良い小説ってなんぞや、という話

 ある作家が、「〇〇(作家)の小説うますぎる」と絶賛している。

 ある人は、「うまい小説が必ずしも面白く好きになるわけでも、粗削りでも好きだと思う作品など様々である」という。

 ふむ。よくわかる。
 わかるのだが、「小説がうまい」の基準が正直わからない。
 自分が目指している小説だからこそ「うまい」と感じるのではないのか。好き、面白い、だからうまいと感じるのではないのか。まあもちろんそうではないようなのだ。
 自分はたとえば乙一が好きだし、面白いし、小説という媒体を最大限生かしていると思っている。だからうまいとも思ってる。しかしそう思わない人もいる。逆に直木賞などをとった作品でも面白くない、うまくないという声もある。いやあ難しい。賞が絶対とも思っていないが、見ているのはプロだし数多の読者から評価を得ているわけでしょう。それならば反対意見をいう人は「うまい」という基準がわかってないただの無知になってしまうではないか。
 つまりそれが自分であります。

 あの作品ってそんな頭抱えて絶賛するほどうまい作品だったのか……? とこちらも頭を抱えて悩みだす。(本当に自分ってやつは。)

 うまい小説っていうのはまだまだわからないのだが、うまいからって面白くて人気になるわけでもない。例えば〇〇賞をとった超有名作家でも「この人の文は読みにくい」と言われていたりする。自分はその作家をそもそも読んでないので何もいえないが一定数いるらしい? それでもファンはめちゃくちゃいるわけでつまりそういうことだ。

 ある人は、「審査員の評価が絶対ではなく誰か読んだ人が価値があったと思ってくれたらうれしい」という。

 無名の作家も好きだし、まだデビューしてないフォロワーさんに素晴らしい作品を書く人がいる。(この人は近々受賞するだろうと思っている。)
 
 まずは母数を増やすこと。どうやって読者の母数を増やすのだろうね。わからない。これは素晴らしすぎる作品だ! と思っても広がらない人がいる。なぜかわからない。一つにあらすじ問題が潜んでいるようにも思う。(言わないでおく)

 自分はまだまだだし、どうなりたいかもよくわからないけど、自分の書いたものが人に意味を持って届いてくれることを何より望む。
 うまい小説よりも輝く小説を書きたいと思います。

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