第55回魔界を終えて。2019年のシリーズがはじまる。
2019年の魔界の幕が開いた。
第55回魔界〜贖罪Penanceを無事に終えることができた。今回も満員御礼。ご来場いただいた皆さんには心より感謝。
年末年始進行だったため、10日間で制作した今回の魔界。
55回行ってもその緊張は解けることはない。
特に今回は昨年の12月を引き継ぎ、ストーリーの展開が激しくなる回で、場面転換も多く、舞台進行も複雑だったので、ケアレスミスがないよう、裏方を含め、全員の意識を高く維持する必要があった。
そのかいあって、ほぼノーミスで公演を終えたことは大きな収穫だった。
新しい試みもあった。
まったく闘うことなく台詞のみでその存在感を示した藤原純友ことTARUさん、音楽チームもボーカルの榊原ゆいさんは、歌唱だけなく演技でもシーンに加わり、KIBON2Uのサポートドラマーである蘭奈ちゃんが、ミュージシャンとしてでなく女優として参戦。新しい時代を感じさせる布陣と構成だったと思う。
冥界連合軍と里見八犬士の闘いは、レスラー、俳優を超えたまさにハイブリッドな闘いであったし、鶴姫vs佐助、隆房vs藤太の闘いはレスラー同士の闘いでありながら、演劇的要素をたっぷりと含んだアクションだったと思う。
もう、出演者の意識は俳優だのレスラーだのミュージシャンだのを超えた意識になっていると確信できる。
魔界は特殊な場所だ。
魔界に出演しているメンバーのほとんどは、所属団体だったり、バンドだったり、事務所だったり、自分の主戦場を持っている。だからこそ魔界では思い切ってふりきった世界観と表現をできる。しかしながら、その表現には、普段、主戦場で培ったスキルや経験が生きる。それぞれの活動や生き様が反映されるのだ。
出演者のバックボーンが違うからこそ、魔界は特別な場所になる。それらのバックボーンが渾然一体となって魔界という世界をつくるのだ。
今年は、より出演者の生き様をキャラクターに反映させていこうと思う。もうその試みはこの55回ではじまっている。
魔界に存在しているものすべてが魔界をつくる。
そして56回に向けての準備はすでにはじまっている。
今年は本当にひとりでも多くの人に魔界に触れてほしい。そのためには、もっともっと魔界の世界を奥深くしていかねばならない。
そして、出演メンバーの生き様をもっと強くストーリーに籠めていきたい。
次回、第56回魔界〜免罪Pardon。
さらに激しく、切なく、そして深く。