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わたしの本棚110夜~「もうあかんわ日記」

 アメリカのフォーブス誌が選ぶ次世代を担う30歳未満の人々、「30UNDER 30 JAPAN 2020」に一昨年は選出され、去年は「30 UNDER 30 Asia 2021」に選出された(日本でなくアジアの30人)著者の岸田奈美さんの書くnoteの日記は、面白くて、ちょっぴり泣けてきて、読んだあと、拍手喝采の気分になったり、元気になったり、わたしもまだまだ頑張れるかなと肩をもんでくれるような日記です。

わたし自身、岸田奈美さんというライターさんをnoteを初めたときは知らず、去年、その存在を知って、フォローして無料の部分を読み始めたのですが、有料部分、気になっていました。今回、3月10日から4月15日までのnoteに書かれた日記が、書籍化されました。一気に有料部分が一冊の本として読めるので、楽しみに読みました。

☆「もうあかんわ日記」 岸田奈美著 ライツ社 1650円(税込み)

 面白かったです!「人生はひとりで抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ」という奈美さんの格言どおり、次々におそいかかる「もうあかんわ」の日々なのに、彼女は、いつしか笑いに変えてしまうのです。

 清々しいです。父は他界、弟はダウン症、母は車椅子ユーザーからの心臓病の大手術、認知症の祖母の面倒を一気に引き受ける長女である奈美さん。

帯の糸井重里氏の「岸田奈美さんは、とんでもない日常を生きる戦士です。満身創痍で、爆弾でなく爆笑を投げ続けている」という言葉に、共感で、幾度も笑って、ちょっぴり泣いてしまいそうでした。特に弟さんに向けられる視線が優しくて、お母さんもエネルギッシュな人で、この母にこの娘あり、といった調子でした。読んだあと、僭越ながら、人間っていいなあ、と思ってしまいました。

 書籍化にあたり、ライツ社から、5種類の栞をつけてくれていました。

わたしが買った本には「もうあかんわ。そのとき、ネットをぶち破って鳩が飛んできました・・・」の鳩のとの死闘を思い出す栞でした。aynさんの温かいイラストが可愛い小さな栞です。

 全編に関西弁が駆使され、岸田さんが発する言葉は笑いを誘います。わたしも日々、もうあかんわ、と思うこと多々ありますが、笑いに変えられるように、生きていきたいと思ってしまう本でした。たくさんの元気と勇気をありがとうです。そして、やはり、この言葉、スキで、同感です。

「人生はひとりで抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ」

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#推薦図書 #人生を変えた一冊

  

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