撮られる、写る、

先月は、わたしにとって大きな意味を持つ月である。ひょんなことからいわゆる被写体としての活動を始めた月だからだ。

被写体なんて恐れ多いと思っていたけれど、おばあちゃんが常々「来た船には乗ってみなさい」と言っているのを思い出したこと、カメラマンさんからありがたくもお声がけいただけたこと。いろんなことが重なって今に至る。

今までの私の趣味といえばファッションかカフェ巡りで、それらはつまるところ「消費」に終始するものだったと思う。1人で完結するし、得られるのは一定の満足感のみ。それはそれで楽しいけれど、果たして趣味と呼べるものかと躊躇していた部分もある。

けれど被写体は違う。楽しさが圧倒的なのだ。

写真という1つの完成に向かって、高いモチベーションをもちカメラマンさんと協力しながら作業を進める。そしてそこには少なからず、ポーズなり表情なり、自分の成長が伴う。さながら部活のようなやりがいと達成感。これを趣味と言わずしてなんと言うか!

制作物を通じたコミュニケーションも、楽しくて仕方ない。会話を経て出来上がる作品のクオリティは変化する(と勝手に思っている)。カメラマンさんと被写体の関係値が、写真に浮かび上がってくる。不思議なことに。

自分にはクリエイティブは向かないと思ってあきらめていた。それでも今、こうしてクリエイティブに携われている。思わぬ形で。おばあちゃんの言う通りだったわけだ。

これからも撮影を続けていきたいし、被写体としての自分の可能性を信じてみたい。そう言うと大それたことのように聞こえるが、私の現在地はここ。ここから、少しずつ。

いいなと思ったら応援しよう!