歌割への身勝手なこだわり。「泣けないぜ・・・共感詐欺」の話。

アンジュルムから勝田里奈さんが卒業してはや2週間が経過するところです。勝田さんはスマイレージ(アンジュルムの旧名)時代はそれこそ5番手(当時メンバーは6人。歌上手の先輩、一番人気の先輩、歌上手の同期たちがそれぞれ前に。本人が歌が下手だったというわけではまったくない)という立場でありましたが、アンジュルムに改名後、また同期の田村芽実卒業後は見るからにその存在を重宝されるようになり、歌割ががっつり増えていきました。スマイレージ→アンジュルムの中で歌の立ち位置が最も変化した方ではないかと私は思っております。

そんな勝田さんの歌割には私もそれこそスマイレージ時代の歌割から色々と思い入れはあるんですが、近年の勝田さんオブ勝田さんとも言うべき歌割が「泣けないぜ・・・共感詐欺(2018年リリース)」にあります。

全員のモデルウォークから始まるこの曲はなんというかまあ歌詞が強すぎて賛否両論という感じではありますが私は好きです。衣装のダサさは見ないふりをするんだ。この衣装が初お披露目された時のヲタクの「ダサ・・いや、ダサくない? 前(※マナーモード)よりはマシ・・・? いや、ダサい・・・?」という麻痺した困惑は私の記憶にいまだに残っている。メンバーのポテンシャルを信じろ。

話がそれました。

本記事に関係するのは03:04あたりの大サビからです。「安すぎるシンパシーそれじゃ救われないし」「複雑化した人生に複雑化した感情」「デリカシーなさすぎる平均律」「脅された気にさえなってはみ出してしまった」という歌割を4人のメンバーが歌っています。佐々木莉佳子から笠原桃奈に繋ぎ、中西香菜が受け取り勝田里奈がクールにキメるこの流れです。この4人に共通するのは「歌が上手」という評を受けない(受けにくい)メンバーだということ(当時)。
佐々木莉佳子さんはアンジュルムの3期メンバーで、加入当初からダンスが上手なメンバーとして定評があったものの声はいいけど歌にはいまいち自信がない。笠原桃奈さんは5期メンバーで自分でも得手不得手のパートはあるが下手という自己評価。中西香菜さんは勝田さんの同期(2期)でメンバー6人中6番手で歌に相当苦手意識がある。そして勝田里奈さんは歌は決して下手なわけではないが周囲が歌の才覚ある子たちばかりだったために歌割が相当後回しにされてきた人。
上の話はあくまで私が今まで見てきての寸評でしかないのですが、私はこの4人がこの大サビという大事な歌割を任されたことにとってもテンションが上がったわけです。ライブで観る度にこの歌割の良さを何度噛み締めたことかわかりません。
特に最後を歌う勝田さんには今までの蓄積したパワーを感じられてとても思い入れの強い歌割のひとつです。誰の真似でもなくただひたすらに勝田さんの声の良さと音感を追求した結果がこれなんだと。胸が熱くなる。

だから私はこの歌割が勝田さん卒後、チャレンジし甲斐のある歌割だろうからぜひ歌ウマメンバーには振るなよ。って思っていたんです。だけどまあ現実的にはそうもいかなくて。まあヲタクの思い通りにいくはずがないんですけど。卒後歌ったメンバーが悪いわけではない(歌ったのは室田瑞希さん。アンジュルムでは歌唱のドドドメーンメンバーである)。他のメンバーの実力不足だった可能性もあります。これから変わることもありえます。ただこの歌割に私が特別な想いを抱きすぎていたから、過剰に期待してしまった。それだけなんです。けどなんか寂しかったので言い出せずにはいられなかったです。誰も悪くないんです(事務所含め)。

自分の中での歌の権威は揺るがないなと思った出来事でした。私は推しに反して歌割命のヲタクなんでね。。まだ青いっていうことなのかね。でも推しはアイドルでヲタクはヲタクなので価値観が違うのは当たり前なんですね。

私は歌ってハロプロの魂だし、歌割が歌い継がれることは儀式的だといつまでも思っていそうです。

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