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お店を続けるのか、辞めるのか

最近また、コーヒーが飲めなくなった。もともとカフェインがダメな体質で、コーヒーは好きだけど飲むと動悸がしたり気持ち悪くなるのだ。カフェインがダメならカフェインレスでも…と思ったけど、それでも気持ち悪くなる。けれど春くらいから夏は順調で、毎日ラテを飲んでいた。ラテが飲めるしあわせを感じていたのに、なぜ⁈

わたしたちは来春、入籍する予定です。ココでの営業は桜の季節までで終わりにして引っ越そうと考えている。彼の実家に引っ越してからの仕事はまだ決まっていなくて、キッチンカーを手放すのか?それとも新しい地でもコーヒーをするのか?するとしたら土日営業だけにするか?とか…。全然決まらない。

彼と電話してて「土日だけ営業しようかなぁ…」って言うと、それもいいけど、わたしのhotシフォン(焼きたてでチーズがとろーりなってる、あつあつのシフォンケーキ)が絶品だから、hotシフォン専門店やったら、絶対人が来る!って言われた。そのhotシフォンは今年の冬に店舗でやったんだけど、オーダー受けてから作るので30分かかる。カウンターではないので、作業に入ると他のお客さんが来ても対応出来ない。一人でやって、とにかく大変だった。

更にお店をするってなると、またイチから物件探して工事して…って、一年前、今のお店を構えるのにすごく大変だったことを思い出して気が遠くなった。

・・・

もうやりたくない(泣)

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熱が入った彼は、どんどんたたみかけてくる。「せっかく美味しいもの作ってるんだから、みんなに食べて欲しい!やったらいいのに」

わたしがカフェをしている理由は、10年想い続けた彼に会いたくて…だった。コーヒーも飲めない、甘いものも食べられないけど、"会いたい"という気持ちの方が強かったから進めた。それがなくなった今、何を原動力にしていいのか分からない。ただただ、借入の返済をするために動いているだけなのだ。

自分は楽しめないコーヒーとシフォンを、人に薦めることも味見をすることもつらい。わたしのお店はお客さんとお客さんとの出会いの場。お客さんは美味しくて、人と出会って楽しいかもしれない。でもわたしは食べたい飲みたいもガマンして、友だちが来てくれてもゆっくり喋れない。ゆっくり喋れるということは売上は上がらないということで、売上が上がる為にはコーヒーを淹れる作業に追われる…ということになる。コーヒーを淹れることが、この上なく楽しければいいのだが、わたしにとっては作業でしかない。

やっぱ、おかしい。

だからもう、やらない!って決めてみた。だって、わたしが本当にやりたいことって「主婦」なのに。。。シフォン作るよりコーヒー焙煎するより、家を掃除してる方が楽しい。すごく満足感がある。カフェの仕事に追われて片付けが出来ないと、まぁいいかって更にやる気がなくなる。部屋が汚くなってくると、身体も疲れてくる。

じゃぁ、カフェはそんなに頑張らなくていいから、家事が出来るくらいのペースにしたら?って思うかもしれないけど、それだとケーキとコーヒーが足らなくなってしまう。「もうありません」で、いいのかもしれないけど…せっかく来てもらったのにないのは悪い。

彼には、大変だったのを思い出して悲しくなったことを言った。自分がどうしたいか決まらないまま気軽に話すべきではなかったし、悲しくなるのは自分の中の問題であることも話した。彼は、こういう話は直接会って話すべきだし、カフェのことはわたしがしたいって言い出すまでは言わないことにすると言った。

この10年、好きな人を想い続けるあまりに築いてしまったものの傷跡は、結構大きいのかも?でも、カフェをするしないについては、何度も何度も自分に問い合わせしてきた。だから間違いだとは思ってない。何かをするなら…これからは、人のためじゃなくて、自分のためにしよう!って思う。ただ、それが今は何なのか分からない。

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(茶碗がなくて…)

「コーヒー飲まない代わりに美味しいもの食べさせて」って、彼に天丼をオーダーしたら、ガッツリ天ぷらを作ってくれた。わたしの身体のことを想って米粉と米油で作ってくれた。彼の得意料理は天ぷら。でも、揚げ物を食べるのはあまり得意ではないらしい。わたしは揚げ物が大好き。

一方料理人の彼はコーヒーについては無知。両親が喫茶店してたけどコーヒーのことは分からないし、今まで美味しいと思うコーヒーに出会ったことがなかったらしい…。わたしのコーヒーが、初めて美味しいと思うものだったと言う。

もしかして彼はわたしのために天ぷらを揚げて、わたしは彼のためにコーヒーを焙煎するのかもしれない。でもなぁ…10年彼に言われたら「はい!はーぃ!」ってやるけど、今彼だとそうならないんだよね。もう、人に言われたからやるっていう時代は終わったのかも。

実はあともう一つ、子どもが出来ました。一つめは朝に飲む「彩龍」、ニつめは午後に飲む「煌龍」、今回の三つ目は「鳳龍」というコーヒー。三つ揃うと「彩煌鳳(さいこうほう)」。鳳龍は、豆と名前だけ決まって、どういう時に飲むのかが出てこなかった。彼に飲んでもらったら、まったりとした甘さ…とのこと。それぞれのドリップバッグのパッケージに龍体文字を入れたが、鳳龍にはどの龍体文字を入れるかも決まらなかった。鳳龍に使う豆は、「バリ アラビカ 神山 ハニー」彼が、愛のチカラが入れて欲しいと言うし、ハニーはわたしだし(笑)、わたしは鳳凰だったから、わたしの名前の龍体文字を入れることにした。龍体文字の本は彼に貸していて意味は分からなかったけど、しばらくしたときに、なぜか彼がその意味を調べてメッセージしてきた。

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すべての始まりに 〜鳳龍〜

進化のエネルギーが、少しずつ清らかに映し出される

何とも意味不明だけど、向こうからのメッセージっぽくていい。

わたしがコーヒーを続けるのなら…彼に美味しいコーヒーを淹れるためにすることになるかな?で、自分だけで飲まずにいろんな人に飲んでもらいたいって言って、結局お店をすることになるのかもね。

昨日はゴーヤのスープで気持ち悪くなって、今日はほうじ茶を飲んでも苦くて飲めなかった。調べてみたら苦味があるものは毒が含まれているから、もともとは口にしない方が良いものらしい。ただ、夏はそれらを摂るのにいい季節…なんだって。なんだ、ちゃんと身体が分かってたってだけのことか。


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