DANDRESY
フーテン族の曲を聴きすぎて、ギターのリフやベースラインを頭の中でなぞりつつリズムを音ゲーのように刻んだりするようになっていた。多分かなりの高得点が叩き出せるドン。
ちょっとこのバンドから距離を置いた方がいいかも知れないと、危機感を覚えた。Spotifyで聴けるのはたった12曲(うち2曲は同じ曲のシングルVer)のためローテーションがえぐい。
今月はライフワークとしている別のバンドのライブがある。そっちのモードへ頭を持っていかなければだし…
まぁ、何なら彼らのルーツとか、その辺を掘り返せる曲でも聴いてみようかと思い立つ。そういう情報が簡単にネットで拾えるのはありがたい。また、それらはほとんどサブスクで賄えそうだった。
”DANDRESY”
というバンド。Spotifyには3曲。再生ボタンを押してすぐに華があるな、とわかる。ヒップホップだ。ファンクだ。これはオシャレだ。カッコいい。なんかココのこの感じ聞いたことがあるような…そう感じるとこもあるか、ギターとドラムがフーテン族のメンバーなんだから。
YouTubeもチェック。MVカッコ良。
すかさずXでも確認。2022年8月で活動休止とあった。なんだって。
2年前には都内でライブもやっていた。どうして誰も教えてくれなかったんだ。彼らの活動期間に当時自分は何をしてたんだ。おもむろにInstagramで過去の自分を振り返る。当時転機となることがあり、それでもってかなり暇を持て余していて、やたら飯の画像を載せるようになっている。何をやっていたんだ。この時に知っていれば…ひょっとしたら生で観にいけていた世界線があったかもしれない。
色々調べてみる。EPを1枚出しているようだった。どこで買える?当然ながらもう公式情報には無い。
ほんの少し躊躇うもフリマアプリに手を伸ばす。「DANDRESY」を検索すると、1件ヒット。つい10日ほど前に出品され、まだ販売中だ。これは運命では。
正規ルートで入手できず申し訳ないと謝罪しつつ、購入ボタンを押す。
発送元は彼らの地元、宮城県。どういう経緯であれ譲ってくれてありがとう。大切にします。
ほどなくして先方より発送され、無事モノを受領。
収録曲はSpotifyに無い曲ばかりで、つまり全曲が私にとって新譜だった。やったぜ。
ここではたと気づく。うちにはCDプレイヤーはおろかドライブすらないことに。試しにプレステ4に入れてみたが駄目だった。(CD再生機能は3まで)
悩んだ末に、ヨドバシでコンポを購入。想定外の出費15,000円。ただお飾りのコレクションと化した手持ちのCDも、これで音源として復活するし、まぁ、いいだろう……
いそいそとコンポを持ち帰り、開封。遂にCDの再生に至る。
やばい音がいい。コンポ最高。いや違う。曲がいい。部屋が一気にカッコよくなった。
彼らが活動休止であることに残念な気持ちであったり、色々考えを巡らすけれど、無粋なので著さない。ただただ曲を聴けてよかった。これからもたくさん聴かせていただこう。
もうすっかり過去の話になりつつあるが、2020年以後コロナ禍により、特に興行を行う人たちはその活動を大きく制限されてきた。解散まで追い込まれたバンドもあるだろうことは容易に想像できる。ライブハウスだって減ったと思う。そんな中で活動してきた苦労はいかばかりか。
出来ることなら、ちゃんとした形でCDを買ってお金を彼らに落としたかったし、チケットを買ってライブに行ければよかった。
解散ではなく活動休止とあるのは、まだ未来があると期待していいのか。
わからないけれど、もしもその時が来たら、ちゃんとオーディエンスになりたい。