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忙しい!手伝って!-その時やって来たのは…

昨日の朝、彼のお母さんに頼まれたものを持って家に行くと、お母さんの靴はなく、そこにあったのは彼の靴…。10年愛物語を書いて、出会った頃を思い出していて、ふんわりふわふわな状態で行ったから、靴を見て固まった。(あー、どうしよう。でも玄関ガラガラ!って開けちゃったから人が来たのは分かってるよなぁ)腹に力を入れて『おかーさーん!おらんー?』って叫んでみた。家の中から彼が『あー、出かけたで』と返事。こんな朝早くから出かけるなんて珍しいなぁ…と思いつつ、ドギマギしながら家に入る。いつも無言で勝手に入るけど一応『お邪魔しま〜す』って彼に言った。『おぅ…』とだけ返事があって、入ると居間でケータイいじってた。わたしはお母さんに頼まれたものを冷蔵庫に入れて、さっさと帰った。

ふぅー、ビックリした!さっさと帰って来てしまったけど、せっかくだからコーヒー飲んでもらお♡って準備してたら彼から電話がかかってきた!今日は週に一度、午前中は村の中で営業する日。だけどわたしは準備してなかったのだ。ウチと彼の家の間にわたしの駐車場があって、毎回そこでコーヒーとシフォンケーキを振舞っている。そこに近所のおばあちゃんが彼のお母さんを誘いに来たらしく、不在のお母さんの代わりに彼が対応したらしい。『あのいつものおばあちゃんがコーヒーしてないか?って、ワイんちに来とったで』ちょうどコーヒーも淹れ終わったところだったから、それを持って彼のところに行った。彼は畑に行こうとしてたのか、帽子をかぶってバッグをゴソゴソしながら『いつも来てるおじさんも来とったで、かわいさぁに(かわいそうに)』と言った。わたしがコーヒーを渡すと『お金、払おうか?頼もうと思っとった』と代金を渡された。

それから一旦帰ってしばらくして移動販売車のところに行くと、彼も家から出てきてカップを返しに来た。畑に行く彼に、コーヒー豆のカスを渡して行ってらっしゃいした。コーヒー豆のカスは害虫避けに使ってるらしい。

昨日はいい天気で、移動カフェもお客さんで賑わった。お客さんが短時間に集中したので終わりが見えず、気持ちを保つのが大変だった。今まで好意で来て手伝ってくれてた友だちとも疎遠になっていて全て一人で。少し前に代わりにお店に立ってもらう人を考えたけど、結局一人でする!って決意したのだった。

こんな大変なときは、そう!彼を呼んだらいいんだ。ちょうど帰って来てるし畑にいるはず…と言っても実際に電話を手に取って言うことも出来ず、ひとまず心の中で叫ぶ…『Mさん、手伝って!』

って、来る訳ない。。ふと気付くと『何か手伝えることはないですか?』って男の人が立っていた。その人は『彼には伝わっている』で書いた工務店の社長Hさん。気晴らしにドライブで来たらしい。手伝って!って思ったけど、手伝ってもらえることがない。『僕に出来ることはオーダーしないことですね』と言って、しばらく様子を見てくれていました。そのうちコーヒー豆を挽いてもらったり、お客さんのところに持って行ったりを手伝ってもらいました。わたしがトイレに行ってる間は代わりに店番をしていました。

そこでお客さんは落ち着いて、やっとHさんにコーヒーを淹れました。何でこの人と関わることになってるんだろう?もし、彼が手伝いに来てくれたとして…手伝ってもらえることは今日、Hさんに頼んだことくらい。彼に気軽に頼んでいいんかもなぁと思った。それから億を回してるHさんから見て、わたしの商売ってどう見えるんだろう?と思った。ちっちゃい、ちっちゃい商売。もっと大きくお金を回したいと思いつつも、今のスタイルではこれが精一杯だし、そもそもそんなにお金を回したいのかな?とも思う。

それにしても、『助けて』ってお願いしたら違う人が来た。ちっ、またあれか、寂しいんだ。たくさんのお客さんと会って、午前中にした彼とのやりとりが遠い昔のように感じて寂しい。仕事が終わってから顔だけでも見たいと思って畑に行ったけど彼はいなかった。寂しいときは寂しいって言おう。昨日の夜は『寂しい』って彼に送って寝たのでした。(って、10mの距離にいるのにね笑)


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