一口にギターといっても…
◯きょうび「ギター」といえば、エレキのギターかアコギのギターでしょう。けれど、ギターの世界はとんでもなく広いんです──
自分がギターを始めた頃は、ギターといえばほぼほぼ「クラシックギター」でした。ただ「フォークギター(C)YAMAHA」が10代界わいで流行り始めていて、学校では先輩たちが当時ヒットしたフォークソングのコピーをやっていました。一方エレキギターは、金持ちのボンボンにしか買えない高価な楽器、あるいは”不良”がやる音楽とされていました(!)
・エレキギター:電気を通して音が鳴るギター。テケテケと音が大きく、うるさい。学校では禁止。
・フォークギター:クラシックギターに鉄の弦を張ったような楽器。もっぱらジャカジャカかき鳴らして、歌(フォークソング)の伴奏に使う。
・クラシックギター:むかしからあって、ひとりで”弦を爪弾く”楽器。おもにクラシックの曲を弾くが、歌謡曲や演歌でも使われる。フォークギターよりこっちのほうがモテる、という雑誌広告も!
──とまあ、こんな感じ笑。当時の(昭和)ギターばなしにそれなりにおもしろいものがありますが、それはまた折を見て…
ぢつはギターと一口にいってもこの三分類どころか、タテにもヨコにもとんでもなく多種多様な世界が拡がっておるのです!
令和になっていろいろな分野で「多様性」が取り沙汰されるようになりましたが、ギターほどに多様性のある楽器はこの世にないのでは、としみじみおもうものです。
ただ、小生はきほんクラシック畑を歩いてきた人なんで、ここではギターの種類は主にクラシックギターとし(すこっちアコギもつけます)、その「多様性」はまずは「弦の数」に限ることにします──すみません、エレキは門外漢なんです。
◯それと世間的には、「ギターを弾く(人)」イコール「歌をうたう(人)」とおもわれてるようで。
「ギターが弾けるというと、”どんな歌をうたうんですか”と聞かれて困った」というはなしをどっかで目にしました。なお小生はまったく弾き語りができません。みなさんよく楽器弾きながら歌えるなと、感心しごくです。両方同時にできるできないには、生来の体質的器質的なもの(脳神経学的起因?)があるんじゃないかなとおもう今日このごろです。
だので、「じぶんは歌えないけどギターが歌う」などと、ネガをポジにすり替えてしのごうという魂胆です笑。
もっともギターはピアノやヴァイオリンなどと違い、歌の伴奏楽器としての歴史が長いのです(楽器そのもの歴史からいえば、ギターはピアノやヴァイオリンよりずっと古いンです)。
それがだんだん芸達者な弾き手が増えていって、ギターでソロ演奏(メロディを弾くだけでバックにバンドサウンドが流れる近年いうところの”ソロ”とは違う、完全にすべてを独りで演奏すること)するジャンルができていったのでした(これもピアノより古い時代に)。
不勉強なんで確信はないのですが、ソロ演奏だけでも成り立つ楽器はピアノなどの鍵盤楽器とギターだけぢゃないでしょうか。とはいえ、ギターだけはいまだにソロ演奏楽器としての地位と知名度をじゅうにぶんに得られていないように感じます…(つづく)
*きょうのおまけ動画(宅録):ようつべがまだなかった頃、安物の機材で一発ドリしてみた演奏(もちろん音声のみ)です。エフェクトかけているように聞こえますが、編集加工は一切行ってません。