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#角川文庫
わたしの本棚78夜~「ジョゼと虎と魚たち」
田辺聖子さんの作品で、一番感動したのは、「花衣ぬぐやまつわるーわが愛の杉田久女」(集英社文庫)です。俳句を初めてすぐのころに読んで、号泣しました。田辺聖子さんの小説の中では、この短編小説も好きです。今、タムラコータロー監督でアニメ化されて映画公開中です。2003年に犬童一心監督、(主演妻夫木聡、池脇千鶴)で実写化もされ、そちらの方は、劇場で観ました。映画を先に観て感動し、数年たってから小説(原作
もっとみるわたしの本棚62夜~「冷静と情熱のあいだ」
今は、フランス在住でシングルファザーとして、ひとりで息子さんを育て、週刊誌にその成長エッセイを書いている辻仁成氏ですが、芥川賞作家です。辻仁成氏の作品は、すばる文学賞受賞作の「ピアニッシモ」から、「サヨナライツカ」までは、ほとんど読んでいます。いじめを扱った純文学の芥川賞受賞作「海峡の光」や自伝的小説「刀」も良かったですが、やはり、江國香織氏と文通のような連載形式で繰り広げらえたこの小説は深く残
もっとみるわたしの本棚30夜~「夏子の冒険」
今年は三島由紀夫が死んで50年になるそうです。そのせいか、2020年夏の角川文庫フェア100選のなかで、この作品が含まれており、ジャケ買いしました。1953年には中村登監督、角梨枝子主演で映画にもなった作品で、生まれる前のことで観てないですが、評判だったそうです。「夏子の冒険、読みましたか? 観ましたか?」って年配の方に数回、聞かれることがあったので(わたしの名前が夏子なので)、ようやく文庫本再
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