#絵本未満・・・、ぼくのへそのゴマ星人⑰
#チャレンジ・・・ 、ぼくのへそのゴマ星人⑰
「健太、このごろ、おかしいよ。ブツブツばかりいって。早く、野球の練習にいきなさい。」
おかあさんにいわれて、ひさしぶりにグランドにでかけた。
「今日は、山ちゃん、休みだから、代わりにファーストに入ってくれ。」
ぼくは、あわてて守備についた。
すると、一番打者の打球がいきなり、ぼくのところへとんできた。
ぼくは、めをつぶって、グローブをさしだした。
「ナイス、ファインプレー。」
あやうく、レフト前へぬける打球をぼくのグローブは、みごとにとらえていた。
「健太、やるじゃないか。」
そして次の回。
「山ちゃんは、二番打者だからな。」
ワンアウト、走者なし。
いきなり、ど真ん中の直球。
ぼくは、おもいっきり、バットを振った。
みごと、ツーベースヒット。
ぼくは、二塁ベースのうえで、「やったゴマ~。」と、これまた、ゴマ語をつぶやいた。
「ねえ。健太、このごろ、カッコよくなったんじゃない。」
おかあさんにいわれて、鏡を見ると、鏡のなかに、真っ黒に日焼けしたぼくがいた。
「それもこれも、ゴマ語の呪文のおかげだな。」
「それから、ぼくのいいところは、単純で、地図ブトンがつくれて、もの覚えがわるいところかな。」と、妙な?!自信もわいてきた。
(つづく)