公共事業なのに黒字にならないと潰れてしまう国、ニッポン
昨今、ローカル線が廃止になりそうだという話で持ちきりである。
そもそも何故、公共交通に利益が求められなければならないのか
公共交通にそもそも独立採算性を求める論調が多く、その点に疑問を持った。
調べると、意地悪で発言しているわけではなく、制度上事業者や路線ごとに利益を出すことを強いる制度がこの世に存在するようだ。
あの国鉄様すらも独立採算性ありきの存在だったそうだ。
地方公営企業法
そして、その最大の理由は「地方公営企業法」にあると判明した。
この法律により、公共のためにできた企業でさえも(本来は赤字を厭うべきでないのに)赤字であっても税金を投入できず、利益を上げる姿勢を崩せなくなってしまうようだ。普遍的権利を保障できるような「公共」と、選択と集中を根幹とする「利益」は原則相反するものであろう。
というわけで、
ローカル線残して!と叫ぶよりは、地方公営企業法改正して独立採算性求めさせないで!の方がよいのでは
という結論に至った。
受益者が少ない?
自家用車しか使わない人が無駄な税負担を強いられて納得できない?
そういうこというなら、国民皆保険制度の解体にも是非納得いただきたいものですね。
あれこそ受益者は高齢者に大きく偏っていますし、我々言論の民は若年層故に一方的な負担を強いられていますから。
……でも、そういうことじゃないでしょう?皆保険制度は「もしも」を考えれば必要だと思いませんか?
公共交通も、そうだとおもいます。
公共交通の受益者は利用者に限りません
https://www.city.toyota.aichi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/008/180/1807siryou03.pdf
是非読んで欲しいです。クルマのまちが公共交通を推す、その理由を。
余談
あくまで私の意見ですが、自分が弱者となったときのことを考えずに生きなければ世の中が保たないとするならば、それは「文明」を棄てるも同義だと思います。
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