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占いと同じ類と認識したら納得できた気がしたストレングス・ファインダー

私の周りで、才能診断が謳歌している。Podcastでも色んな人が、自分が受けた才能診断の話をしている。オンラインコミュニティ内のチャットでも、ストレングス・ファインダー(クリフトンストレングスに改名したらしい)の話題で盛り上がっている。診断を受けた人は、自分の診断結果を持ち寄って比較している。はたから見ていても楽しい。

楽しいし興味深い。それなのに…なんだこの気持は…。ひねくれ者の私の遠吠えを忘れないうちに書いておこうと思う。「才能」や「強み」という言葉が飛び交う中で「そそそそそそんな形式張った質問で、私を定義してくれるんじゃねえっ」という厨二病みたいな症状を発症した。

人様の診断結果を見た限りでは、説得力のある言葉が並んでて、貴方の強みはここですよ。こういう所が盲点だから注意しましょうね。って書いてあって「ぐぬぬぬぬ、ちょっと読んだだけでも、なんか当たってる感じがするじゃねえか…」という気持ちなる。診断結果に説得力を感じるほどに、なぜか敗北感も味わう。自分が大層な人間じゃないことは自分がよくわかってるのに、人に言われたら、うるせえ知ってるわ!みたいな気持ちになるのに似てるかもしれない。まだ診断してもないくせに狭量の極みである。

この才能診断の目的も、サイトにデカデカと書いてある。

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画像引用元:クリフトンストレングスホームページ

優れたパフォーマンスに変換……成功するために活用……目的意識をビシバシ感じさせる力強い文章である。すでに灰になりそうな眩しさだ。私のような卑屈な人間であっても「自分の強みを活用」し「成功するために」開かれた診断なのである。5千円ちょっとで、誰しもが才能を開花させる手助けをしてくれている!組織運用にも活用できて、マネージャーも大助かり!ますます非の打ち所が無くなってきて歯ぎしりが止まらない。

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そんな私の心中など微塵も知らないあろうムロ先生が、この才能診断について、以下のようにコメントされているのを見てハッとした

僕はちょっと高いおみくじぐらいの感覚です。テスト時間30分ですけど、占い30分5千円ってまあまあ安いと思うし。

この一文を読んで、私のざらついていた心が凪いだ。ちょっと高いおみくじか!そう言われるとなんか、納得ができる!

私は何がモヤついていたのだろう。内省する。まず、ストレングス・ファインダーの本のタイトル「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」。この言葉に引っかかていた。才能と書いて、じぶんと読む…本気と書いてマジと読むみたいな?しかも目覚めるんだよ?診断受けてない私、いま眠ってた?じぶん、眠ってた?そんでもって、サイトの端々の目的意識が高そうな言葉の数々に喉の奥がキュウと締め付けられる感覚を受ける。ただただ、生きてるんじゃダメかいのぉ?人間…成功目指して邁進しなきゃダメかいのぉ?

本当にしょうもない難癖をつけている自覚はある。そんな中、友人まゆが、この才能診断を受けると言い出した。まじかよ…私より茶化しそうなのに!っていうか、才能診断とか必要としてなさそうなのに!

私「え!まゆちゃん受けるの?」

ま「受けたらオモロイじゃん。ホント占いみたいなもんでさ。」

私「まあ、占いみたいなものって考えたらオモロいけど」

ま「晒されたい。特に自分の盲点(欠点)を晒されてみたい。」

私「理由がドMやんけ…」

その話をした翌日には、まゆはちゃっかり才能診断を受けていた。

やばい…才能に目覚めちゃうじゃん。私はまだ眠ったままなのに…。

私も才能診断を受けてしまうのだろうか。受けてしまったが最後、まんまと自分の才能が目覚めて、強みを活用していくのだろうか。

ここまでグダグダ書いてしまうと、このまま診断を受けないのもなんだか負けたような気がする。ちょっと高いくらいのおみくじを引いた後の世界は、引いてみないとわからない。

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