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願ったから"じゃぁこれ、どうですか?"って⁈

あれから現実を見過ぎで、何度も来るしんどい波をやり過ごしてた。そんな時、ランチの予約が入った。冬の店舗での営業の時に出していたベジサンド。彼が作っている大根をふんだんに使ったメニュー。サンドと共に出す坦々麺の味のスープが美味しくて、わたしもしあわせになるメニュー。お客さんのおこぼれで、そのスープを久しぶりに食べてすごくしあわせな気持ちになったけれど、3月に彼に食べてもらいたくて家に持って行ったのに食べてもらえなかったことがあったのを思い出して悲しくなった。あの時は本当にショックで、『食べてない』って言われた時に『えーっ⁈』って、自分でもビックリするくらい大声で言ってしまった。

それを思い出したのとこないだの現実とで、彼が奥さんを選ぶのなら(いやもう、選んでるんだけど)、"心の底から"そう決めるのなら…わたしが想うことでわたしも苦しくて彼も苦しいのなら…もうやめた方がいいんじゃないか?今までわたしが感じて受け取って信じてきたことが間違いだったんじゃないか⁈って、彼からの想いも感じられなくなってしまった。

彼には毎日メッセンジャーで送っているけれど、とうとうその日は、何も送ることが出来なかった。泣きながら寝て、朝も泣きながらごはんを食べた。彼はわたしのことは好きではないのかもしれない。彼をしあわせに出来るのはわたしではないのかもしれない。わたしの勘違いだった。でも勘違いでもいい。わたしは10年愛する経験をしたし、終わりにしてもいいのだ。

自分の気持ちに向き合いながら、新しく届いたスキンケアでお手入れ。どんどんキレイになっていく。半日もしたら気持ちも回復してきた。お母さんが奥さんのことをやいやい言って、それを彼がかばうから"奥さん大事"アピールになる。それを普通に見ると奥さんが好きでわたしのことは好きではない、と受け取ってしまう。なんだ、嫁姑問題に巻き込まれてただけかぁって。

夕方買い出しに向かうと、彼と同じ車がこっちに向かって来た。車種、色、ナンバーまで同じ!その日は仕事だから帰ってくるはずがないのに…もしかして急遽帰ってきたのかなー?そう思ったけど、戻って車を確認してもナイ。夢でも『しんどいか?』って言ってたし、心配しすぎてこっちに意識が飛んで来たのかもしれない。その日の夜『帰ってきてないよね?』って送ったら、次の日『働いてたよ』って、珍しく返信があった。

それから2日後、お店にとある人が再来店。先月来たことがあって、初対面なのに楽しく話が出来た。サーフィンしてて、コーヒーに詳しくて、この土地に移住したいと思っている。仕事も辞めたいと思ってる。今度、焙煎してるのを見せてほしいと言われた。そしてパートナーはいない。・・・わたしはお店をパートナーとしたいという願望があるし、この人にはパートナーがいないとなると、"もしかして、この人?""この人ならいろんなことがスムーズなのに"と思ってしまった。でも!・・・好きではない。いい人なんだけど、好きじゃないんだよなぁ。。かなりグラついたけど、"やっぱり彼が好き"に戻った。そして次の日、その人から連絡があったのだが冷たく返してそのままになっていた。

この時わたしは寂しかったのと、他の人でもいいんじゃないか?って、チラと思ったからこんなお客さんが現れた。自分がしたいことと相手のしたいことと条件がハマってると、その人のことが"好きかも…⁈"ってなる。彼の奥さんはそういう相手なのかもなぁと思った。

もうこの人は来ないと思ってたのにまた現れて、しかも他のお客さんに夫婦と間違われた。何でこの人来たのかなぁ…ってちょっと振り返ってみると"もう他の人でもいいかも…"って、ちょっと考えてたよねーって(笑)。で、結局、"彼がいい!”を確認しただけだった。

願ったことが叶うなら、"他の人でも…"なんて思うべきではないなぁと、改めて実感したのだった。


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