見出し画像

【OAK】マイナーリーグのプレビュー

さて、この5月からついにマイナーリーグが開幕します。ここではOAK傘下のロスターと注目選手を紹介したいと思います。

OAKのファームシステムはMLB公式のファームシステムランキングでは26位と低い評価を受け、筆者も「紹介するものなんてなくない?」と言った感じですが、逆に言えばこれは無名のプロスペクトを紹介できるチャンスでもあります。蕾は確かにそこにあります。それでは見ていきましょう。
(今回は発音がわからない選手もいるので英字で名前を表記します。悪しからず)


SPとOFに見所あり AAAラスベガス

画像2

AAAラスベガスの目玉は先発ローテーションです。
Daulton Jefferies(開幕はIL)、Grant HolmesJames Kaprielianら主力投手はいずれもかつて1巡目指名を受けた有望株で、3人とも今年のどこかのタイミングでMLBで投げることになるでしょう。
また、ローテの一角を担うParker DunsheeBrian Howardの両技巧派右腕も着実にステップアップを積み、初めてAAAで開幕を迎えることになります。ボールもMLB仕様の上、極めて打者有利なラスベガスでも結果を残せるのかが注目です。

登録されている全員がTop30入りを果たしている外野手も目玉の一つ。特に注目なのがSTで目覚ましい活躍を見せたBuddy Reedです。SDからOAKに移籍後、フライ・ライナーを意識した打撃を志向し出したのがSTでも垣間見えたReedですが、AAAでもヒットツールを証明できるでしょうか。
また、俊足好守好打の有望株・Luis Barreraには個人的に期待をかけています。AAで2年続けて好成績を残し初のAAAとなるBarreraですが、実はマイナーオプションは残り一つ。来年のMLB定着のためにも今年中にMLBの舞台を踏んで欲しい選手です。もしMLBの外野手に何かあれば、昇格候補の一番手となるのがこのBarreraでしょう。


トッププロスペクトが揃い踏みの豪華内野陣 AAミッドランド

スクリーンショット 2021-05-04 11.17.52

かつて中島裕之とアディソン・ラッセルが共に戦い、優勝を果たしたAAミッドランドの内野の土を再び期待の若武者が踏む事になります。

1人はNick Allen。小柄ながら抜群の守備力を誇る選手です。非力な打撃は常に疑問視されるものの、優れた野球IQからJose Altuve(HOU)のような成長曲線を辿るのではという声もあった通り、打撃は著しく改善中。2019年のA+では二塁打マシーンに変貌しました。

そしてもう1人は2019年ドラフト1巡目のLogan Davidson。三振が多くヒットツールが弱点とされる一方で、大柄な体躯からパワー&スピードを発揮する大型遊撃手です。
プロデビューとなったA-では苦しみましたが、昨年のオルタネイトサイトや教育リーグで着々と成長し、初のフルシーズンをいきなりAAで迎える事になりました。

さらに上記の2人と比べると格落ちは否めませんが、Jeremy Eiermanもいます。ドラフトイヤーに調子を落とし2018年ドラフトでは全体70位までスリップしたEiermanは、プロに入っても不振を引きずり、結果が出せずにいました。しかし、2020年に積んだハードワークと教育リーグでの結果を認められ、AAのロスターに抜擢されることに。全体的にDavidsonと似たプロフィールのEiermanですが、もしかすると次のChad Pinderになるかもしれないと思っています。

この3人の中で一番先にAAAに上がるのはおそらくAllenになるでしょう。そして現在、MLBではElvis Andrusがリプレイスメントレベル未満のプレーをしています。もしかすると、この3人の中から今年の9月の正ショートが現れるかもしれません。

ちなみに、AAの監督を務めるのはかつての新人王Bobby Crosby。既にDavidsonの指導で成果を上げ、今年からは3人の若手内野手を導くことになります。なお打撃コーチにもKevin Kouzmanoffが名を連ねています。


才能眠る投手陣 A+ランシング

スクリーンショット 2021-05-04 11.21.52

今年からアフィリエイトがミシガン州ランシングに変更となりました。

一番のビッグネームは2020年ドラフト2巡目のJeff Criswell。ミシガン大のエースだった頃と比べて随分と角が取れ、洗練されているとThe AthleticのKeith Law記者も太鼓判の右腕です。速球とスライダーの力強いコンボに加え、プロ入り以降はチェンジアップに磨きがかかっているようです。

もう1人の注目株はColin Peluseでしょう。ハードスライダーとコントロールに評価を得る投手でしたが、昨年の教育リーグでは97-98mphを叩き出し、一躍プロスペクトの仲間入り。チェンジアップの向上次第では一気に評価を上げる可能性があります。

さらに他にも、球威が上昇し今年から先発に転向する左腕Brady Basso、日本から海を渡った冨岡聖平、2019年のファーム組織の奪三振王Aiden McIntyleなど、面白い名前がいくつかあります。

野手ではAustin BeckMichael Guldbergの2人を注視したいです。2017年ドラフト全体6位のAustin Beckは再びA+で開幕を迎えます。まだ若いとはいえ、オフにはルール5ドラフト対象となるため彼には結果が必要になるでしょう。
GuldbergはOAKのファーム関連の記事が出るたび名前の出る選手です。2020年ドラフト3巡目で指名された時にはもっぱらアンダースロット要員で、ドラフトプロスペクトランキングでもBaseball Americaが309位で取り上げるのがやっとの無名の存在でした。しかし、プロ入り以降は武器である洗練されたアプローチと野球IQを遺憾無く発揮。故障で大学最終年はほぼDHだったため未知数だった外野守備でも"アスリートだ"と評価を受けています。


SoderstromとPuasonの両雄がデビュー A-ストックトン

画像4

これまでずっとA+の本拠地だったストックトンが今年からA-の本拠になります。

なんと言っても注目は球団最高の有望株・Tyler Soderstromです。2020年ドラフト1巡目のSoderstromは10代らしからぬ洗練された打撃で知られ、既にMLB全体のTop100プロスペクトにも名を連ねています。STでも打席を見ましたが、誇張なしでSoderstromが一番美しいスイングをしていました(次点でJed Lowrie)。課題の捕手守備がどう改善されるか、そうでなければコンバートになるのかも注目です。

さらに2019年に500万ドルを投じて獲得した至宝・Robert Puasonもプロデビュー。2002年生まれの18歳(!)ながら走守に高評価を受け、打撃でも15HRを見込まれるタレントです。

そして、かつて嘱望された有望株であるLazaro ArmenterosはA+からA-へクラスを下げて開幕に... まだ21歳と若く、あの筋骨隆々の体を見ると未だに期待してしまいます。「Bo JacksonとWillie Maysを足したような選手」とは行かずとも、今年こそ巻き返して欲しいですね。

いいなと思ったら応援しよう!

もー
よろしければサポートをお願いします