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わたしの本棚118夜~「愛語」
旧船団の会の先輩から、この夏ご恵贈いただいた句集です。「愛語」とは仏教用語の「和願愛語」で、最初に私淑した細見愛子氏がいつか句集の名前に付けたいと考えていた言葉だそうです。俳句結社は「風」を経て「船団」へ。細身綾子氏の研究がライフワークだそうです。
作者の星河ひかる氏とは、烏丸のカルチャーセンターで、一時期、ご一緒させていただきました。坪内稔典先生の講座を受けるため、岐阜から朝早くの電車で来られており、前の席に座って熱心に聴講されていた姿、ランチでの楽しそうな姿を懐かしく思いだしながら拝読しました。
☆「愛語」 星河ひかる著 ふらんす堂 1870円(税込み)
帯には、「首すじに伸ばす乳液春浅し どの句も、句の主人公の動作に魅力がある。それはひかるさんの魅力だ」とネンテン先生の紹介文です。わたしが好きな5句です。
☆春光や膝に広げるマタイ伝
☆花の風千本通りのパン屋さん
☆蕗のすじ母のエプロンかけて剝く
☆ドレープに秋日の留まる挙式かな
☆冬の膝しなやかに組みブックカフェ
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