駄弁る日誌:キャンプダベモン/2022年8月28日(井田怜那)
こんにちは。立命館大学総合心理学部の井田怜那です。私は今回キャンプダベモン「片木孝治」さんにお話しを聞きました。
片木さんは、田舎のキャンプを運営されていて、そこでは大学生がまちに入り、地域課題を解決しているとのことでした。
今、私はその大学生と似たような活動をしていて、淡路島に住み込みインターンをしながら、地域のイベントに参加したり、地域の企業や市役所の方にお話を聞きに行ったりしています。
長い目
そこでまずは知ることと体験することの違いについての話になりました。
片木さんによると、都市で暮らしていると想像以上に田舎の現状が入ってこないそうです。田舎の状況を知るだけでなく、体験することで、リアルで具体的な情報が入ってくる上、その後離れたとしてもその内容に関連したことの情報が脳に入りやすくなり関係人口としてずっと関わる人が増えるとのことでした。
私は関係人口として関わっているまちは4個ありますが、社会人になってもこの関係を築くのは厳しく、まちにとって一過性の迷惑な存在になってしまうのではないかと心配していました。しかし、社会人になってもそのまちの情報に触れ続けていたら、またそのまちに関わりたいと思うだろうなと思います。関係人口も長い目で見ていきたいと思いました。
何を残していくのか
担い手が見つからないのに、ずっと大事にされている伝統芸能。福島で見た、津波で跡形もなくなったまちに愛着を持ち続けている人たち。人口減少が進み、どこかは消滅する可能性が高いのに、地方活性の名のもとに人口の取り合いをしているようにも見える日本。
なんのためにやっているのだろう?そこにはどんな人のどんな思いが隠れているのだろう?もはや物や風景はなくてもいいのか?そこに思い出が残っていればいいのだろうか?
正解はわからない中、何かを残し何かをなくす決断をどう下せばいいのか。この質問に片木さんは「消えていくものもあるのは仕方がないが、もったいないものはある。一度失われると戻すのは困難であるし、残すほうが多様性ができてよいのではないか。何を残すのかは議論しあう必要があるし、大事だと思うものは叫んでいくしかない。」と答えてくださいました。
机に向かって勉強しているだけではあまり何も見えてこないんだなあと実感させられました。でも私は今、私はまちで感じて仲間とともに語り合える状況にあります。
この状況に感謝しながら、仲間とともに語り合い、良いか悪いかわからないけど多様な選択肢を作っていく。それが残っていくかもしれないし、消えるかもしれないけれど、現状をポジティブに捉えて行動していきたいと思いました。
今回は私にとって励みになるお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。
立命館大学総合心理学部 井田怜那