【長編小説】 賢者の笑い
2040年。どこかの国で、、
テクノロジーが発達していき、便利になっていく世の中、、
エネルギー資源の枯渇が深刻化していった、、
外交もうまくいかなくなり国内では資源回収が不可能とされた。
他国から資源を奪い取るため、秘密裏に何者かが、人間核兵器”ゼロ”の開発計画を始動した。
そん中、凄腕執刀医で知られる雨風の経営をする病院に一人の男が搬送されて――
目覚め
静寂
「ん、、」
目が覚めた。薄暗い雰囲気に綺麗な天井。
「あれ」
脊髄反射といってよいだろう。無意識に言葉をこぼした。当たりを見回して唖然とした。
「病室、?、いや、、。にしたら暗いし、誰かいるはず、、」
僕以外の気配がない。
寝床から起きようとした時、異変に僕は気づいた。
「金縛り、、?」
何度も試しても、体が何かに縛られて起き上がることができない。
僕は首を下に傾けてて体の状態を確認した。
何やら、紐のような物で体を縛られている。
(どーしてこんなことになっている、、)
昨日のことを思い出そうとするが、全く思いだせない。
それよりも、自分の身に起こっているこの奇妙な現象の不安が僕を襲う。
やばいぞ、どーなってんだよこれ、、。
頭をフル回転させるが、全くわからない。
自分の無力さを感じた。
すると、アラームが響いた。
そして4分くらいたった頃だろうか、。
だっだっだっ、という早歩きの音が聞こえた。
(誰だ、一体、。)
僕は心の中でそう呟いた。
「ガチャ」
ドアを開ける音が聞こた。
しかし天井を向いている顔の角度は変わらず、周りを広く見返すことができない。
全神経を集中させ、目の視野角の端の視界を使い見てみる。
すると、なにやら2人組が僕の横に立っているではないか。
「電気つけてくれ!」
低い男の声が、もう一人に向かっていった。
「わかりました」
これも低い声。
しかしさっきの男よりも声が若い。
「カチッ」
電気をつける音が響いた。
僕は咄嗟に目を閉じた。
眩しいからなのか、それともこれから起こる自分の身の危険を察知してなのかは分からない。
「心拍数が急激に増加したとの報告を受けましたが、異常なく無いですか?」
「いや、さっきの心拍数の増加は意識を取り戻した時だ。覚醒したんだよ、、」
「とりあえず、2の容態を確認するぞ」
「わかりました」
何者かが僕の体を触ろうとする気配を察知した。
その時、僕は触れてこようとする手を掴んだ。
「ほらみろ!起きてるぞ!」
僕は掴んだ手を引っ張り相手の体を壁に投げつけた。