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「そう ホントに ありがとうと 心から言わせて欲しい 楽しかった」12/13 青春ガールズ』公演 @ SKE48劇場

実に1年ぶりの名古屋

今年はSKE48劇場には一度も行けないかもしれないと思っていた。昔から何度も往復している名古屋はもはや近所のようなもので、日曜夕方の公演だしと日帰りの往復も考えたのだけれど、せっかく劇場公演が当選したので前日に大浴場付きの宿を取ってゆっくりすることにした。

久しぶりに昔のニコ生視聴者の方から声をかけていただいてご飯を食べに行ったり、東京のライブアイドルの全国ツアーで来ていたヲタ友と呑んだり。夕方早めの時間からずっと名駅付近で過ごしていると、21時過ぎたあたりに飲食店がまた混みだすことに気づいた。錦や栄で呑んでいた人が名駅に流れてきているのをなんとなく感じる。

翌日も朝から伏見のミリオン座に行ってみたり、そのヲタ友の推しが出ているライオンシアターの対バンに行ってみたり。

このコロナ禍でも名古屋のライブアイドル界隈は比較的活発らしく、新しいグループもデビューしたりしている。そのうち2つが観られてよかった。

東京からゲストとして登場しているchuLaは3ヶ月ぶりくらいに観た。渡辺あやのさんが曲中もトークもめちゃめちゃ自信持って引っ張っていた変化が印象に残っている。

ライブを終えるとお昼を食べに栄地下街の酒津屋へ。ここは中途半端な時間でも定食がガッツリ行けるし、朝呑みや昼呑みもできるから重宝する。このときはマルシンハンバーグがメニューにあって珍しいので頼んでみた。

食べ始めてから、世代的に別に懐かしいやつでもなかったのを思いだした。自分はどちらかというと「イシイのおべんとクン、ミートボール」のほうだな。


慣れていたはずのロビー

16時が過ぎ、久しぶりのサンシャインサカエへ。以前とはかなり入場への手順が違うので戸惑った。

劇場の入口へと向かうと、ディスプレイ前に設置されたテーブルの上で問診票への記入を求められた。かごへの用紙提出と、使用済ボールペンの回収はセルフでスタッフの接触がなるべく避けられている。記入が終わると門の前で検温の後に、インフォメーションで受付を済ませる。スマートフォンのチケプラアプリへの押印が済むと、ここでフェイスガードとマスクのセットと、自分の席番号が書かれた正方形の紙を渡される。

ここでロッカーを案内されるのだけれど、開場時間が近い時間だと、劇場ロビーのロッカーは使わせてもらえないらしい。以前は逆で、開場時間が近い場合はロビー奥のクロークを使う手順になっていた。入場列のソーシャルディスタンスを取るために、劇場ロビーから列を螺旋階段の下まで伸ばす整列の設計になっている。その先に階段下のロッカーがあるからという運用なのだろう。

荷物を預けて螺旋階段上に並びながら、スタッフの金属探知機での検査を受ける。以前だと指定席が待機する、ロビー奥階段を思い出す。というわけで、全席ゲート式の金属探知機は通らない。検査が終わると、全員に配られたフェイスシールドの装備の仕方を教えてくれる。毎回手こずるのが、フィルムの剥がし方。この日もうまく両面が剥がれなくてスタッフにやさしくコツを教えてもらった。ありがたや。ちなみに、先月入ったHKT劇場のフェイスシールドはメガネ式、SKE劇場はゴムバンド式。SKE劇場のほうが邪魔にはなりにくいけれど、ゴムが少しキツめかもしれない。

戸惑いながら入場が始まれば席まではあっという間。46人しか入場しないので時間は余る。トイレに行ったり、ロビーでぼーっとしている時間もある。僕のいた「立見A」の席は、上手側の立見でただ1人。横にも後ろにもスペースがありすぎてなんだかそわそわしてしまう。

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SKE48 | ニュース | 2020年11月30日からの劇場公演席割変更、SKE48 Mobile会員応募枠追加について


1曲目からわかってしまう

2020.12.13 研究生「青春ガールズ」公演(17:00開演)
【出演メンバー】
青木莉樺・石塚美月・伊藤実希・鬼頭未来・澤田奏音・杉山歩南・西井美桜・林美澪
http://www.ske48.co.jp/schedule/?id=1606714409&y=2020&m=12

15分経っても落ち着かないまま、影アナ。『overture』、そして『青春ガールズ』が始まった。僕が3年前にハマったあのときのワクワクが、初めて生で対面する10期研究生たちの瑞々しさが、同時に目の前で爆発した。

1曲目からわかってしまう。これがSKE48劇場のステージだ。

SKE48のダンスは、もちろん基礎的なスキルはおさらいされるんだろうけど、それ以上に「より大きく、思い切りよく」という勢いが前面に出てくる。研究生たちは、表情や細かい表現の前にこの思い切りを覚えてくるわけなので、洗練された先輩たちのパフォーマンスよりも大仰な形で出てくる。しかも10期生は手足が長い子が多くセレクションされているから、なおさら迫力がある。『青春ガールズ』公演にも慣れてきて磨きがかかっている時期で、公演を楽しんでいることがバリバリ伝わってきた。これが、SKE48の"身体性"ってやつだ。

なかでも背の高い伊藤美希さんや青木莉樺さんには力強さを感じたし、思い切りという意味では西井美桜さんが突き抜けていた。TLの栄ヲタがいい反応するわけだ。立見の遠さでも、配信の3倍は大きく見える振りが感じられてとても楽しかった。

SKEらしい身体性を前面に体現する子もいる一方で、中盤の表現や表情によりフォーカスする曲でていねいに表現を試みている鬼頭未来さんが観れた。「わかっていたこと」以外にも目を奪われるのが劇場公演を生で観ることの楽しさである。

ワクワクしながら眺めているうちに、アンコールでは『12月のカンガルー』が始まった。これまた大好きなシングル曲で、スタンディングになるライブでは振りコピしたくなる……というかこの日は立見だったのでめちゃくちゃ踊ってしまった。踊りすぎてこんなに踊るならちゃんと振り入れしてくればよかったと思うくらい後悔。終演後にメンバーがSHOWROOMで言っていたけれど、変な人だと思われていたはず(苦笑)。


立見席からの景色

この楽しかった立見席、手拍子に振りコピにと身体を動かして楽しかった一方で、盛り上げ方・盛り上がり方って"a little"なことでも何かうまくできないのかとは感じてしまった。真横の列にいる立見の2人の43人の姿はよく見えていて、僕が浮いているのわかってしまうわけだから。

「ライブアイドル現場」の様式を定型化することによって、「動物園」から脱出できた今の48グループの劇場ではある。ただ、コール文化が作られてきたSKE劇場の立見席の半分をたった1人で観ていて、客席を共有する意味を少し考えてしまう。身体性があってこそ、このご時世にわざわざ現場に出向きたいと思うわけで。

ただでさえ他のエンタメも盛り上がり方に苦戦しているなかで、継続性を生むのは、制限下のこの人数に抽選で絞られる劇場では厳しいことはよくわかる。配信でも聴こえてくるコールの予習はできても、声以外はそうはいかない。だからこそ悩ましい。

僕はSKE劇場の研究生公演で観る『約束よ』がものすごく好きだ。Bメロで、ステージ横いっぱいに広がったそれぞれのメンバーへ、コールを思い切り8回叫ぶヲタク。その大きな声を身体で受け止めてパフォーマンスで返してくれるメンバー。「ああ、僕はSKE劇場に来たな」と思える瞬間なのだ。

コールを奪われてしまった劇場では、それができない。声が出せない劇場でも、”沸き”を作れるSKE劇場であってほしい……いや、この日は「ありたい」と勝手ながら思ってしまうのである。

『約束よ』、僕はBメロで出せなかった声のエネルギーを少しでも込めたくて、サビでとにかく大きく手を振ってみた。

*1 タイトルはAKB48『約束よ』より

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