銭湯の思い出♨️(2)
銭湯♨️と自転車屋🚲さん
川崎に移住してきて今年で12年が経つ。
その前までは、仕事の関係で東京の郊外の街で結婚まで1人暮らしをしていた。
自分が1人暮らしを初めて始めた時の話しである。
車の免許は持っているが、あまり運転は好きな方でなかったので、その時も今もそうなんだが自分の移動手段は主に自転車🚴
東京郊外に引っ越してきた初日、とりあえず移動手段の確保、そして風呂の確保♨️と思い、自転車屋さんと銭湯を探した。
最初に見つけたのは銀杏並木の綺麗な🍁大きな街道沿いにある自転車屋さんだった🚲
お店に入ると、男性のおじさんのご主人で、ちょっとぶっきらぼうだけど、引っ越してきて自転車で通勤などに使おうと思ってというと、自転車のことからなにから色々と説明してくれた。そして、その土地が初めてという私に、その街のだいたいの地図を手書きで広告の裏に書いてくれた。市役所や図書館、スーパーなど生活圏のことがその地図でかなり把握できた。
そして、銭湯好きなんで、銭湯ありますか?と尋ねると、家の近くにある銭湯も地図に書いてくれた。
その地図によると、銭湯はその街に二か所あった♨️行ってみて分かったのだが、一つは昔ながらの大きな屋根瓦のある立派な銭湯。そしてもう一つは現代的なビルの作りで、ビルの一階と二階に分かれていて、それぞれ男湯と女湯。日によって男女をチェンジするその時としては面白い試みをしていた銭湯だった♨️
その二箇所の銭湯の真ん中に位置するのがちょうど自分の住むアパートと自転車屋さんだった🚲仕事場も自転車通勤だったので、自転車屋のおじさんとは毎日のように顔を合わせていた。
梅雨のある雨の日☔️のこと。
私は傘をさしたまま、仕事が終わり疲れた身体で自転車で帰宅途中、下り坂で片手に傘を持った状態だったのでブレーキが効かず、自転車屋さんの近くで自転車ごと大転倒した⚡️
身体も出血があったが、自転車もハンドル、サドルとかなり曲がってしまったので、そのまま避難するように自転車屋さんに行った。
そうしたら、おじさんにこっぴどく怒られた😢「雨の日に自転車傘さして乗るものではない❎
オマエも傷だらけで痛いだろうが、自転車も傷だらけだ!雨に濡れて自転車が泣いているぞ」
自転車が泣いている、、この時のおじさんの言葉が今でも忘れられない。それだけおじさんは自転車に愛情を注いでいるんだとものすごく感じた。
それから月日が経ち、結婚もした。そして、家族の事情でその地を離れることになった。
私はずっとお世話になった、その自転車屋さんと立派な屋根瓦の銭湯のご主人さんには本当にお世話になったので、菓子折りを持って挨拶に行った。
自転車屋のおじさんは、ただオマエの持ってくる自転車を修理したらだけなんだから、そんなの受け取らないよと最初は断られたが、私がどれだけ助けになってくれたことだからと頭を下げたら、
「そうか、寂しくなるなあ、、。新しい土地でも自転車屋さんとの良い出会いがあれば良いな。」としみじみと言ってくれた。そして餞別だと言い、自転車の修理道具やらライトやらお菓子の倍以上のお土産を持たせてくれた。
初めての一人暮らし。初めての土地でのそんな人たちとの交流。一人だったけど、私の周りには初めて出会った人たちばかりだけど、私のことを気にかけてくれる人がいたと今でもしみじみと思う。
その土地は実は今住む川崎からそんな遠い場所ではない。
いつか、またいつか訪れようと思いつつ、なかなか日々の忙しさで近いけど、近い故に訪れることをためらう自分もいる。
でもあの自転車屋さん、おじさんまだ元気にしてるだろうか❓気にはなっている。次の休みでも訪れてみようか🚲。
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