ひとりぼっちじゃない感想③
「この映画はホラーです」
映画公開の前に読んだインタビュー記事の中のフレーズ。
どこら辺がホラーなのか、漠然と受け止めていたのだけど、三回目の映画を観てから10日経ち、朝目覚めていきなり思いついたことがある。
コポコポという水音
コポコポ音がするシーンが気になっていて、関連性はどこだろうと考えていたのだけど、コポコポと音がするシーンは「ススメの妄想」なのかなと。
そう考えると水音は
・夜中の妄想の車椅子と赤い部屋のシーン。
・宮子と交わるシーン。
・蓉子と交わるシーン。
・物置に籠って覗き見するシーン。
・患者さんがススメをみたという「生霊」のシーン。
・宮子が木彫りの宮子を物置にしまうシーン。
(まだ、あるかも)
実は、宮子の周りで起きている出来事は、ススメは関連していない。
宮子と蓉子をみているだけで、話しかけてなどいない。
鍵がいつでも空いている宮子の部屋に勝手に入り浸っていたら??
お兄さんと思われる男と宮子がグルになって、次々と宮子に近づく男を餌食にしてるとしたら?
物置のシーンで宮子が植物に水を与えているシーンで、物置の中に意識を傾けてるようにも感じる。
ススメに無言電話が何回もかかって来ること(ススメががかけたから)、物置の中にこもって覗き見する事は日常になっている。(水を持参したり、ひとんちのプリン食べたり、風呂入ったり、怖っ)宮子も、長塚さん扮する謎の男も何となく物置になにかいることは気付いている。
覗き見の果てのオナニーシーン、めちゃくちゃ怖い。
宮子を思って木彫り作ったりするとこも怖い。
ススメの自意識のないところでそれは行われている。
だから、患者さんがみた「ススメ」は本物。
だけど、本人は気付かない。
夢遊病みたいな、多重人格みたいなものだから。
えっ……((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタ
ホラーじゃん……!!!!!
「知らない自分が動き出す」というコピーがしっくり来てしまった。
と、なると映画は恋愛映画どころではなくなってしまう:(´◦ω◦`):。
ほんとに、観るたびに違う感想が出てくる不思議な映画だと思うし、普段使わない脳の部分をフル回転させてくれる、脳トレにももってこいの映画だと思う。
いわゆる娯楽作品という物ではないと思うけど、間違いなく観る人の心に爪痕を残してると思う。
「ススメ」も「宮子」も「蓉子」も観た人の心の中に素質を持っているから、他人事ではない気がする。
時が経つほど実感する。
この映画はジグソーパズルのピースを一つ一つ嵌めていくようだと。
ひとつの場面をきりとって、当てはめて「これは違う、これかも知れない、これだ!」とハマった時の爽快感よ。それでもまた違うかもしれない。
出来上がったジグソーパズルはひとりひとり違う絵かも知れない。それはそれで面白いと思う。だけど、完成品も観てみたい。
ご意見ご感想お待ちしてます( *´꒳`*)