パブリックドメインとかプライスマッチとか
さて、noteでも連載しておりました中勘助の『犬』ですが、全体を校正し、note用のルビをすべてword用のルビに直し、キンドル用のテキストを作ったところ、無料のキンドル電子書籍は出せないということが発覚いたしました。
なぜ、無料マンガは出せるのに、本はだめなんでしょうね?
そういうわけで、99円で出版いたしました。そしてなぜかパブリックドメインの書籍はアマゾンアンリミテッドに入れないため、読んでいただくためには99円にて購入していただかなければなりません。
どうしても縦書きで読みたいという方は是非とも購入をお願いします。
noteにも、word用に直したルビをまたnote用に直して、校正後のテキストを一つの記事にまとめた完全版をアップいたしました。
さて、今回は通らなかったのですが、アマゾンから無料のキンドル書籍を出す方法があります。
それはプライスマッチ。
とりあえず有料で出版し、その後に問合せから無料で他社から出ている電子書籍のURLを送ってプライスマッチの適用の申請をします。
note版を送って申請してみたのですが、認められませんでした。
うーん残念。
さて、私は自分の文章にはそれほどルビって振らないのですが、「犬」にはめちゃくちゃ振りました。
一応旧漢字は現行のものに直す方針で編集作業をしたのですが、いや、もう何が旧字で何が常用漢字なの? 異体字って? ってな感じで、シンプルに旧字から新漢字に切り替わっているわけでもないんですよね。でもって完全におなじみの漢字に替えちゃうのもどーかと思ってなるべく疑わしきは原文のままとなり、読みにくいのでルビばっかり増えていく……。
それから、送り仮名が現代と違って読みにくいところが多々ありまして。
こういうのも現代の送り仮名に直しちゃった方が読みやすいのかとも思ったけど、一応青空文庫ではこういうところはどうしているんだろう? と思って調べてみたところ、青空文庫では送り仮名は原文のまま、読みにくい場合はルビを振る方針で文字起こしをしているようなのです。
というわけで、猫空文庫でもその方針に従いまたルビが増え…。
そして、noteのルビをwordのルビに直すのがとんでもなく大変でした。
ですが、wordからnote(というか、ネットで広く使われている|と二重山括弧を使う方式)は簡単でした。word から Google Document にコピペすると、ルビは()の中に入って表示されるので()を二重山括弧に一括変換して|を入れていくだけで変換できます。
そういうわけで、ルビの多い文章は、wordで作っておくと、他の形式にも変換が楽ということを学びました。
また何かほかの作品を公開することになるかはわかりませんが、もし次回やるとしたら、テキストは最初からwordで作ろうと思いました。
いろいろと苦労したので、キンドル版でもnote版でも『犬』を読んでいただけますと大変うれしいです。
あ、もちろんほかの本もよろしくです。
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