12.吊された男
ハングドマンを日本語に直訳すると「吊された男」になってしまうんですが、The Hanged Man「吊された人」なら女の子でもいいじゃありませんか。
この絵はけっこう気に入っているのです。ワンドロ用だったので少ない色数でざかざか塗っています。
大きな白い鳥に攫われるアエネはひかり伝おとぎ(4弾に相当)の主役<<protagonist>>。
ビックリマン悪魔vs天使は基本、悪魔と天使が戦っているので弾全体で「敵対組織代表同士の結婚式」というイベントを表現しているのは非常に珍しいです。(19弾で聖魔和合がありましたが、あれはこれまでの戦いの結果の一部であって結婚式のようなめでたい空気ではない)
めでたいようでいて、あちこちに不穏な要素がバラまかれ、まるでミステリー読本のように読みこんで考える楽しさがあります。
新光婚の最中に巨大な白鳥に攫われる御姫様。
話はとても明快なのに、「なんで攫われたの?」「光婚球って何?」「ヘブン神后はなぜ七因バンドをけしかけるの?」「そもそもアエネって何者?」など、話のパーツ単位の謎は説明されないまま。
前後を読み込めば推理は出来るんですが、私は答えをズバッと言って欲しい。
「吊された男」の意味は試練や忍耐。
ひかり伝おとぎの謎に挑戦することは試練なんでしょうか。公式が答えを出さない中、悶々と考えるのは徒労なんでしょうか。
今となっては、解は各々の中にしかない・・。