数ペースの前期からの伸び率(マイナスは減少)、今週の陽性数、今週の人口100万人あたりの1日平均の陽性件数、今週の陽性数の前週比伸び率(マイナスは減少)、連続陽性数増減週数(マイナスは減少週数、 tXX は陽性数同数の週数、zXXは陽性数0の週数、zzz等は2年以上陽性数0)、32週のドレンド(色訳はB章の地図と同じ)、今期の死者数順位、今期の死者数、今期の死者数ペースの前期からの伸び率(マイナスは減少)、3期の致死率、今週の死者数、今週の人口100万人あたりの1日平均の死者数、今週の死者数の前週比伸び率(マイナスは減少)、連続死者数増減週数(マイナスは減少週数、 tXX はXX週間死者数同数、zXXはXX週間死者数0、zzz等は2年以上死者数0)である。
日本は4週連続で一位を維持しているが、今週は10週間ぶりに前週比でマイナスになった。
次の表は22年最新の人口100万人あたりの1日平均の陽性数が多い国地域の20位までのランキングである
先週一位だった韓国は、2470人と数字を上昇させたが、今週陽性数を急増させたマーシャル諸島が1万9978人でトップに立った。マーシャル諸島は先週から陽性数が急増が続いている。伸び率が上がっているので、拡大が続くと考えられる。
マーシャル諸島に加え、日本など7国領土で人口100万人あたりの1日平均の陽性数が1000人を超えている。先週から3国領土少なくなった。また、72国領土で100人以上となっっている。
次の表は22年3期の陽性数が多い20国の感染状況である。
日本が一位、アメリカが二位をキープした。韓国が先週の六位からに三位に上がった。
C2. 死者数はアメリカ、人口100万人あたりの死者数はマーシャル諸島とニュージーランド
33週は53国地域で死者数が増加した。ミャンマーで19週間ぶりの死者が出た。この4国を含めて14国地域で伸び率が無限大となった。伸び率が無限大でないところの最高はマーシャル諸島の450%増だった。
また、14国で死者数が0になった。累計死者数が0のところはバチカンなど8国地域、西サハラは2年以上、ウォリスフツナとブルンジは1年以上死者数0を続けている。ジブチなど45国地域で3期の死者数0を続けている。
次の表は22年33週の死者数が多い国地域の20位までのランキングである。
日本は1697人の死者があり、先週の予想通りブラジルを抜いて二位にあがった。人口100万人あたりの死者数も1.9人と大きく増えた。上位国は今週減少したところが多いが、ロシア、韓国、カナダ、フィリピンで死者数が大きく増え続けている。
次の表は22年最新の人口100万人あたりの1日平均の死者数が多い国地域の20位までのランキングである。
マーシャル諸島が26.2人で最も多い。数の上でも先週の2人から11人と急増した。おそらく新規陽性数10万以上のところで最も多いのは、ニュージーランドで3.3人である。先週より少し減少した。また、ヨーロッパが多くリストされている。ヨーロッパではBA.5型の感染による死者が出ていると思われる。
次の表は22年3期の死者数が多い国地域の20位までのランキングである。
日本の死者数順位は先週の8位から6位に上がった。
次の表は22年3期の致死率が高い国地域の20位までのランキングである。
アフリカとカリブ海沿岸地域で致死率が高い。
C3. 治療者数はアメリカ、人口100万人あたりの治療者数はケイマン諸島と韓国
22年33週現在で治療中の者の数は世界で少なくとも1787万0188人いる。治療者数を発表していない国も多いので、実際の治療者数はこれより多い。前週比で 8%の減少となった。
次のグラフは世界の22年の治療中の者の数と新規陽性数の推移である。
下の表は今週の治療者数の多い国地域の20位までのランキングである。表は国名、地域、今週の治療者数、その人口100万人あたりの1日平均、その前週比伸び率、連続増減週数、累計の回復率、今期の回復者数、その前期比伸び率、今週の回復者数、その前週比の伸び率、今週の回復率、連続週数増減、今週の重症者数、その前週比伸び率、連続週数増減である。
アメリカの一位が続いている。先週の予想通り韓国は日本を抜いて二位になった。ロシアと香港は伸び率が大きく、ポーランドとコスタリカは伸び率は小さいが、3ヶ月以上増加が続いている。
64国領土で治療者数が増えた。マカオは今週3週間ぶりに新規陽性者が確認され、そのまま治療中になった。したがって伸び率無限大である。無限大以外で最大の伸び率は前節などで何回も名前の上がったマーシャル諸島で1348.1%増だった。8月19日時点で8993人が治療中で、人口100万人あたりの1日平均治療者数は14万9781人で、世界で五番目に多い。二番目に多いのがグレナダの354.2%増である。マカオ。マーシャル諸島、グレナダを含めて伸び率100%以上は5国領土あった。
陽性数と違って、治療者数は長く増え続けているところが多く、カリブ海のサンマルタン、ケイマン諸島、仏領ギアナ、スリナム、アフリカのチャドでは今年になってから治療者数がずっと増え続けている。10週以上連続で増加となっているところも、ヨーロッパ東、中東、カリブ海沿岸、アフリカに21国ある。
グリーンランドやニカラグアなど30国領土で治療者数が先週と同じであった。グリーンランドでは9189人が22週間、ニカラグアでは1万4041が19週間、エジプトでは4万8850人が18週間にわたって治療が続けられているが、いまだに誰一人として回復していない。
111国領土で治療中の者の数が減少した。ニウエでは今週新規陽性数も治療者数も共に0になった。セントヘレナでは1年以上治療者数0が続いている。バチカンと西サハラは18週間、北朝鮮は3週間、治療者数0が続いている。
一方、トルコは今週治療者数の発表をやめた。現在治療者数の発表をためているところは、トルコを含めて18国領土ある。トルコとチュニジアを除いて回復率は低い。マルティニクは0.05%、グアドループでは1.21%しかない。
下の表は33週の人口100万人あたりの治療者数の多い国地域の20位までのランキングである。
最も多いケイマン諸島では、人口100万人あたり毎日31万2853人の治療者がいる。つまり、人口の30%が治療中である。通常ならば、隔離されているので、ケイマン諸島の生活がうまく回っているか懸念される。10万人以上の陽性者数がある国地域では韓国が最も高い。
C4. 重症者数はブラジル、しかも2年以上重症のまま
33週の世界の重症者数は4万4,031人で、先週よりも3.8%減少した。9週間ぶりの減少である。次のグラフは22年の重症者数の推移である。
下の表は32週の重症者数の多い国地域の20位までのランキングである。
日本は先週の17位から16位へとランクを上げた。しかし、8週間ぶりに重症者数は減少した。重症者数はブラジルのように長い間同じ数字をキープしているところが多い。重症週をきちんと数えていないか、重症者が治るか亡くなるかして減少すると同じ数だけ重症化するのか、重症者も面子が全く変わらないかのいずれかである。きちんと統計をとっている国の中ではアメリカが4391人で世界で最も重症者数が多い。
C5. 回復者数は日本
33週の世界の回復者数は679万8652人で、先週よりも14.4%減少した。連続増加は5週で止まった。新規陽性者数が減少したので、回復者数も減少したと考えられる。先週の治療者数のうち34.9%が回復した。人口100万人あたりの回復者数は122.1人で、新規陽性数よりも多い。今までに約6億人が新型コロナに感染したが、その95.7%が回復した。
下の表は33週の回復者数の多い国地域の20位までのランキングである。
33週の回復者数が世界で最も多かったのは日本で、137万2782人が回復した。前週比24%増である。これで6週連続で回復者が増えている。また、先週の治療者数のうち、70%が回復した。
下の表は最新の人口100万人あたりの回復者数の多い国地域の20位までのランキングである。
最新の人口100万人あたりの回復者数が世界で最も多かったのも日本の1687.7人だった。同じく新規陽性数は1519.8人なので、回復者数の方が多くなっている。
下の表は3期の回復者数の多い国地域の20位までのランキングである。
3期の回復者数が世界で最も多かったのはアメリカで、547万4777人が回復した。日本は二番目に多い。このペースで行けば、来週には日本が一番多くなると思われる。回復者数が多いのはいいことだが、浦尾返せば、感染者数が多いということでもあるので、あまり、褒められたことではない。
D. インド近辺でのワクチン接種がさらに拡大
22年33週の接種回数は前週比で21.3%増加して、6031万0917回だった。このうちの56.9%に当たる3434万2698回がブースターだった。ブースターは前週比30%減になった。次のグラフは世界の22年のワクチン接種回数(赤)とブースター回数(茶)の推移である。
22年3期の総接種回数は3億9927万9215回となった。2期に比べると接種のペースは7.6%下がった。今までの総接種回数は約124億9260万回弱となった。来週中には125億回を超える。これまでのワクチン完了者は約49億0695万人で、完了率は61.7%である。平均すると毎週約1500万人が完了しているので、22年3期が終わるまでには50億人が完了すると思われる。今までの総ブースター回数は23億3196万回弱で、過完了率は29.3%に増えた。一方、未接種者数は世界に26億1280万人ほどいる。次のグラフは世界の22年のワクチン接種回数(赤)と新規陽性数(青)の推移である。
ワクチンの接種回数と新規陽性数のグラフは似通ったものになる。感染者数が増えるとワクチンを接種する人が増えるようになっている。しかし、A章での厚労省のデータを解析すると、ワクチンを接種する人が増えると感染者数が増えるという可能性も考えられる。
次の表は22年33週のワクチン接種回数上位20国地域の接種状況である。
項目は国名、地域、22年3期の陽性数、22年3期の死者数、完了率、未接種人数、22年3期の接種回数、その前期比伸び率、22年30週の接種回数、その人口100万人あたりの1日平均、その前週比伸び率、過完了率、22年3期のブースター回数、その前期比伸び率、22年30週のブースター回数、その前週比伸び率である。
先週1位のインドは33週に約1790万3324回の接種をし、先週より3.7%減らしたが、世界1位をキープした。二位はベトナムの625万5687回、三位はナイジェリアの544万2726回だっった。両国とも先週は接種が0だったので、伸び率は無限大である。先週2位の日本の286万3899回で、前週比で29.9%減らした。
今週は126国地域で接種が行われた。3週間以上世襲が止まっていた国領土のうちベトナムなど14国領土で接種が再開した。アルバニアなど56国領土では3週間以上接種が止まったままである。また北朝鮮など14国地域で一度も接種を行っていない。
次のグラフは大陸別のワクチン接種回数の割合を表している。
インド、パキスタンを中心として、ワクチン接種回数を増やした、アジア中が世界のワクチンのうちのほぼ半分を接種している。ヨーロッパは東西合わせてわずかに3%である。オセアニア海はあまりよく見えないが、1%未満である。
次の表は22年32週のブースター回数上位20国地域の接種状況を表している。
E. 日本の死者数は過去最高を記録
下のグラフは日本の感染図である。
22年33週(8/13-19)の日本の新規陽性数は133万6749人で、予想どおり、先週より10%減少した。連続増加は9週で止まった。最新の人口100万人あたりの新規陽性数は1519.8人で、韓国に次いで世界で2番目に多い。日本の3期の陽性数は709万3553人だった。kのペースで池が、来週には、22年上半期(1−6月)の陽性数、759万6195人を超えると予想される。
33週の日本の死者数は1697人で、今までの最高だった22年9週(2/26-3/4)の1594人を超え、過去最高となった。1週間の死者数ではアメリカに次いで世界で2番目に多かった。前週比23%増で6週連続増加である。日本の3期の死者数は4953人となり、先週の8位から6位に上昇した。3期の致死率は0.07%と低いが上昇が続いている。
日本で33週に治療中だった者の数は194万3205人で、先週から7%減少した。先週の世界二位から韓国に抜かれて三位に下がった。人口100万人あたりの治療中の者の数は1万5464.9人で、世界23位に下がった。3期の陽性数が10万人を超える国地域の中では、6番目に多い。下のグラフは日本の陽性数と治療者数の時系列グラフである。
重症者数は前週比で1.6%減少し、627人となった。下のグラフは日本の重症者数の時系列グラフである。
日本の33週の回復者数は148万4453人で、世界で最も多い。前週比で8%増で6週連続で増加した。人口100万人あたりの1日平均の回復者数は1687人で世界1位である。
死者数以外の指標は日本の第7波がようやくピークを迎えたことを示している。しかし先週指摘したように、韓国では日本以上のペースで感染拡大していおり、規制緩和で多くの韓国人が日本に入国している。統一教会の教義では、韓国人は世界で最も優れた民族なので、格下の日本人相手には何をやっても構わないとしている。したがって、せっかく収まってきた、第7何身が再びぶり返す可能性もある。速報:暫定値ではあるが、日本の34週の陽性数は17%増の156万0744人で、過去最高を更新した。治療者数も208万3694人に増えたが、過去最高にはならなかった。
E1. 陽性数上位6国の比較
下のグラフは、22年の新規陽性数上位6国の新規陽性数(左上)、死者数(右上)、治療者数(左下)、重症者数(右下)の推移である。先週から韓国がブラジルに代わって六位になったので、韓国のデータを取ることにした
陽性数と治療者数で、日本はようやく減少に転じた。アメリカ、ドイツ、フランス、イタリアも減少が続いている。しかし韓国は増加が続いている。特に治療者数は韓国が日本をうわまった。陽性数も近いうちに上回るかもしれない。重症者数もようやく減少に転じた。しかし死者数は大きく伸びている。
E2. 初期型との比較
下のグラフは日本の初期型とBA.5型の新規陽性数(左上)、死者数(右上)、治療者数(左下)、重症者数(右下)の推移に比較である。初期型は21年52週を、BA.5型は22年24週を0週とした。正確には初期型が多数を占める時とBA.5型が多数を占める時の新規陽性数の比較である。
いずれも高さを無視すれば、ほぼ同じような変化をしている。陽性数、治療者数はピークに達するまでの週数はBA.5型の方が1週間ほど長い。重症者数は1週間ほど短い。死者数はピークになるまであと1~2週かかりそうだ、
下のグラフは日本の初期型とBA.5型の致死率の推移を表している。
BA.5型の致死率は、初期型の半分くらいになりそうだ。しかし、感染者が多いので、死者数は初期型を上回った。
F3. 空港検疫の陽性数は減少した
次のグラフは、日本の空港検疫の陽性数(灰色)と国内の陽性数(青)の推移を表している。
33週の空港検疫での陽性数は202人だった。前週比4.7%の減少である。ようやく増加が止まったが、減少は傾向とまでは言えない。世界的には減少傾向だが、一部増加中の国領土から日本に入国するものが増えていると考えられる。
F4. 世界では感染拡大してもワクチン接種は増やさない
日本での33週のワクチン接種回数は286万3899回で、前週比29.9%の減少となった。下のグラフは22年の陽性数とワクチン接種回数の推移である。
33週のブースター回数は280万0859回で、この週の全接種回数のうち、98%がブースターだった。完了率は81.6%で先週と変わらないが、過完了率は80.5%で先週よりも2ポイント増えた。
次のグラフは陽性数上位6国のワクチン接種回数の推移である。
この中では、今週も日本は接種回数を大きく減らしたが、他国に比べればまだまだ多い。どの国も、接種が減少した次の週から陽性数が減少する。ワクチンが効かないことの証明でもある。
次のグラフは陽性数上位6国の人口100万人あたりワクチン接種回数の推移である。
こちらのグラフでは、日本がまだ他の国に比べてより多くの接種をしていることがはっきりわかる。また、陽性数の増えている韓国でも接種回数を増やしていた。また、すでに感染が終息に向かっているヨーロッパやアメリカでも接種回数を増やすと感染が拡大していた。このことから、ワクチンはその効果がないばかりか、感染拡大の一因であると考えられる。
人口、陽性件数、死者数はWorldometer のものを、ワクチン接種回数などは Github のデータを利用している。Worldometer や Github で扱っていない国地域の統計は Google のデータを用いる。北キプロスの陽性件数と死者数は、政府の発表するデータを用いる(https://saglik.gov.ct.tr/COVID-19-GENEL-DURUM)。面積、GDP、地図、その他の情報はウィキペディアと外務省(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/index.html)を利用している。それ以外のもの、例えばニュースや論文に関しては出典を本文に記す。数値はアメリカ中部時間の8月22日22時時点で得られた最新の値を利用している。それ以降に修正あるいは追加されたデータは含めない。従って、他の新型コロナ統計サイトの数値とは異なることもある。修正あるいは追加されたデータは過去の号の統計にも反映させているので、今号の統計とは異なるものもある。データの違いが大きくなる修正は本文で言及している。テーマ地図は mapchart.net のサービスを利用して作成している。
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