新天地でのカフェ開始
わたしの嫁ぎ先は、海まで100歩です。旧まー(10年思い続けた人)も海近くに住んでいたので海への憧れは大きかったけど、旧まーのことが終わったら海はあってもなくてもどっちでもいい。だけど新まー(ダンナさん)がたまたま海近くの人だったのだ。
また海辺でカフェをするには好都合。でも「ここがいい!」という場所がない。モニュメントがある広場があるけど車の乗り入れ禁止。きっとここでは無理だろうとダンナさんが言う。
あちこちにある駐車場ならいいかも…って話しながら区民センターに相談に行きました。
区民センターの受付の人、担当の人、そのまた上の役職の人は、全員ダンナさんの知り合いで、話は和やかに進みました。そして「駐車場での営業よりもモニュメントがある広場で営業してほしい。もともとあそこはそういう使い方をしたかった」と言われ、モニュメントがある特等席で営業することが決まりました。
キッチンカーのナンバー変更や営業許可を取るのに時間がかかったものの、5/3からの連休にオープンさせることが出来ました。SNSなどで一切告知をしなかったのに、観光地のためたくさんの人が来ました。過去最高の売上に匹敵する繁盛ぶりでした。やる気が出ないまま始めたので、もう、淡々と作業しました。ますます、この仕事をやる意味が分からなくなってイヤになったけど、今はお金のため…って一旦割り切りました。一般的には憧れの仕事なのに、お金のためにやってるって…なんとも虚しい。
一旦割り切っても、やっぱり割り切れないわたしがいて、その怒りの矛先はダンナさんへ(かわいそうに)。結婚したら、家のことがしたいから仕事をしたくなかったけど、コロナの影響で給料が減るからどうにか収入を得てほしいって言われて。わたしも自由に使えるお金がほしいし、自由に働けるのは移動カフェだから…って言い聞かせても、あんたがやれって言うからやってんだ!って気持ちが湧く。
わたしはそんなに器用ではない。器用だと思うけど体力がない。身体が動けばいくらでもやるけど、すぐに疲れてしまう。移動カフェの仕事に出れば家事が中途半端。食べることもどうでも良くなる。一人なら何もしないでいいけど、ダンナさんいたらそういう訳にもいかんでしょ?
ダンナさんは「出来ん日は納豆でもいいんだで」って言ってくれるし、洗濯物もお昼の休憩に取り込んで畳んでくれてる。
寝る前には全身マッサージしてくれるし…すっげぇいいダンナさん。
でも、そんなにしてもらっても、やりたくないことはやりたくない。
やりたくない理由はたくさんある。旧まーに会いたくてやっていたから、旧まーへの想いがなくなった時点でやる気ダウン。移動カフェは狭い中に座りっぱなしで姿勢が悪くなるしお尻もざらざらになる。夏は暑いし冬は寒い。西日がガンガン照らして日焼け、蚊に刺されて全身かゆい。トイレが近いので、お客さんに並ばれるのか恐怖。
それに加えて、引っ越し先は焙煎をする場所がうまく設備されない。換気がうまくいかなくて、一酸化炭素中毒になりかけた。焙煎したら全身コーヒーの煙にまみれて臭い。このままやってたら、いつか肺がんになるんじゃないかと思う。ダンナさんは窓用の換気扇を付けてくれたり、ガスマスクを買ってくれたりしたけど…なんでここまでしてやらんといけんの?って、泣きながら焙煎してました。
そんなこんなで、周りのテンションとの差異が大幅にありながらも、続けていってます。