TARLANT a Matinale Brut Nature 2003
3世紀超の歴史ある栽培家が生み出すシャンパーニュ
「ラ・マティナル」は、シャンパーニュ地方のみならず、ヨーロッパ全土が記録的な猛暑となった2003年のヴィンテージ・シャンパーニュ。
酸度に注意を払い、ブドウの温度上昇を防ぐ為に早朝6時から収穫を行ったエピソードから、 "La Matinale=朝"「マティナル」と名付けられたのだそうです。
パーカーポイントは93点。
品種: ピノ・ノワール45%、シャルドネ28%、ピノ・ムニエ27%
発酵:樽で一次発酵
熟成:デゴルジュマンまで10年間澱と共に熟成。ドサージュ・ゼロ
生産国 フランス
地方 ウイィ村(ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区)
ピノ・ノワール45%、シャルドネ28%、ピノ・ムニエ27%で構成された、陽光の恵みの一本。
困難なヴィンテージだからこそ細心の注意を払い、厳格に管理された工程を辿ってようやく世に送り出された逸品。
石灰質土壌にある平均樹齢45年のブドウを使用、
丁寧に圧搾した後に樽で一次発酵させ、マロラクティック発酵は行っていません。
デゴルジュマンまでおよそ10年間澱と共に熟成。
ドサージュ・ゼロで仕上げられています。
アプリコットやピーチのアロマに、蜂蜜やハーブのヒントが溶け合った豊かな香り。
華やかでエキゾチックな果実味に、長い瓶内熟成による複雑味が加わる事でより魅惑的な味わいを形成しています。
始祖、ピエール・タルラン氏が1687年にエーヌ県のグランでブドウ栽培を始め、タルラン家の長い歴史が始まりました。
その後、1780年にルイ・タルランとその妻マリー・マドレーヌがマルヌ県のOeuillyに移り、自分たちの土地に植樹を始めます。
これが、現在まで受け継がれているシャンパーニュ・タルランの畑の始まりです。
ドン・ペリニヨンと同時代にブドウ畑を手入れしていたと言う先祖ピエール・タルラン。
ピエール・タルラン氏がマルヌのブドウ畑を世話していた1695年頃の シャンパーニュというのは、かのドン・ペリニョン修道士も
「世界最高のワインを造る」
べく尽力していた時代です。
1800年代には赤白ワインをパリのキャバレーや民宿に売っていたタルランでしたが、 シャンパーニュ・タルランの創始者であるルイ・アドリアン・タルランは、第一次世界大戦で壊滅状態に陥ったブドウ畑を一から作り直し、妻ジュリアとともにファーストキュヴェを造ることを決めます。
1928年に瓶詰めを開始し、
1929年に初めて自社瓶詰めのシャンパーニュ
「カルト・ブランシュ」
をリリースし、その後2つの大戦の間にフランス市場で評価を得て大いに成功を収めました。
1972年からはジャン・マリー・タルランと妻ミシュリーヌがドメーヌを継ぎ、現在は彼らの2人の息子ブノワと娘メラニーも参加しています。
12代目となるブノワは、ドメーヌへ入る前に世界中のワイン産地を訪れており、教養と柔軟な考え方を併せ持っています。
彼の経験と大胆さがタルランのアイデンティティに新しい布石をもたらし、ますます進化を続けています。
現在はジャン・マリー・タルラン氏と息子のブノワ氏、娘のメラニー氏が
「偉大なワインは偉大なブドウから」
を信条に、常に入念な注意を払いながら シャンパーニュ造りに取り組んでいるとのこと。
ちなみにジャン・マリー氏は、
「シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会(CIVC)」の 技術部門責任者や、
「フランスブドウワイン技術研究所」
の元会長を務めるなど
文字通りワイン造りの技術を究めた大いなるプロフェッショナル。
さらにブノワ氏は
「ワイン・インターナショナル・オフィス(OIV)」
で学んでいた際、世界中のワイン産地を訪問し、見聞を広めたそう。
この柔軟性、情熱、貪欲な冒険心が、タルランのアイデンティティに 新しい布石をもたらすのだと造り手自ら述べています。