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10年前のキミへ #1 入社式①
10年前のキミへ
今日は20XX年4月1日、社会人1日目。
キミは、新卒全員で受ける集合研修に向かうため、別の会社の研修に向かう彼女と、東京駅でコーヒーを飲んでいた。
これから始まる社会人生活を楽しみにしつつ、若干の不安を感じながら、当たり障りのない会話した。
彼女が「私たちはまじめにやれば大丈夫でしょ」と言ってたのが印象的だった。
彼女の方が先に行かなければいけなかったのでキミは、彼女が中央線のホームに向かうのを見送った。
彼女がカフェを出た後は、日経新聞を開く。
いつも通り一面を流し見した後は、最終面の私の履歴書を読み、そのまま遡るように後ろから読んでいく。
就職活動前から続けている読み方だが、なぜそうしたか、きっかけは覚えていない。
一面ずつ読んでいくが、頭にすっと入ってこない。
これから起こることに不安を感じてるのだろうか。
そうこうしているうちに新幹線の時間が迫ってきたので、お会計を済ませ、カフェを後にした。
さぁ、社会人生活1日目の始まりだ。