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番組アーカイブ

テレビは終わったとか、NHKは要らないとか、世間はあれこれ言うし、実際に見る時間はどんどん減っているのだけど。

各局の看板ニュース番組やドキュメンタリー番組を20年近く録りだめている。

出版物には国会図書館への納本義務があるけど、放送番組は民放連などが反対して、系列を超えたアーカイブがないので、自分でやり続けている。

データベースに入力されたDVDやBlu-rayは10,000枚をとうに超えているから、番組数だとその数倍はある。テレビ番組の大屋文庫といえば大袈裟か。

今期、制作を進めているアニメ作品は「新渡戸稲造」と「緒方貞子」。このうち新渡戸稲造については地元岩手を取材し、めんこいテレビのプロデューサーも紹介してもらって、いいシナリオができた。

一方、緒方貞子は現代の人ではあるが、東京は行けるとして、ニューヨークやユーゴスラビアまでは行けない。そこでアーカイブの出番だ。

NHKアーカイブやTVer、違法ではあるがYouTubeにも番組は上がっているが、必ずしも求めるコンテンツがあるわけではない。

そこで、私のアーカイブだ。毎日毎日、これはという番組に蛍光ペンで印を付け録画予約。途中からは全時間録画した中から残したい番組を、系列を超えて焼き込んできた。

監督から「見たい」と言ってきたのは、NHKスペシャルが緒方貞子のインタビューと斉藤由貴を主演にしたドラマを組み合わせた『NHKスペシャル 緒方貞子 戦争が終わらない この世界で』。

NHKのWebサイトに番組の記録と予告編動画はあったが、それだけではアニメの作画やシナリオ作りには不十分だ。

データベースを探してみるが、出てこない。

2013年放送。9年以上前のオンエアーだが、録っていないはずはない。

出てきた!

しかし、その番号のディスクにはまったく別の番組名が記されていた。

監督に大見得を切ったからではないが、なんとか見せてあげたい。

実は数年前にシステムを更新した際に、ナンバリングで重複が生じていたことが分かった。

1パッケージ50枚ずつ保管されているディスクも、必ずしも順番に並んでいなかったことも判明した。恥ずかしいことだが、整理整頓は大いに苦手だ。

1日置いて、番組が見つかった。

緒方貞子の魂の言葉と、影響を与えた人たちとの関係性、なにより作画の参考になる写真が数多く収録されていた。

さすがNHKだと、都合の良いときだけ言ってしまう。

ロシアによるウクライナ侵略をはじめ、東アジアでも緊張が高まる中、互いを尊重し、生きてさえいればやり直すことができると、世界中の難民を我が家に帰そうとした彼女の行動を心から尊敬する。

監督に見せてあげよう。他にも『徹子の部屋』や『ETV特集』なんかも出てきた。

きっといい作品ができるだろう。

家族の物語を動画でまとめることを生業とした者として、諦めずにやり続けていてよかった。

祖父の教訓「人の褌で相撲を取れ」を実践してるかな😜

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子守康範
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