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PIVOT佐々木さんとリハック高橋さんの対談

YouTubeの発展を牽引してきた二人の対談が注目を集めています。彼らはそれぞれの視点から、メディアの現状や未来について深く語り合いました。

マスメディアの矛盾と変化

兵庫県でのメディア状況を通して、テレビや新聞といった伝統的なマスメディアが抱える問題が見えてきます。高橋さんによれば、テレビは「権力監視」という使命と、「エンタメ性追求」の二面性を持ち、そのバランスが崩れると不適切な報道が増えると指摘します。例えば、重要な問題を深掘りせず、一部のトピックばかりを報じる「カニ」や「おねだり」的なニュースがそれにあたります。

その一方で、Webメディアの価値が高まっています。Webは多様な視点を取り入れることで、テレビが見逃しがちな「真実」を補完し、バランスを取る役割を果たしています。この役割の変化は、メディアの新しい方向性を示唆しています。

リハックの台頭とその価値

佐々木さんが語る「リハック」が注目される理由は、従来の編集されたメディアとは異なり、生の声や言語外の情報をそのまま伝える点にあります。これまでのメディアは、収録した映像を切り取り、作為的なストーリーを作りがちでした。しかし、リハックは90分間の長尺映像を通じて、言葉だけでなく表情や振る舞いといった人間性も伝えています。これは今までになかった番組だと言います。

高橋さんは、「相手を信じる」という基本姿勢に基づいていることを大事にしていると言っていました。多くのメディアは権力者を悪者として捉えますが、高橋さんは性善説に立ち、視聴者が対談者の「人間性」を感じ取る場を提供しているのです。90分間話せば嘘をついてもごまかしきれない。言葉だけでなく、顔色や振る舞いから相手が見えてくると言います。

テレビ業界の課題とWebの可能性

テレビの衰退は避けられない現実です。その要因には、外資からの影響が弱く、経営改革が進まないことや、何十年も同じ経営者が居座っているのが問題だと佐々木さんは言います。そこにNetflixのような新興勢力が資金力を背景に優秀な人材をテレビ業界から引き抜けば、優秀な人材が抜けることで、テレビ業界が焦り、新しい風が吹き込む可能性があるかもと言っています。

一方、Webの台頭は急速です。YouTubeのようなプラットフォームは、企業家や政治家にとって、視聴者と直接つながる場を提供し、情報発信の新たな場として益々利用者が増えていきます。そこでは視聴者が情報を選別し、判断の主導権を握る動きは、ある意味、民主主義的とも言えます。

視聴者としての役割とリテラシー

最終的に、メディアがどのように変化しても、視聴者のリテラシーが社会の未来を左右します。テレビもWebも、それぞれに特性と限界があります。その中で、私たちは報道内容を批判的に精査し、何がファクトであるかを自ら判断する力を養う必要があります。

メディアの未来は、視聴者一人ひとりの責任にかかっています。情報社会をより良いものにするために、私たちは今、何を信じ、どう考えるべきかを問い直す時期に来ていると私は思いました。

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