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アルビレックス新潟と私
みなさん、お疲れさまです。
ここは特に何の取り柄もない1サポーターが今までのサポーター人生を振り返るだけの場末の記事です。
だいぶむかし
アルビレックス新潟と出会ったのは、もう20年以上前である。
何故知ったのか、何故出会ったのか。その辺りは正直覚えていない。なんせ当時の私は小学校に上がったばかりか、その直前かという頃合いだったからだ。
親と、それと歳の離れた姉の影響であることは確かだろう。不思議と、私はすぐに彼らを応援することに夢中になった。
数少ないテレビ放映があればみんなでテレビにかじりつくし、ラジオ放送があればキッチンでアンテナの微調整を繰り返した。ノイズとハングルの謎の放送が混じる中で、「え!? ゴール!?」などと遅れて反応した日々も懐かしい。
近く(といっても車で30分以上の道のりだが)のピッチに練習に来ているときは、平日だろうと親と向かったものだ。あのときの、たくさんのサインが書かれたユニフォームは、まだ実家にある。
なかなか難しいが、試合を観に行ったりもした。家からビッグスワンまで、車でおよそ2時間ほど。幼い私を連れて行くのはさぞ大変だっただろう。
……そんなこんなで、私は中学生になった。
中学生になった私は、アルビレックス新潟から少し離れた。
飽きたとかそういうことではなく、ただただ時間と心の余裕がなかった。宿題だとかに追われたり、将来のことを考えたり。ただ、アルビレックス新潟に割く余裕がなかったのだ。
理由はもう一つある。
私が観戦した試合、テレビで観た試合、ラジオで聞いた試合。
ことごとく勝てないのである。
当時のアルビの戦績はものすごく悪いわけでもいいわけでもない。つまり、2、3試合観ていれば1つくらい勝っていてもよさそうなのだ。
でも全然勝てなかった。悔しかった。私が観ているからいけないんじゃないかとすら思った。そんな気持ちでは応援できないとも思った。
私は少しずつ、アルビレックス新潟と距離を置くことにした。
高校にもなれば正直そんな暇はない。受験勉強もあるし、というか勉強についていくので割といっぱいいっぱいだった。動向は追うし、放映があれば見る。もちろんとことんアルビはマストだ。でも、試合には行かなかった。私は私自身に精一杯で、そんな余裕もなかったのだ。
ちょっとむかし
風向きが変わったのは、忘れもしない2017年のことだった。その前からずっと、ずっと結果は芳しくなくて。必死に「J1にしがみついている」状態だった。
多分多くのサポーターが、なんとなく、なんとなくだけれど、「苦しいな」と思っていたのではないだろうか。
あの頃、私は大学生だった。
大学生って自由だ。娯楽はいくらでも見つけられるし、田舎にいるときとは全然違う。
でもやっぱりアルビレックス新潟を気にせずにいられない。勝敗に一喜一憂し、漂い始めた不穏な空気に苦しくなっていた。
あの日、確か出かけるために駅のホームに立っていた。そんなときに飛び込んできた「J2降格」の報に、頭が真っ白になったのを覚えている。いや、正直その可能性はいつだってそこにあって、毎度毎度肝を冷やしたのだ。
でもあの年は、なんて言ったらいいのだろう、なんか、どうしよう、思いたくもないのに「ダメかもしれない」と思っていた。
そのすぐ後にカラオケでBELIEVEを歌いながら爆泣きしたことも鮮明に覚えている。普通に恥ずかしすぎて草。
なんというかきっと、どうあっても、新潟にいなくても、私、アルビレックス新潟を「愛さずにはいられない」んだなぁと思ったものだ。
不思議だった。私まだ、あの熱量で彼らを愛せるんだなと思った。
それってめちゃくちゃ幸福じゃないか!? すごいことだ。
なかなかスタジアムに行くことは叶わないが、私はあのとき、またアルビレックス新潟と向き合っていこうと思った。東京でもとこアル放映してくれんか。
わりとさいきん
それからも、スタジアムに試合を見に行くこと自体はなかなかできなかった。何って、仕事が土日固定休じゃないのである。仕事中に試合速報を見るので精いっぱいだ。Jリーグは地上波で放映されなくなっちゃうし追うのも大変だ。
実家に帰って、アルビの特番を見るのが楽しかった。そんな日々だった。
転機は2022年――J1に昇格を決めた年だ。
J1昇格が決まり、これに勝てばJ2優勝だという一戦、東京ヴェルディ戦だった。
その試合を、私は姉たちと観に行くことになった。奇跡である。たまたまアウェイで、たまたま東京で、たまたま休みが取れそうな土曜だった。
その前にも夏期休暇でホームゲームを見に行っていたが、やっぱり印象に残ったのはこの試合だったように思う。
すごい光景だった。この試合で優勝が決まるかもしれない、そんな試合。
ここは本当にアウェイか? びっくりするくらいにオレンジで染まっていた。
すごいな、となんだか謎に感心した。これだけの人が、このチームを愛しているのだ。
誇らしいって多分こういう気持ちだ。
あのときほど、「PRIDE OF NIIGATA」という言葉がしっくりきたことはない。
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結果は惜敗。また「観戦した試合勝てない記録」を更新してしまった。
それでもなんだか晴れやかな気持ちだった。私、このチームを絶対に死ぬまで愛そうと思ったのだ。
さいきん
……とはいえ、試合に行くペースは変えられない。なんせ土日が忙しい仕事だ。年に2回でもいければ上々なくらいだ。
でも愛は変わらない。負けないつもりだ。1サポーターとして、アルビを応援し続けている。
そしてご報告です。
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8月の京都戦で「観戦した試合勝てない記録」打ち止めです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!イヤッホォォォォォウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いやもう私の中では歴史に残る試合になった。思い出してもちょっと泣く。ここにいるすべてのサポーターと、勝利の瞬間を分かち合えたことが何よりも嬉しかった。いや嬉しい~~~~~!!!!!!!!!!! 嬉しすぎる。
ここに映っているすべての人が、アルビレックス新潟を愛している。それだけで、私は本当に嬉しくて、叫びたしたいくらいにたまらなくて、本当に本当に、サポーターでよかったと思ったのだ。
いま
……私は今、これをルヴァンカップ決勝見逃し配信を見ながら書いている。
はいそうです。今日も仕事でした。現地に行った人も行かなかった人も行けなかった人もお疲れ様です。いい試合ですねこれ(爆泣き)。
……まあそりゃ、欲を言えば勝ちたかった。来年だってチャンスはあるかもしれないが、今、今のメンバーで挑めるのは、今年だけかもしれないのだ。そうでなくても、今年の優勝は今年だけのものだ。
ああでもなんか、試合見てたら余計な言葉いらないな。なんか色々書きたいことあったけど、全部蛇足だ。
この試合がアルビレックス新潟のすべてだ。そう思える試合だ。
準優勝。でも今年の、このメンバーでなければ成しえなかった準優勝だった。
選手は全力だった。サポーターも全力だった。たまに音割れてませんかこれ?
本当に、本当にいい時間だった。私にこんなポエミーでこっぱずかしい記事を書かせるくらいに。
忘れられないなぁこれは。ちょっと酔いすぎて何書きたいかわからなくなってきた 上善如水ウマ
おわりに
長々語ってきたがそろそろ締めよう。
少なくとも、私の彼らへの想いはあと10年くらい変わらなさそうだ。サポーターの皆様におかれましては、なんか自語するへんなやついるなくらいでお許しいただきたい。10年くらいはアルビにつきまといます。
アイシテルニイガタ。
お疲れ様、ありがとう。
今後ともよろしくね。
ひとまず残留決めようね。
おまけ
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これはアーマードコア6で作ったエンブレムのデカールです すごくない?
【追記】
カラオケで爆泣きしながら歌ったのSUMMER TIMEだったかもしれません。