生まれてきたからには豊かに生きてほしい
僕がずっと頭にひっかかっているのは、
生まれてそれほど月日が経っていないにも関わらず、
人生に失望しているような少年・若者です。
発達障害のある少年・若者を長らくケアしてきた経験から、
「自分の人生を生ききれていない子たち」のことが、
気がかりでした。
そして同時に、発達障害のある子たちを支えるスタッフたちも、
少ない人員体制の中で、疲弊していく姿を見て、
「これでは子どもたちを支えきれないし、子どもたちを支える仕事を不幸に感じてしまうよな」と悩んできました。
そんな経験から、
「豊かな福祉現場を実現したい」
という想いを強くしてきました。
豊かな福祉現場があるということは、
すなわち福祉を受ける側にとっても豊かな生活が実現できているということです。
これは、セットです。
どちらか片方だけが実現することは、あり得ません。
僕の中の「豊かな福祉現場」は、双方向なものです。
根本的なことを言えば、
「すべての人は、せっかく生まれてきたんだから、豊かな人生を送ろうよ」
という想いがあります。
逆に言うと、「生まれてこなければよかった」という言葉が、
大嫌いです。
もちろん、そのような言葉を出してしまう人を責めるわけでは、まったくありません。
そのような言葉を吐かせてしまうような状況に追い込んでしまう環境をこそ、問題にしたいのです。
「豊かな福祉現場を実現する」ために、
僕ができること、僕だからこそできることで貢献したいと思っています。