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フーテン族のライブへ行く14【2024.11.1】
以下、個人視点のライブ日記です。よしなに。
11月1日、三連休直前の、金曜日夜。
"超"花金だ!そしてライブだ!やったぜyeahーーー!!
などというテンションにはならなかった。
週のどアタマ月曜日に、先のワンマンライブを観た。楽しかった。それは素晴らしい夜だった。
が、その反動のせいで後の日々がしんどかった。
余程の虚無顔で仕事をしていたのだろう、職場の人に「大丈夫ですか」と声を掛けられてしまった。すみません、もっと相応の社会人としてしっかりしなければと……と反省する。
さて、今回は、あのワンマンから中三日でのライブだ。助かる。この日のライブ予定が無ければ、週半ばで心が折れていたかもしれない。
退勤後、疲労で重たい心と体を引きずりながら渋谷へ。駅直結ヒカリエのパウダールームにINする。
この場所、この時間この曜日は、仕事帰りにデートという名の戦場へ向かうであろう女たちで賑わっている。装備を整える真剣な顔は、皆ソルジャーだ。面構えが違う。
そんな方々の隙間を失敬して、自分は対ライブ仕様へ身支度する。気合いを入れろ。心を燃やせ。
井の頭線へ乗り換え、下北沢BASEMENT BARへ。
*
さあ、今日もフーテン族のライブだぞ。待ってました。
一曲目のイントロで、この夜ようやく私のテンションが上がってくる。
はい、今日も最高。ありがとうございます。やっぱりライブは良い。速攻性のカンフル剤です。
今週頑張ってよかった。
私にとって、フーテン族の所謂「捨て曲」などは無く、全部が全部一軍曲なのだけれど、
特に疾走感あるあの曲(正式タイトル不明)のアウトロのツインギターが狂おしいほど好きで、聴けたときには週末の疲労感が吹っ飛ばされた気がした。
後半に差し掛かったころ、
『真夜中の幼稚園』、曲調がガラッと変わって盛り上がるぞ――というドラムソロのタイミングで、トラブル発生。いや、それ以前に異変があったのかもしれない。
スタッフさんが何やらステージ上で機材の対応に入る。
ギター・ベースの演奏の手が、戸惑いつつ、様子を見守るように止まった。
あ、これは中断かな……と一瞬頭をよぎる。
それでもドラマー藤野氏、演奏を続ける。ドラマーがバンドの心臓と呼ばれる所以がわかった。彼が止まらない限り曲は続き、観客は展開を待ち、冷めようとしない。
復調したのか、タイミングをリズムが合図し、
それに呼応して、ピシャっと弦楽器が合流。
そこから一気に軌道修正し、曲は佳境へとなだれ込んだ。
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ハラハラした分、曲が復帰するまでの時間は長く感じた。でも、この間おそらく1分か、その程度だったのだと思う。
演者側からすると肝を冷やした事故だろうけれど、観客としては瞠目する場面だった。
どんなイベントも偶発的なトラブルはあるものだし、結果オーライならその立て直しもまたライブの一部だ。
ロックバンドを題材とする漫画なんかでは、こういうハプニングがドラマを作るわけで。
そういえば一つ前の出演バンド(hollow me)では、弦が切れたのか、曲の最中で急遽ギター交換となり――
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ギタボの彼の手に渡ったのは、見覚えのあるグレッチだった。*
バックステージでどんなやりとりがあったか知るところではないけれど、このギターの登場に少し嬉しくなったりもした。でもまぁ、何だか推しのギターを馬の骨にNTRれたような嫉妬心もなくは無い。何を言っているの私。
(*ギブソンやんけ……お詫びして訂正します。)
ライブは名のとおりナマモノで、その時にしか観られない場面、その日にしか聴けないだろう歌もある。良いこともそうでないこともひっくるめてライブとして、ステージの色んな瞬間を見逃したくないな、と思った。
(無論、アクシデントは無いに越したことはないけれど)
何にせよ、今日もライブは楽しい。
*
三連休前の”超”花金だ!ライブも見れて最高!テンションは爆上がりだ。終演後、バーカウンターでビールに手を出す。開放感からか、アルコールの回りが早い気がした。
ライブ中にはすっ飛んでいた疲労感が、酔いと共に徐々に戻ってくる感覚がした。すぐに眠ってしまおうと、帰宅早々横になる。でも、ライブ後の高揚で脳がスリープモードにならず、全然寝付けなかった。
無理やり眠ろうととするのを諦め、ベッドの上、サブスクで音源を流しながらうだうだと過ごす。ようやく意識を手放せたのはおそらく明け方で、昼過ぎまで泥のように眠った。
次のライブの予定がカレンダーにある。
「その日まで頑張ろう。」とか、月並みな目標かもしれないけれど、素直にそう思う。