番外編「研修での活用事例」
ワタシは年間、かなりの数の研修を行いますが、丁度、今回は第7回で紹介した「最強の自己紹介トレーニング」の応用版を大手生命保険会社の営業所長さん向けの研修で行いましたので、少しご紹介を。
題して「最強の営業シナリオトレーニング」です。
まず、50名ほどの受講者を5チームにわけて、ある商品の営業シナリオを話し合ってつくってもらいます。
それを各自で再編集し直します。
そして、10回音読して、手直しというプロセスを5回繰り返します。
それができれば、お客様役のスタッフにプレゼン。(プレゼンとういうよりロールプレイングです。)
そこで、スタッフ側から、よくわからなかったところとか、修正点などをフィードバック。
そのフィードバックを吟味して、さらにシナリオの手直し。
それをさらに音読、修正を行い、再プレゼン。
根気と、集中力を使うトレーニングですが、かなり高い効果がありました。
営業所長という役職は自分が営業成績をあげるだけのシングルプレイヤーでは意味がありません。
営業所全体のチーム力を上げて業績を確保しなければいけません。
理想は全ての渉外(セールスレディ)が高い営業力を均一で持つことです。
そのためには、「最強の営業シナリオ」を手に入れて、それを徹底的に叩き込むことが一番近道です。
営業はどうしても個々のポテンシャルに任せきりにしてしまいがちです。
もちろん、個々のポテンシャルの「差」はありますし、個性も必要です。
しかし、そこになんら手を打たなければ、運任せの営業戦略になってしまいます。
ロールプレイングひとつとっても、「なんとなく」中途半端なシナリオうろ覚えでやっても全く意味がありません。
「いいシナリオ」を徹底的に研ぎすまし、なおかつそれを死ぬほど身体の中に叩き込み、その上で、自分の「個性」でアレンジする。
これが均一化をはかることであり、また高い「再現性」を確保する手段です。
ワタシはそもそも演出家ですから、いわばシナリオの「再現性」を高めるのが仕事です。
いいシナリオを完璧に役者が覚えていなければ「再現性」は保てません。
シナリオを適当におぼえてアドリブでのぞむ俳優はすぐにクビです。
営業も同じで「いいシナリオ=セールストーク」を完璧におぼえていれば、そこで初めて「基準」ができ演出(指導)もしやすくなります。
今回はかなり優秀な方ばかりだったので、突っ込んだ内容で行ってみました。
第7回とのリンクが高かったのでご紹介いたしました。