優しさの正体は軟膏かもしれない。

Nakasoneが通院している歯科医院について、Nakasoneは声を大にしてドヤる。
「名医さんが数名いらっしゃるぜ!」
と。

今日は月に1度、定期的に歯の状態を確認してもらう受診日であった。
歯科医院に向かう前、Nakasoneは歯を磨く。
1匹でも多くの菌を駆逐しようと歯ブラシに気持ち多めに歯磨き粉を乗せる。
「っしゃー!殺菌したるぜぇ!」
と、啖呵を切らず、静かにシャカシャカする。

最近のNakasoneには悩みがある。
口の左側の端が切れているのだ。
Nakasoneは
「あくびしたら切れた」
とか言うが、本人はいつ切ったのかを覚えていない。
思い出そうにも具体的に切れはじめた頃のことを覚えておらず、考えを巡らせれば巡らせるほどに違うことを考え始める。
そうして
「気がついたときには切れていた…遅れてきた反抗期みたいだな!」
と、よくわからんフレーズが脳内を飛び交う。

Google検索の言うところでは「口角炎」というんだとか。
絶対症状をググっちゃいけないのにググりました、すみません。
元ネタは下の動画です、ぜひ日本語字幕をつけて見てみてください。

で、まぁ、どうすっかな。
と、思いつつも、どうしようもねぇよな。と、あきらめて歯科医院へ向かう。

歯科医院に向かう道中
「あ、今の僕ジョーカーみたいじゃん。」
とか思ったけど、色々な意味で痛すぎるので封印した。
で、やっぱり
「コレ、口開けるのぜったい痛いよな」
と考え始める。
どうすっかな、どうすっかな。
と、思いつつも、どうしようもねぇよな。と、思った頃に歯科医院へ到着。

今日も安定の「心の中でブラックジャック先生と呼んでいる先生」が担当してくれた。
先生の凄さについては過去に散々記事にしたので、よかったら、どうぞ。

一連の処置が終わったのか、ライトの位置が左へズレると同時に先生が
「軟膏塗っとくな」
ポツリと言いながら、チョンチョンと口角炎の患部へ軟膏を塗ってくれた。
一瞬だった。
その瞬間は一瞬だった。

ガチじゃん。
ガチのブラックジャック先生じゃん。

で、口角炎についてググってみると、歯科医院等で受診するらしい。

ガチじゃん。
ガチの本領発揮じゃん。

脳内を無限ループする
「軟膏塗っとくな」
というフレーズ。
これまで、そういうエピソードが無かった先生だけに、なんか、こう、萌えみたいなのががが…
あの瞬間は大塚明夫さんが声を当てていたかもしれない。
違うけど。

歯科医院に長らくお世話になっているが、口の中を見てもらっていたNakasoneは唐突の軟膏エピソードに動揺し、どうしよう。と、韻も踏めなくなっていた。

Nakasone「あ、ぁりがとぅござぃましたぁ!」
先生「はい。」

先生、淡白。
先生、さっぱりしてる。

優しさってのは軟膏みたいなのかもしれません。
先生が軟膏で手当てをしてくれたように、小さな事だけど大事な事のように。
うっかり触って気が付いたけれど、けっこう厚塗りでした。
知られない事で達成される事もあるのかもしれません。
そして、それらはずっと知られなくてもいいのでしょう。
願わくば、あの先生にも軟膏を。

現場からは以上です。
ではまた。

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