【エッセイ】わたしに何か食べるものを
「自分の機嫌は自分で取る」
みやぞんのすごいところは一発ネタらしいものがないのにおもしろいところだと思う。
「自分の機嫌は自分で取る」だって笑わせるためのフレーズじゃないと思うし。
たまに自分の機嫌を自分で取れない人と出くわすと、この人子どもじみてて嫌だなあと思うけどわたしだって例外じゃない。人のことは全然言えない。
特にお腹が減っているといけない。いらいらしてきちゃう。
夫とわたしはもともと社内恋愛をしていた。お昼ご飯を一緒にとるためロビーで彼を待っているがなかなか彼がキリのいいところで終わらせられず、しばらく彼を待つということがしばしばあった。
「ごめん、遅くなった。あれ、なんか機嫌悪い?」
「うん、お腹が減っていらいらしてきた」
そう伝えると彼は
「お腹が減っていらいらするなんて、人間臭くておもしろいね」
と言って笑ったのを今でも覚えている。
人間臭くておもしろいって?
そう考えるあなたの方がずっとおもしろいよ。
それからはいらいらを軽減させるためにチョコとかビスケットとかひとくちで食べられるお菓子を常備することが多くなった。
それから10年ちょっと経った今でも、夕ご飯の準備をして、夫の帰りが遅くなり、ご飯をおいしく食べたいという理由からおやつも食べずお腹が減るとだんだんとわたしの機嫌が悪くなることがある。
夜遅くに帰宅した夫はわたしの顔色を見て察知をし、ご機嫌取りに伺う。
「あー、遅くなってごめんね。
お腹減ったよね〜、はやくご飯食べましょうね〜」
まるで赤ちゃんの扱い。
自分の機嫌は自分で取る。
まだまだ改善の余地がある。
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