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わたしの本棚32夜~「水飲み場」
俳句の街である松山市の出版社からの句集。渡部ひとみさんの第一句集です。ひとみさんとの思い出は、宇和島での句会のおり、宿泊所から、一緒に夜にふたりで抜け出してぽっぽ温泉に行ったことです。温泉好きなわたしにとって、楽しい思い出になりました。
☆「水飲み場」渡部ひとみ著 創風社出版 1700円+税
俳句と作者は別との考え方。俳句は一句で鑑賞するという考え。共感はするものの、まとまった俳句を読むと(句集など)、その人らしさが出ているなあと思うこと度々あります。この句集も、ひとみさんの優しさがじんわりと感じられる句集だと思いました。好きな5句です。
透明な傘よりしずく桜の芽
風光る丘に蛸壺転がして
空高しまずじゃこ天の揚がる音
冬青空ひょこっと鳥の水飲み場
海側へふわりと離陸春隣