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わたしの本棚117夜~「俳句de散歩」

  第五の会というグループ(旧船団の会のメンバー中心)の吟行の様子をエッセイと俳句に纏めた本の第三作目です。この本をもって、第五の会は解散するとあります。はじめにを火箱ひろ氏、あとがきを宇都宮さとる氏、表紙とイラストを山本真也氏が担当しています。編集委員として他に、つじあきこ氏、藤野雅彦氏、波戸辺のばら氏、SEIKO氏です。2017年から2020年の年末までの吟行句会の記録でもあり、一方で、エッセイによって京都の案内にもなっています。

☆「俳句de散歩」京都575PART2  第五の会編 北斗書房 1200円+税

2017年10月から2020年1月までは、吟行句会の記録ですが、2020年4月からはウイズコロナの一人吟行となり、集まって句会ができなかった分、指定された場所での吟行はひとりで、句会はパソコンでという形を続けてきたそうです。番外編として会員の「わが町」のエッセイ13本、季語を食べるのエッセイ16本を収録しています。小さいですが、集合写真もたくさん掲載し、エッセイからも仲良く楽しそうな様子が伝わってきます。

 2020年12月、最後の吟行句会は、それぞれの年末年始となり、会員16名が各々の家庭で俳句を詠んでいます。

消毒の矢印の匂う弓始め   明

第五の会正月十日を上がりとす  雅彦

独りよりふたりが淋し去年今年  のばら

テラスから雪大文字見よと声   ひろ

成人の日の君ぱりぱりとここに居り 佐智

勧学守二つ四日の宅急便 あきこ

遠白き明かりたよりに除夜の釜 さとる

バイデンは七十八才おらが春 えみ

年賀状返事のこない友二人 ゆきこ

撮りたての冬青空のコロナ禍の 麻里

おっぱいの大きな人と大福茶 真也

初茜ラオスの象へおめでとう 彰子

斑鳩の仏像みたしお正月 弘子

からっ風少年の胸盛り上がり ほてる

籠る日や大根一本食べ尽くす  曜子

新年や雪は地球の無影灯 SEIKO

#俳句de散歩 #第五の会 #北斗書房  

#推薦図書 #読書感想文


   


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