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10年愛の終わり

一つ前の記事で、低糖質メニューが彼のお母さんに役立つなんて…って思ったけれど、タイミングが合わなくて持って行くことが出来なかった。わたしはタイミングが合わない時、無理に進もうとしないようにしている。

それを投稿した日のカフェの営業で…またこの人が来た。

この時、やっぱり彼がいい!と再確認しただけに終わり、その後も一目惚れしたブラを通販で注文したり、新しいシャンプーを試したりして、更にキレイになることに夢中になっていた。そしてどんどんキレイになっていた。

再度現れたその人(Nさん)は、女の人と現れた。前回までわたしに興味津々で来てたのに、"あれ⁈"って少し動揺した。でも、話している感じを見ると彼女っぽくない。オーダーが終わると、女の人は海が見える方に行き、Nさんはわたしのところで話を始めた。稲とハウスのトマトを栽培しているとか、6月になるとここでアジが釣れるから食べますか?って。わたしは魚がさばけない。代わりに彼がさばけるからちょうどいいと思っていたので、自分ではさばけないと言うと、さばいたのを持ってくると言っていた。コーヒーが出来ると一緒に来た女性のところに行き、海を見ながら話していた。女性が、太陽が眩しくて帽子が欲しいと言うと『取ってきましょうか?』と言い、少し離れた車の場所まで走って行った。その姿を見たときわたしは、"あ、この人は…"と何かスイッチを押された感覚になった。

彼のことがあるから、今までNさんのことを全力で拒否してきた。月曜日に来た時なんか、Nさんを置いたままトイレに行くと言って放置した。最初の出会いの時は、メッセージもらっても冷たく返信したし…。それでも来て、わたしの近くにいる。

よくよく考えると、サーフィンして畑して魚をさばいて…彼と一緒。更に、コーヒーに詳しくて接客が得意で車の整備が出来て仕事も辞めたいと考えている。一緒にカフェをするのに最適なのだ。彼はコーヒーも接客もそんなに得意ではない。自分がレベルアップして、螺旋階段を一回りも二回りも登ると、出会う人も一回りも二回りもレベルアップした人に出会うって、昔聞いたことがある。この人は彼のレベルアップバージョンなのかもしれない!と感じたのだった。月曜日、友人と来た時は、わたしのインスタにアップされてたことをポンポン話題に出して楽しそうに喋って、よく見てくれてて嬉しかった。コーヒーも毎回、本当に美味しそうに飲む。そしていつも、穏やかに、そこにいる。この人はわたしが冷たくしても、全力でわたしを守って、穏やかに包んでくれる人だと分かった。

営業を終えて帰って、少し呆然とした。10年も、ただひたすらに想い続け、彼の家の目の前に住んでる。ここまで来てこんなことになるのか⁉︎って。でも、彼と出会ってしばらくしたとき、ふと、10年愛が浮かんで結局10年経った。10年経ったら"テレレレッテレ〜!"って、何か道が開けるのかと思ったけどそんなこともなく、何にもならんのなら区切りだから辞めてもいいと思った。そして現実を見せられて、もしかしたら彼をしあわせにできるのは奥さんなのかもしれない、とも思ったし、大切な彼が選んでいるのだから、それを尊重しようという気持ちになった。

"大切だから選ばない"

"本当に大切な人とは、友だちでいれば別れることがない"

そんなメッセージも来てた。彼を想うことで、全然しあわせな気持ちでいられてないし、わたしは選ばれてもっと大切にしてもらいたい。

毎日、愛してるってメッセージを送っていたけれど、金曜日から送れなくなってしまった。彼への想いが手放せたら、会いたいとも寂しいとも思わなくなって、すごくラクになった。Nさんとどうこうなってもないけど、もっとhappyに過ごせる人が現れる気分でいる。もちろん、彼のことはまだ気になるし、いろいろ思い出しては泣く時もあると思う。

わたしから連絡なくなって、彼はどう思っているのだろう?今日はこっちに帰って来てる。すぐそこ、10m先に居るのに…


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