20220926 回避性愛着障害 岡田尊司 を読んで
9年前の本とは思えない。今読んだからこそしっくりくる
「母という病」「父という病」「カサンドラ症候群」「死に至る病」「発達障害グレーゾーン」を読んだからこそ味わえたのだろう。
愛着が不安定
不安型は過剰なまでに大騒ぎ、回避型は何事もないかのようにただ一人で耐える
他人と過ごすのに全く興味がないわけではないが、そこに苦痛と努力を伴う
回避性 嫌われるという不安が強い:リスクを冒すより現状維持・危険回避
依存性 顔色に敏感で、ノーが言えない:尽くそうとする余り支配的な振る舞いに
強迫性 責任感の強すぎる努力家:礼儀正しさや形式的な恭しさはあるが、情感を伴っていない
自己愛性 自分しか愛せない唯が独尊:逆境に弱く、いい時と悪い時の差が大きい
反社会性 冷酷に他人を搾取する:その場その場のかんけいに終始しがち
シゾイド 人といるのが楽しくない、孤独癖の人
妄想性 親しい人も信じられない
境界性 両極端に変動し、自分がきらい
愛着スタイルが安定すると、生きやすくなる可能性が高い
報酬の得られない行動はしだいに、消去されていく
→学習性無力感
文学や小説の世界というものは、今日、ネットやアニメの世界がそうであるように、現実の世界に行き場所を見出せなかった若者にとっては、格好の避難場所
再現の危険がある場所や状況を避ける
本一冊の文字情報はおよそ200KB、映画は2時間で2MB
人間の処理能力は、1年で4GB(1秒に126バイト)
文章を書くという行為は、読書よりさらに少ない。1時間原稿用紙10枚で50KB
我々の限界は450KB/hで、まだ400KBの余力がある
話す行為も同じ。→人と会話し時間を共有することも、回避を突破するうえで重要である
不安定型に育てられた子供の一部は、親を重荷に感じ、その頸木を脱したいと思い始める
モラトリアムが種まきの時期となれるか
その分かれ目はどこ、何が必要?
森田正馬 森田療法
相手の行動が見えない状況では、ミラーニューロンが活性化しない(共感しえない)
回避型の人が豊かな人生を持つ上で、同好の士との交歓の場を持てるかどうかが重要な要素に思える
人を癒し回復させるものは何か?
良くなる場合もあれば、あまり効果がなかったり、逆に悪化してしまう場合がある
治療者と患者の関係の質。患者の気持ちを正確に汲みとり、どんな時も患者を肯定的に見て、居心地の良い関係を保つとき
共感的で肯定的な応答や居心地の良い関係とは、まさに「安全基地」
優先すべきは愛着の安定化
自分の安全が守られて初めて、相手に心を開くことができる
人間関係にある種のアレルギー状態(アナフィラキシー?)となった不安定型のパートナーや身内は、即座に過剰反応して、不機嫌な態度や激しい口撃で応じるようになる
安全基地となる存在は、その人を支えるだけでなく、顔を合わすことができなくってからも、心の中に存在し続けることで、その人を守り続ける
→素敵だな~
自動的にスイッチが入ってしまうような行動パターンは、そのことを自覚して修正しない限り、延々と続いてしまう
認知療法。認知、つまり物事の受け止め方に偏りに着目し、その偏りを修正する。→これは現在が間違っているということになる。
価値判断とは、ある意味囚われ
つらいことばかりと思えた日々も、様々な歓びや豊かな味わいがいっぱい詰まった宝物として再発見されるようになる
我々に結果を選ぶことはできない。選べるのは、今この時を、いかに生きるかということだけだ