パソコン有償譲渡会を見てきました
ちょっと前にYoutubeで話題になったパソコン譲渡会が、近所で開催されるとのことで、見に行ってきましたので感想を。
ちなみにどこの法人がやっているかは知りませんので、あなたが想像されている組織や法人ではないかもしれません。勝手に特定してどうこう言うのはやめましょう。リーガルアウトになるかもですよ。
購入されている方
他の方も言っている通り、参加者の9割は老人。私の参加した会場ではその内の7~8割は何らかのPCを購入していました。
環境保護のため、持ち帰り用の袋を持参してくださいと広告に書いてあった通り、袋を持ってきている方が多かったです。
PCについて
概ね5~6世代のものをSSDに入れ替え?てWin11化して売っています。
本体とACアダプタのみが付属していました。無線LANが内蔵されていない場合はUSBの無線ドングルが配布されるようで、後は何もなし。なおPC購入者にはお手製の「はじめてのWin11」的な冊子が配布されるようです。もちろん購入しなかったので中身は見ていませんが。
また、表記があったのはCPUのブランド名(Celeron、i3、i5などブランド名のみで型番や世代表記無し)及び、光学ドライブやテンキーの有無、メモリ容量、ディスク種類(HDD/SSD)と容量のみ。
画面解像度についてはスペック上一切語られていませんでしたが、1366 x 768 とFHDが半々くらいになっていました。
ちなみにMACはありませんでした。
なお8世代のPCも「高性能PC」として売られていました。
今丁度5年リース落ちのタイミングで、秋葉原で2万円前後で大量に出ているi5-8265UのPCが大体7万円からで、同8世代i7の機種が12万くらいでした。
9世代以降のものは置いていませんでした。
正直noteを見るような方には語るまでもないですが、7世代以前のものはほぼゴミで、PCというより部品取り、もしくは子供用のオモチャとして1万未満の相場となっています。
一般的には産廃としてリサイクル料を払って引き取ってもらうレベルのものです。
OSについて
OSは全てWin11が入っていましたが、OSの種類はMAR版なのですかね?
リース落ち品なので、元のOSは恐らくボリュームライセンス版です。それを単にWin11にアップグレードしただけだとライセンス違反になってしまいます。MAR版だと本体にMARを示すシールが貼ってあるのですが、なんかシールは見当たりませんでした。多分私が見落としていただけだと思います。
いろいろ勘繰られても嫌なので、そのあたりは質問しませんでしたが、恐らくは違法なライセンスではないと思います。
説明について
説明についても言葉をかなり選んでいます。質問されなければ余計なことは一切言いません。Celeronとかi3、i5 とかは言いますが、世代のことは言いませんし、当然性能のことなども説明されません。2万円台の一番安い機種(Celeron3000番台でした)ですと、事務処理メインで利用はできますが、Youtubeを見るのはちょっと厳しいので、もう一つ上のi5の機種(第5~6世代で4万円台でした)を選んだ方が良い、くらいの話だけです。
Celeronをおとり商品として、その一つ上の物を売りたい感じに見えました。
あとはバッテリーが保証なし、officeはマイクロソフトと互換があるが、マクロが使えないとだけ言っていましたね。
あと、自分で勉強する意欲のない人は買わないでください的なことを言っていたのが印象的でした。
当然Win11の要件である、8世代以降については何も語られず。
都合の良い一部分のみ説明を行っていますが、都合の悪い本当のことも、ウソも言っていない訳です。賢いですね。
故障に対する保証は3年付きで、サポートダイヤルもありますとのことでした。ただし、購入時のサポート登録用紙を見る限りでは、約款に細かい字で「あなたの導入したソフトウェアや操作等でおかしくした場合は対象外」のようなことが書いてあったので、OSの操作方法は教えるもののトラブル対応は一切しないというスタンスなのでしょう。
最初に自分で勉強する意欲のない人は買わないでください的なことを言っていたので、もしかしたら、サポートダイヤルも故障対応のみで、OSの操作方法すらも教えてくれないのかもしれないですね。
質問してみた
私は「OSが壊れた場合のリカバリDVDとか付いていないようですが、その場合はどうするのですか?」と質問してみました。すると「最近のパソコンは自分で自分を初期化すれば直りますので、そういうのはついていませんが大丈夫です」とのこと。
通常の再インストールでは要件で引っかかるでしょうし、ドライバも入らないものがあるかもしれないし、OSの認証とかプリインストールのソフトとか、どうするのかなと。カマかけで聞いてみたのですが、そのように不利になりそうなことは一切伝えられませんでしたね。
回復ドライブからこの辺りってまるっと戻るのでしたっけ。知らんけど。
スタッフについて
会場には案内・誘導役、説明役、質問対応役、販売役という感じで12~3人くらいはいたようでした。若いスタッフでも30代くらい、中には50代くらいに見える方もいました。わざわざ旅費を掛けて全国を回って、会場も借りた上でこの人数に給与を出すわけですから、かなり良い商売なのでしょうね。
あとは在庫をわざと少ないように見せている感じが印象的でした。20人づつくらいで回すため、最低限の在庫を置いておいて今買わないとなくなってしまう、と飢餓感を煽っているなと。実際にはバックヤードにあるものを適宜少しづつ補充している感じでした。
実際は相当数持ってきているのでしょうけど。やり方が上手ですね。
リーガルアウトを取られないよう、良く研究してそう
そもそもが「販売」ではなく「譲渡」と言っているあたりで何かを感じる訳ですが、随所にグレーな雰囲気と、リーガルアウトにならない工夫が感じられました。弁護士と相当にチェックしているのでしょうね。
敢えて言うと、情弱向けに優良誤認させ、後で訴えられても勝てるように、そういう商売をしているという自覚がある感じ。
撮影、録音、録画の禁止が徹底されている。あとから言った言わないの証拠を残さないための工夫でしょう。
現金しか使えないのもしかり。カード会社なんか挟むと、トラブルの際にカード会社の裁定によって返金しないといけないケースが出たりしちゃいますからね。
また、譲渡としているのも、あなたが欲しがったので、譲ってあげました。お金はその際の手数料ですよ。ということで責任の所在を購入者側に持たせる工夫なのではないかなと。
販売金額の明細として、機器は無償譲渡なので0円ですが、無形にあたるソフトウェアやセットアップ作業費、クリーニング代などを支払っているという建付けになっている気がします。
納品時に既に費用分の作業は完了しているため、トラブルがあってもあなたの支払った費用には関係ない部分ですよ、という逃げ道を残している感じがしますね。
もちろん10日くらいの返品可能期間はあるようですので、クーリングオフの法律には従っているようです。
最後に
なんかピカツー系の禿電話代理店(ウォーターサーバをイオンで売ってる)みたいな印象をビンビンに感じ取れました。
法律は法律を知っている人の味方であって、善人の味方という訳ではないよというか。そういう部分の賢さですね。
いろいろなヒューマンウォッチングができて楽しかったです。
おまけ
ちなみに自分は富士通の UH75/B3(FMVU75CUV1) を7月に18000円で購入して、2TBのSSDに換装、メモリも16GB足して20GBで利用しています。
こちらの機種はSSD換装も簡単な上、メモリはオンボード4GBに追加で1枚挿せるのでお買い得機種かと思います。
なおリース上がりの個体は状態が悪いものが多いですが、大学生協モデルはあまり使われておらず、程度が良いものが多く狙い目です。そんな感じで。